Ubuntu Weekly Recipe

第366回 Ubuntuのディスク管理ツールを活用する

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3 分

パーティションのサブメニュー

パーティション(小さな歯車アイコン)のサブメニューの機能について解説します図7⁠。すべて選択しているパーティションに関しているため,別パーティションを選択した場合は表示される項目が変わることがあります。

図7 パーティションのサブメニュー

図7 パーティションのサブメニュー

初期化

パーティションを初期化します。ディスク全体の初期化よりも選択・設定できることが増えています。具体的にはラベルの設定が可能などです注5⁠。

パーティションを編集

パーティションのタイプを変更できますが,通常は変更する必要はないでしょう。

ファイルシステムを編集

パーティションのラベルを変更できます。設定されていない場合は設定できます。

パスフレーズを変更

パーティションが暗号化されている場合,パスフレーズの変更ができます。

マウントオプションの編集

/etc/fstabを編集できます。変更にはfstabに関する高度な知識が必要ですので,通常は変更しなくても良いでしょう。

暗号化オプションを編集

パーティションが暗号化されている場合,オプションを変更できます。

ディスクイメージを作成

パーティションのディスクイメージを作成できますが,パーティションだけのディスクイメージはディスクまるごとと比較して扱いが難しいので,この機能を使うかはよく検討してください。

ディスクイメージをリストア

「ディスクイメージを作成」で作成したイメージをリストアできます。

ベンチマーク

ベンチマークを取ることができます。HDDの場合はパーティションによって速度差が出ることもあるので,その計測に使用すると便利かも知れません注6⁠。

注5)
ディスクのラベルは設定できないので当然ですが。
注6)
が,このご時世そんなこと気にするならSSDにしたほうが良いです。通常はディスクのベンチマークだけで充分でしょう。

応用例1:ディスクのバックアップ

と,ここまで見てきたように,普通に使うだけでも便利そうに思いますが,応用例を2つばかり紹介します。

まずはディスクのバックアップですが,これは普段使用してるディスクのバックアップには向きませんが,例えば第362回で作成したmicroSDHCカードのバックアップしておくと便利です。コピーする場合は同じ容量のmicroSDHCカードが必要となりますが,いまどき8GBや16GBのmicroSDHCカードはどうでもいい価格で販売されているので,特に理由がなくても複数購入しておくと良いでしょう。今回は試しませんでしたが,第362回にあるパーティションの作成はコマンドで行われていますが,このディスク管理ツールでも作成することができます注7⁠。

注7)
少なくともRaspberry Pi 2をなんとかしようとする人は,コマンドラインに嫌悪感を抱いていないと思いますが。

「ディスクイメージを作成」機能を使う場合の注意点は,そのディスクの実容量の分だけバックアップ先の空き容量が必要です。例えファイルがひとつもなかったとしても,8GBのmicroSDHCカードをバックアップする場合は8GBの空き容量が必要ということになります。ただ,⁠ディスクイメージをリストア」を見るとxzで圧縮してあってもリストアできるようなので,バックアップ完了後圧縮するのも良いでしょう。圧縮したいバックアップファイルを右クリックし,⁠圧縮」をクリックします。するとダイアログが表示されるので,拡張子を⁠xz⁠にするのが簡単です。ただ,圧縮するのに時間がかかるので,gzあたりにしておくのも良いでしょう。そのあたりは利便性との兼ね合いで決めてください。また,場合によっては圧縮しても全くサイズが変わらないこともあります。

応用例2:USBメモリーの暗号化

普段持ち歩くUSBメモリーを暗号化したい場合,どういった方法が一番簡単なのかを調べてみると,どうやらこのディスク管理ツールを使用するのが一番簡単のようでしたので,ここで紹介します。

作業前に,まずは⁠cryptsetup⁠パッケージがインストールされているか確認してください。インストールされていない場合はインストールしてください。

手順は箇条書きで紹介します。

  1. USBメモリーを接続する
  2. USBメモリー内に必要なファイルがある場合は,事前に退避させておく
  3. ディスク管理ツールを起動する
  4. 対象のUSBメモリーを選択する
  5. ■アイコンをクリックし,アンマウントする
  6. ―アイコンをクリックし,パーティションを削除する
  7. +アイコンをクリックし,パーティションを作成する。その際「タイプ」「暗号化,Linuxシステムと互換 (LUKS + Ext4)」にする。すると「パスフレーズ」「パスフレーズを確認」が追加されるので,パスフレーズを入力する。設定が終わったら「作成」をクリックする図8

図8 暗号化パーティションの作成

図8 暗号化パーティションの作成

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバー。Ubuntu Japanese Teamではパッケージングなどを担当。ほかには日本語入力関連やOpenOffice.org日本ユーザー会コミッティも兼任。