Ubuntu Weekly Recipe

第449回Ubuntuオフラインミーティングの楽しみ

Ubuntu Weekly Topicsの11月18日号でも告知しているとおり、2016年12月17日(土)に、Ubuntu 16.10 リリース記念オフラインミーティング16.12が開催されます。今回のRecipeでは、このオフラインミーティングにこれまで参加したことのない人、はじめて参加する人向けに、イベントの概要を紹介しましょう。

オフラインミーティングとは

Ubuntuは毎年4月と10月にリリースを行います。そしてリリースのあとは、世界各地のUbuntuコミュニティがリリースパーティを開催します。普段はオンラインでしかやりとりしないコミュニティのメンバーが集まって、今回のリリースの苦労をねぎらい、メンバーの親睦を深め、次のリリースに向けての気持ちを高めようと言う趣旨です。以前は次のリリースに向けての最初の会議であるUbuntu Developer Summit(UDS)が、Ubuntuコミュニティにおける最大のオフラインイベントでした。しかしながら最近のUDSはYouTube LiveやIRCを用いてオンラインで開催するため、各地でのリリースパーティが定期的なオフラインでの出会いの場になっています。今年開催されたUbuCon Europeのように、リリースパーティからさらに大規模なコミュニティイベントに発展しているケースも存在します。

Ubuntu Japanese Teamでもコミュニティが軌道に乗ったあたりからリリースパーティかそれに類するオフラインイベントを開催したいという希望はありました。そんな中、広瀬電工様が会場を貸してくれるということで開催されたのが最初のオフラインミーティングであるオフラインミーティングTokyo 9.01です[1]⁠。⁠9.01」とあるように、2009年1月の開催です。またいわゆる「勉強会」ではなく、もう少しカジュアルに参加してもらう意味もこめて「オフラインミーティング」という名前になりました。

その後何回か、広瀬電工さんや関西の会場でオフラインミーティングが開催されます。一時期開催が途絶えていましたが、2013年からは、グリー株式会社様が六本木の森タワーにある会場を提供してくれることになり、現在まで続いています。

本当はオフラインミーティングもリリース直後に開催できるといいのですが、オープンソースカンファレンスなど他のイベントの参加や、そもそもイベントの準備はだいたいリリースしてから始めるという大人の事情により、いつもリリースから2〜3ヶ月ぐらい遅れての開催となっています。そのためイベントの名前も「リリース記念」という若干ぼかした表記になっているのです。

次のオフラインミーティングは10日後の12月17日(土)です。参加する場合は、ATNDでの参加登録が必要です。登録期限が12月15日と迫っていますので、これを機にぜひ参加登録をよろしくお願いいたします。

起きる・たどり着く

オフラインミーティングを楽しむために最低限必要なことは、「朝起きて、受付時間内に会場にたどり着くこと」です[2]⁠。イベント会場に入るためにはビルの入館管理を通過しなくてはなりません。そのため、受付を設けてATNDの参加登録IDを照会し、入館用のワッペンを配布しています。言い換えると、受付時間内にたどり着けないと入館できないということです。よってATNDの参加案内にある受付時間内へ到着するよう、ご協力をよろしくお願いいたします[3]⁠。

会場の最寄り駅は東京メトロ日比谷線・都営地下鉄大江戸線の六本木駅です。ただし駅からそこそこ歩きます。駅からの移動ガイドなどを参考に「六本木ヒルズ」を目指してください。⁠出口1c」がもっとも近い出口となります。ガラス扉から森タワーの中の「ヒルサイド2F」に入ると、すぐそばにあるのが受付です。なおこのあたりの地形はどこが2階でどこが1階かはわかりづらい構造になっています。1階をまっすぐ横に歩いていたらいつの間にか3階になっていた、なんてこともざらにあります。⁠ヒルサイド2F」はあくまで「ヒルサイド1Fのだいたい上」以上の意味はありません。

