Ubuntu Weekly Recipe

第231回 ownCloudで自分専用クラウドストレージ

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ファイルのプレビューや編集

画像ファイルをアップロードすると,自動的に「写真」ディレクトリにコピーされ,ギャラリーとして表示できます。また,ファイルブラウザー上でも,選択すればプレビュー表示されます。もしダウンロードしたい場合は,ファイルにカーソルをあわせて「ダウンロード」を選んでください。

図5 画像はクリックするとプレビューされる

図5 画像はクリックするとプレビューされる

図6 サイドペインの「写真」を選ぶと,ギャラリーが表示される

図6 サイドペインの「写真」を選ぶと,ギャラリーが表示される

テキストファイルならそのままownCloud上で編集できるので,メモ帳としても使えます。また,変更履歴も保存されるので,ファイルにカーソルをあわせて「History」を選べば,過去のバージョンのテキストに戻すことも可能です。

図7 ownCloud上のテキストエディター

図7 ownCloud上のテキストエディター

アップロードサイズの上限をあげる

初期状態だと1ファイルあたりのアップロードサイズの上限は2MBになっています。このままだと使いにくいので,PHPの設定を変えて上限をあげましょう

$ sudo vi /etc/php5/apache2/php.ini

# ファイルの中にある値をそれぞれ次のように変更する。
upload_max_filesize = 200M
post_max_size = 800M

今回は200Mと800Mに変更しましたが,そこまで大きくなくてもいいかもしれません。設定を変更したらウェブサーバーを再起動します。

$ sudo service apache2 restart

ownCloudのページをリロードし,アップロードボタンにカーソルを合わせたときに表示されるツールチップに「アップロード max. 200 MB」と表示されたら設定完了です。

専用クライアントを使う

ownCloudにはプラットホームごとに専用クライアントがいくつか存在します。Ubuntuの場合は,csyncとQtを使ったクライアントをインストール時に導入したリポジトリからインストールできます。

$ sudo apt-get install owncloud-client

起動すると通知領域に雲のアイコンが常駐するので,まずは「Configure...」からサーバーとアカウントの設定を行ってください。設定を追えるとホームフォルダーに「ownCloud」ディレクトリが作成されます。今後はここに保存したファイルが,自動的にサーバー上の「clientsync」ディレクトリと同期されます。

図8 ownCloud-URLにはownCloudのアドレスを入力

図8 ownCloud-URLにはownCloudのアドレスを入力

Androidクライアントもあるのですが,Google Playからはインストールできないこと,機能が乏しいことから今はまだウェブブラウザーからアップロードしてもそれほど大差ないと思います。

WebDAVクライアントでアクセスする

ownCloudの実体はWebDAVサーバーですので,既存のWebDAVクライアント,例えばNautilusでもアクセスできます。ownCloudの個人設定にある,WebDAVのアドレスを確認してください。次のような値が表示されているはずです。

WebDAV http://192.168.56.101/owncloud/remote.php/webdav/

Nautilusを開いて,メニューのファイル>サーバーへ接続を選択し,次の値を入力します注5⁠。

  • サーバー名はownCloudサーバーのアドレス。上記の例だと「192.168.56.101」
  • 種類は「WebDAV (HTTP)」
  • フォルダーは「/owncloud/remote.php/webdav/」
  • ユーザー名とパスワードはownCloudのユーザー名とパスワード

図9 フォルダーに指定する値は個人設定画面で確認できる

図9 フォルダーに指定する値は個人設定画面で確認できる

設定が正しければWebDAVでマウントされますので,ファイルブラウザーからファイルのアップロードやダウンロード,編集が可能です。Nautilusの場合は,ブックマークしておけば次回から簡単にアクセスできます。

また,このフォルダーはユーザーのホームフォルダーの「.gvfs」ディレクトリにマウントされますので,一時的にコンソールでファイル操作したい場合は,そこで操作すると良いでしょう。

注5
AltキーをタップしてHUDを表示させた上で,⁠サーバー」と入力する方法でもかまいません。

データのバックアップ

電子データにとってバックアップは大事です。VPSであろうとクラウドであろうとご家庭であろうと,サーバー上のデータというのはいつか消え去るものなのです。それが運命なのです。

ownCloudは,ユーザー単位でもシステム単位でもzipアーカイブを簡単に作成できます。

ユーザーのデータは個人設定の「Export your user account」から,システム全体のバックアップを取りたい場合は管理者の「Export this ownCloud instance」からzipアーカイブとしてバックアップを取得できます。

このzipファイルを使えば,別のownCloudサーバー上であってもデータのインポートを行えるので,サーバーの移行も簡単です。

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社 創夢所属。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。