Ubuntu Weekly Recipe

第644回 ノート表示にも対応したプレゼンテーションツールPympress

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4.5 分

Pympressの使い方

さっそくPympressの使い方を紹介したいところですが,その前にPDFを用意する必要があります。そこら辺にある適当なPDFファイルを使ってもいいのですが,せっかくならBeamerのノートに対応したPDFを使いたいところ。そこでふたつファイルを用意しましたので,それぞれに応じて使い方を説明しましょう。

アクティビティから「pympress」を検索してもいいですし,コマンドラインからpympress ファイル名を実行する方法もあります。後者はプレゼンテーションの時間をオプションとしても指定可能です。

一般的なPDFファイル

まずは一般的なPDFファイルで雰囲気を感じとってください。起動するウィンドウは「Content」「Presenter」のふたつです。Contentには現在表示中のスライドを全画面で表示しています。Presenterは発表者のための情報として,現在のスライド,次のスライド等を表示します。Contentウィンドウをプロジェクターに繋がったディスプレイに全画面で表示し,Presenterウィンドウを手元の画面に表示する想定です。

図1 Contentウィンドウ

画像

図2 Presenterウィンドウ

画像

最近だとOBSや各種ミーティングツールを使って発表することもあるでしょう。その場合はContentウィンドウだけを共有します。

プレゼンテーションのページ切り替えは,カーソルキー・PageUp/Down・スペースキーなどを利用します。マウスを使いたい場合は,PresenterウィンドウのメニューにあるPresentationの「Big buttons」をチェックしてください。

Aキーを押すと,PDFの注釈(annotation)表示のオンオフが切り替わります。プレゼンテーションだとあまり使いませんが,既存のPDFに注釈でコメント付けて発表したいときに便利でしょう。ちなみにUbuntuのEvinceでも,最近は日本語の注釈が付けられるようになっています。EvinceでPDFファイルを開き,画面左上にあるページの右のペンボタンを押します。⁠テキストをメモ」ボタンを押して,注釈を入れたい場所をクリックしましょう。メモ入力ダイアログが開くので,任意の注釈を入れてください。⁠テキストをハイライト」のほうは選択した文字列をハイライトします。注釈・ハイライトは右クリックすることで,削除・編集できますので必要に応じて使い分けてください。

他にも次表のようなショートカットキーが用意されています。ショートカットキーはPresenterウィンドウの右上にあるHelpからも確認可能です。大文字で表記していますが,Shiftキーを押す必要はありません。基本的にキーボードでナビゲーションしたほうが便利な印象です。

キー 説明
カーソルキー ページ遷移
スペースキー ページ遷移
PageDown/Up ページ遷移
Ctrl+ページ遷移 ラベル単位でジャンプ
G 指定したページにジャンプ
J 指定したフレーム番号にジャンプ
Enter ジャンプの確定
ESC ジャンプのキャンセル
BackSpace ジャンプ前に戻る
Ctrl+BackSpace ジャンプ先に戻る
Home 最初のページに移動
End 最後のページに移動
F11 F F5 Ctrl+L Contentの全画面表示オンオフ
Ctrl+F Presenterの全画面表示オンオフ
P タイマーの一時停止
R タイマーのリセット
T 発表時間の設定
B Content側の画面を暗転
H ハイライト機能のオンオフ
Ctrl-Z ハイライト機能のアンドゥ
N ノート機能のオンオフ
A 注釈表示のオンオフ
S 画面の入れ替え
Z 指定した領域をズーム
U ズーム解除
L マウスポインター機能のオンオフ
O ファイルを開く
Ctrl-W ファイルを閉じる
Q Pympressの終了

ハイライト機能は発表中の資料に直接メモや図を書き込む機能です。マウスだとなかなか難しいですが,発表側がタッチパネルに対応しているディスプレイなら,使いやすい機能です。

図3 発表中に図を書き込めるハイライト機能

画像

ズーム機能は,Zキーで有効化するとカーソルが十字アイコンになります。あとは拡大したい領域を対角線上にドラッグしてください。

図4 任意の領域を拡大できる

画像

図5 Lキーでマウスポインターを赤く表示できる

画像

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社 創夢所属。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。