受付では「Ubuntuオフラインミーティング」と書かれた張り紙が貼ってあります。たまに隣に当日の別のイベントの受付があるかもしれません。迷ったら「Ubuntuっぽい」ほうの受付を選んでください。受付ではATND上の参加者リストを元に氏名を確認します。可能であれば受付前にATND上の名前と、名前に左に小さく書いてある番号を確認しておいてもらえると助かります。受付後はある程度人数が揃った段階で、GREEの方が会場まで誘導しますのでしばらくお待ちください。

図1 受付や会場の張り紙の例第355回より)
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ちなみに一度入館すると、イベントが終わるまでは自由に出入りできません。飲み物・食べ物その他必要なものは、あらかじめ受付前に用意しておいてください。お手洗いは会場にあります。また、館内は禁煙です。

体調不良などの事情で、当日急遽参加できなくなることもあるかと思います。その場合は遅くなってもかまいませんので、ATND上でキャンセル処理をしていただけると助かります。なお「寝坊した」「忘れてた」も体調不良という扱いで大丈夫です。

食べる・飲む

会場に着くと、開会までしばらく時間があります。その間、司会が会場に関する注意事項を説明していますので、特に初めて参加される方は一通り聞いておいてください。座席については自由にお使いください。参加者数に対して多めに用意していますので、荷物も席の上に置いていただいて問題ありません。座席の合間にはACタップを用意しています。電源がないと生きていけない場合は、ご自由にお使いください。複数のコンセントが必要な場合は、自前で延長ケーブルを持ってきたほうが安心かもしれません。使用する電源容量は常識の範囲内でお願いします。⁠自分の電源に関する常識は世間と少し違うかも……」という自覚がある方は、スタッフにご相談ください。

図2 からあげとオードブル第380回より)
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会場には軽食・おつまみ・アルコールを含む飲み物類を用意しています。ここ数回は若干からあげが多めではありますが、主にオードブルといったお昼ごはんを意識したラインナップです。最初のうちはおつまみのみで、あとからオードブルが来る予定です。開会のタイミングで乾杯を行う予定ですので、「乾杯の練習」「あとから来場してくる人のための味見・毒味」として、開会まで飲食していただければと思います。食べ物はデプロイされたらあっという間になくなるので、写真を撮りたい場合はがんばってください。

図3 水野さん差し入れの北海道のバームクーヘン第403回より)
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飲食物の持ち込みも歓迎します。ただしニオイのきついもの、掃除・片付けが難しいものについてはお控えください。缶・瓶・ペットボトルに紙・プラスチックの容器類なら処分可能です。美味しい日本酒とか飲みたいですよね。

聞く・話す・モクる・遊ぶ

セミナーが始まれば、あとは流れに沿って適当にお楽しみください。セミナー自体は、かしこまって聞くというよりは、適宜会場の脇からツッコミが入るようなライトな感じの発表です。何か気になることやわからないことがあれば、ばんばん割り込んでいただければと思います。大抵のことは司会がなんとかしてくれるでしょう。スクリーンのサイズや会場の明るさから、前の座席のほうが発表を見やすいです。当日、何か発表したいと思いついた場合は、スタッフにご相談ください。ここ数回のイベントでは、イベント期間はセミナーで埋まっているという状況ではありますが、もしかすると多少の時間をご用意できるかもしれません。

また本連載を掲載している技術評論社さんをはじめ各社のご好意により、いくつか景品を用意しています。いつものごとく個々のセミナーごとの最後にじゃんけん大会を行いますので、景品をゲットしたい方は当日までじゃんけんの鍛錬を欠かさないようにしてください。

会場の後方には、Ubuntu TouchをインストールしたNexus 4やNexus 7 2013を用意しています。いわゆる「Ubuntu Phone」⁠Ubuntu Tablet」ですので、空いた時間にぜひ触ってみてください。Ubuntu PhoneのほうはSIMがささっています。なんと電話もかけられるスマートフォンなのです。準備が間に合えば、他にもデモ機材を用意できるかもしれません。

