Ubuntu Weekly Recipe

第317回 ISOイメージの同期や仮想マシンの作成などを簡単にするTestDriveを使い,開発中のUbuntuを手軽に試してみる

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ISOイメージの取得あるいは同期

利用したいフレーバーをメインウィンドウで選択し「Sync」ボタンをクリックすると,イメージの取得を開始します。すでに取得していた場合は,ローカルキャッシュと最新のイメージを比較して同期します。初回はすべて取得するためそれなりの時間がかかりますが,2回目以降は数分で同期が終わります注3⁠。

図5 ISOイメージの同期中

図5 ISOイメージの同期中

同期されたISOイメージは,日付と共に管理されます。

注3)
デフォルトでは同期にrsyncを使います。同期が数分で終わるのは,ISOイメージ更新に伴う内容変更の割合が全体から見てそれほど大きくないのが理由と思います。

仮想マシンの起動

仮想マシンの起動はマシンパワーを必要とするため,ここから先は,古いマシンや非力なマシンでは厳しいかもしれません。

TestDriveから利用できる仮想マシン環境は2つあり,QEMUとVirtualBoxです注4⁠。設定の「Virtualization」タブで,これら2つを切り替えることができます。QEMUは依存関係で既にインストールされています。VirtualBoxを利用する場合は,本連載の第313回を参考にし,別途インストールを行ってください。

仮想マシンに対する設定には,⁠Memory」「Disk Size」があります。お使いのマシンのハードウェアに合わせて調整してください。

図6 ⁠Virtualization」タブ

図6 「Virtualization」タブ

仮想マシンに関する設定を確認したら,メインウィンドウでテストしたいフレーバーを選択し,⁠Launch」ボタンを押します。自動で仮想マシンを作成してISOイメージを起動し,インストール画面を表示します。

図7 VirtualBoxで仮想マシンを起動

図7 VirtualBoxで仮想マシンを起動

なお,デフォルトで選択されるKVMですが,この状態は仮想マシンにQEMUを使います。もしお使いのマシンのCPUが,Intel VT-xあるいはAMD-Vと言った仮想化支援をサポートしていれば,QEMUをアクセラレートすることができます注5⁠。いまどきのデスクトップやノートであればだいたいこれに当てはまるはずです。

アクセラレートの手順は,まず以下のコマンドを実行して,ドライバとなるカーネルモジュールを有効にします。これはお使いのマシンがIntelのCPUを使っている場合です。

$ sudo modprobe kvm_intel

もしAMDのCPUを使っている場合は以下を実行します。

$ sudo modprobe kvm_amd

カーネルモジュールを有効にしたら,設定の「Virtualization」タブの「KVM Args」「-machine accel=kvm」を追加してください。

注4)
正確にはもう1つParallelsが選択できますが,Ubuntuでは利用不可能なプロプライエタリソフトウェアなので意味がありません。
注5)
初め筆者はこれに気づかずにインストールを始めてしまい,終えるまで3時間以上かかってしまいました。その後,普段使いの環境(libvirt)では30分程度で終わることを思い出し,この設定に気づきました。

インストールし終わったら

インストールし終わった後の仮想マシンですが,VirtualBoxであればVirtualBoxのユーティリティで管理できます。そのため,いつでも起動できます。ただし,TestDriveの「Launch」ボタンをクリックすると仮想マシンが作り直されてインストーラーが走ってしまう点,注意してください。仮想マシンをクローンするか,スナップショットを取っておくと良いでしょう。

QEMUの場合ですが,libvirtにインポートしてそちらで管理できそうですが,筆者が試した限りではうまく行きませんでした。

まとめ

現在のUbuntu(デスクトップ,サーバー)はDaily BuildなISOイメージを使ってテストします。TestDriveはそのテスト環境の準備を簡単にします。

著者プロフィール

坂本貴史(さかもとたかし)

Ubuntuのマルチメディア編集環境であるUbuntu Studioのユーザ。主にUbuntu日本コミュニティとUbuntu Studioコミュニティで活動。いつかユーザ同士で合作するのが夢。