Ubuntu Weekly Recipe

第664回 スマートフォンをWebカメラとして使う

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DroidCamクライアントのインストール

次にDroidCamをインストールします。ソースコードは公開されているものの,今回は配布されているバイナリそのものを利用します。

$ cd /tmp
$ wget -O droidcam_latest.zip https://files.dev47apps.net/linux/droidcam_1.7.2.zip
$ unzip droidcam_latest.zip -d droidcam
$ cd droidcam

最新のバージョンは公式のドキュメントを参照してください。さらにインストールスクリプトを実行します。

$ sudo ./install-client

このinstall-clientは単にバイナリやリソースを/opt/usr/binなどにコピーしているだけのシンプルなスクリプトです。必ずスクリプトの内容が問題ないことを確認してから,実行してください。

ここまででDroidCamのクライアントがインストールされました※10⁠。

※10
ちなみに同ディレクトリにあるinstall-soundを実行すると,スマートフォンのマイクをWebカメラのマイクとして利用できることになっています。これはsnd-aloopというカーネルモジュールとALSAの機能を使って実現しています。ただし筆者の環境だと,うまく音声を取得できなかったので今回は説明を省いています。

DroidCamを使ってみる

Ubuntuから「Super+a」キーを押してアプリケーションの検索画面を開き「droidcam」を入力します。ドロイド君のアイコンが表示されるのでそれを選択するとDroidCamのクライアントが起動します。

図4 DroidCamクライアントのUIはシンプル

図4

「WiFi / LAN」を選択して「Phone IP」にDroidCamアプリ側に表示されているIPアドレスを入力し,Startボタンを押すだけです。これでスマートフォンのカメラの映像がUbuntu上の仮想ビデオデバイスに入力されるようになりました。あとは任意のWebカメラを使うアプリケーションで表示すれば良いわけです。たとえばZoomクライアントだと次のような感じで表示されました。

図5 Zoomの設定画面の様子

図5

ものによっては左右や上下が逆転しているため,カメラ側かZoomクライアントのようなソフトウェア側のどちらかで適宜調整してください。DroidCam側からは有償版のみ設定可能です。

無料版のDroidCamは解像度が640x480の4:3固定です。よって品質はそこまで期待できません。リモートミーティング用のカメラなのでそれでも大丈夫でしょう。有償版を購入すると1280x720(4:3)や1920x1080(16:9)も選択できます。

DroidCamクライアントの「USB」を選択するとUSBケーブル経由の通信も可能です。Androidの場合,Ubuntuにadbコマンドが必要になるため,adbパッケージをインストールしてください。また,Android側も「USBデバッグモード」を有効化しておく必要があります。

「Wifi Server Mode」は有償版のみの機能です。PC側をサーバーにして,スマートフォン側で受信する仕組みのようです。

これで急遽Webカメラが必要になった場合も,スマートフォンがあればなんとか対応できることがわかりました。特にDroidCamはWiFi経由で,つまり無線通信でカメラ映像を転送してくれるため,PCから離れたものを映したくなったときに最適です。また,DroidCamクライアントにはCLI版のdroidcam-cliも用意されているため,CLI環境でスマートフォンをWebカメラとして接続し,さらに何かに転送したい場合もDroidCamを利用できます。

ちなみに,DroidCamクライアントが不要になった場合は次のコマンドでアンインストールしてください。

$ sudo /opt/droidcam-uninstall

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社 創夢所属。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。