図4  Xubuntu 14.04 on Raspberry Pi2第380回より)
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図5 Nexus 4とNexus 7とRaspberry Pi2第380回より)
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セミナーの邪魔にならない程度であれば、酒盛りをしていてもかまいません。物理的な隔離環境がほしい場合は、スタッフに相談してください。もちろん、モクモクと作業をするという手もあります。PCを触るだけじゃなく、クラスターを構築したり、ドローンを動かしたり、ハンダ付けをするのもいいですね。Ubuntu Japanese Teamのメンバーも何人かいますので、Ubuntuの使い方などを尋ねるチャンスでもあります。作業用に机がほしい場合も、スタッフにご相談を。「何か困ったらとりあえずスタッフに相談」です。

スタッフとして働く

オフラインミーティングの参加経験があるのであれば、スタッフとして裏方に参加するという楽しみ方もあります。といってもあまり難しいことはありません。ひたすら買い出しで荷物を運ぶ、ひたすら会場設営・片付けで椅子・机を運ぶといった、mvコマンドの気持ちを味わえるタスクがメインです。

スタッフとして働きたい場合はスタッフ用のWikiページ「helper」にATNDのIDを記載した上で、当日は11時に受付と同じ場所に集合してください。どう行動するかは当日の集合次第ではありますが、おおよそ先に会場に荷物を置いてから買い出しに行くか、会場に行く前に先に買い出しに行くかの2択です。11時ぐらいになるとそこそこの荷物を持った集団が受付周辺にたむろしているはずです。おそらくUbuntuのストラップかそれに類いするものを付けていると思いますので、勇気を振り絞って声をかけてください。ちなみに森タワーの前は待ち合わせに使われることがよくあるせいか、待っていると「××の集まりですか?」⁠いえ、違います」といったやりとりがよくありました。みんな間違っているから大丈夫です。

スタッフを行うメリットは特にありません。あるとすれば買い出し時に買い出しチームのリーダーの裁量の範囲内で、「スタッフが好きな食べ物・飲み物を選べる」ことぐらいです。ちなみに選択権があるだけで実際に食べられるかどうかは運次第です。会場設営の最中に受付が開始して、いつの間にか開封されていて、気がついたら売り切れてた、なんてことはよくある悲劇のひとつです。食べたい場合は、うまいこと振る舞いましょう。うまいこと振る舞えた方は、そのやり方をあとでこっそり教えてください。

報告する

「おうちに帰ってレポートを書くまでがイベント」です。よって、イベントに参加したらぜひBlogやSNSにイベントの感想を書いて公開しましょう。Twitterであれば#ubuntujpをつけてツイートしてもらえれば、スタッフがあとから見つけやすくなります。もちろんイベント中にリアルタイムにツイートするのもありです。イベントへの反応(できればポジティブな反応)が、次回のオフラインミーティング開催へのモチベーションになりますので、なにとぞよろしくお願いいたします。

ちなみに本連載でも、過去にオフラインミーティングのレポートを掲載しています。

もし、本連載でイベントレポートを書きたいという方がいましたら、当日スタッフにご連絡ください。イベントの様子がきちんと伝わるなら写真付きで食レポを入れたり、私小説風でもかまいません編注:食レポのみや私小説過ぎて内容が理解できないものはダメです⁠⁠。写真については、スタッフが撮影したものを提供できます。レポートはできれば年内に公開したいという都合から、締切が23日頃と若干シビアです。ただし締切・公開日については、多少は調整できるかもしれませんので、これも当日ご相談ください。

オフラインミーティングで、読者の皆様とお会いできることを楽しみにしています。

ちなみに「この手のイベントに参加したいけれども17日は都合が悪い」のであれば、今週の土曜日の12月10日には東京日本橋のサイボウズ株式会社様にて開催される「Mini Debian Conference Japan 2016セミナーテーブル)」と「LibreOffice Kaigi 2016.12」はいかがでしょうか。いずれもこの記事が公開される時点では、まだ参加申し込みできるはずです。イベントの雰囲気自体は(おそらく)Ubuntuのオフラインミーティングとは異なるものの、いずれも普段オンラインでやりとりしている国内外の開発者やユーザーと出会えるチャンスですよ!

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