Ubuntu Weekly Recipe

第180回 KdenliveでH.264/AACなMADムービーを作る

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出力プロファイルの設定

出力プロファイルというのは,作成するビデオそのものに関する設定です。メニュー「Project」の項目「Project Settings」で表示できます。プルダウンリスト「Profile」から,使用したいプロファイルを選択します。作業途中に変更するとそれまでの内容が崩れてしまうので,あらかじめ決めておくのが無難です。

図5 ⁠Project Settings」ウィンドウで設定を確認

図5 「Project Settings」ウィンドウで設定を確認

もし好みのプロファイルがなければ,自分で作成することになります。この場合は,メニュー「Settings」の項目「Manage Project Profiles」で行います。

普通のユーザにとって配慮すべき設定項目は,⁠Size⁠⁠,⁠Frame rate」となるでしょう。それ以外の設定項目は放送に関するまとまった知識を必要としますが今回は放送が目的ではないので,⁠Pixel aspect ratio」には「1/1」を,⁠Display aspect ratio」には「16:9」あるいは「4:3」を,⁠Colorspace」は標準的な色再現域sRGBのルーツとなっている「ITU-R 709」を指定し,⁠Progressive」を有効にするのがよいでしょう。

図6 筆者がニコニコ動画用にファイルを作成する際のプロファイル

図6 筆者がニコニコ動画用にファイルを作成する際のプロファイル

クリップの作成

クリップは動画編集のための素材です。⁠Project Tree」ウィンドウでビデオ/音声/画像ファイルをインポートできるほかkdenliveのプロジェクトファイルをインポートできます。⁠Record Monitor」ウィンドウではUSBカメラやDVカメラ,ビデオキャプチャーボードから映像データを取得したり,recordmydesktopを利用してデスクトップ描画をキャプチャーしてクリップを作成できます。

図7 左が「Project Tree」ウィンドウ。右の「Record Monitor」ウィンドウにはvideo4linux2ドライバが対応するウェブカメラからの映像を表示しており,録画することが可能となっている

図7 左が「Project Tree」ウィンドウ。右の「Record Monitor」ウィンドウにはvideo4linux2ドライバが対応するウェブカメラからの映像を表示しており,録画することが可能となっている

クリップのクリッピング

クリップから必要な部分だけを切り出す作業です。⁠Clip Monitor」ウィンドウでクリップを再生しながら,ボタン「[」で開始点を,ボタン「]」で終了点を指定し,⁠Clip Monitor」ウィンドウからのクリックアンドドラッグでタイムラインに配置します。

図8 ⁠Clip Monitor」ウィンドウ。ボタン「[」「]」で選択した時間帯は薄黄緑で示される。また,マウスの右クリックメニューから選択することで,赤い縦帯で示されるガイドを作成することも可能

図8 「Clip Monitor」ウィンドウ。ボタン「[」と「]」で選択した時間帯は薄黄緑で示される。また,マウスの右クリックメニューから選択することで,赤い縦帯で示されるガイドを作成することも可能

タイムラインにクリップを配置

kdenliveのタイムラインは映像・音声別のマルチトラックとなっています。タイムラインにクリップをクリックアンドドラッグして配置します。この際,配置したクリップ上の右クリックメニューで項目「Split Audio」を選択し,映像と音声を分離してトラックに配置することができます。分離したクリップの映像と音声はクリップとしてグループ化されているため,同じく右クリックメニューの項目「Ungroup Clips」で解除ができます。

図9 画面下部のタイムライン部分。映像・音声のミュートや編集ロックのほか,マウスの右クリックメニューから選択することで,青い縦線で示されているガイドを作成することができる

図9 画面下部のタイムライン部分。映像・音声のミュートや編集ロックのほか,マウスの右クリックメニューから選択することで,青い縦線で示されているガイドを作成することができる

クリップにエフェクト設定

タイムラインに配置したクリップを選択した場合に,⁠Effect Stack」ウィンドウで,選択しているクリップにエフェクトを適用することができます。適用している順番を入れ替えることで,面白い効果を出すことも可能です。

図10 ⁠Effect Stack」ウィンドウ。左下のアイコンからエフェクトを選択する

図10 「Effect Stack」ウィンドウ。左下のアイコンからエフェクトを選択する

「Effect List」ウィンドウで,一覧と簡単な説明を見ることができます。

図11 ⁠Effect List」ウィンドウ

図11 「Effect List」ウィンドウ

著者プロフィール

坂本貴史(さかもとたかし)

Ubuntuのマルチメディア編集環境であるUbuntu Studioのユーザ。主にUbuntu日本コミュニティとUbuntu Studioコミュニティで活動。いつかユーザ同士で合作するのが夢。