Ubuntu Weekly Recipe

第700回 セルフホスト可能なチャット・タスク管理サービスMattermost

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Nginxの設定について

ただし,このままだとTLSに未対応になってしまいます。ここで対応する方法は次の2種類です。

  • Mattermost OmnibusでインストールしたNginxを正しく設定する
  • 別のリバースプロキシを利用する

前者はたとえばすでに取得済みの証明書を利用して,つまりCertbotを利用せずにTLS設定を行いたい場合に便利です。

まずドメイン名のFQDNは/etc/mattermost/mmomni.ymlに記載します。次にNginxの設定のテンプレートは/opt/mattermost/mmomni/ansible/playbooks/mattermost.confにあるため,それを適切に編集します。これはAnsibleでデプロイされるという点に注意してください。最後にsudo mmomni reconfigureを反映して終了です。

後者のリバースプロキシは,たとえばLXDでデプロイする際にホストのNginxが各コンテナのリバースプロキシとして動いていて,そこでクライアントとのTLS処理を担っている場合に行います。この方法の場合,リバースプロキシから直接8065番ポートのMattermostに接続してもかまいません。ただしその場合,Mattermost OmnibusのNginxはういてしまいます。

Mattermost向けのリバースプロキシーの設定は,OmnibusのAnsibleが生成した/etc/nginx/conf.d/mattermost.confを流用するか,Mattermostドキュメントのそれを参考にすると良いでしょう。ドキュメント側はBoardsの設定が入っていないようなので,両方をマージするのも良いかもしれません。

Mattermostの初回セットアップ

Mattermostはウェブブラウザーでアクセスした際の,初回ログイン時に管理者アカウントの設定を行います。つまり外部からログインできるようになったら,なるべくはやめにアクセスする必要があります。

図2 初回ログイン時にメールアドレス,ユーザー名,パスワードを入力してログインする。パスワードは記号を入れなくてはいけない点に注意する

図2

図3 初回ログイン時はチームの作成を促される。いわゆるSlackで言うところのワークスペース。⁠System Console」で全体の設定画面にも移行できる

図3

図4 チーム名の入力。日本語も可能

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図5 チームURLの入力。こちらは実際のURLとして使われる点に注意する

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図6 ログインが完了するとその他の初期設定を促される。最初のフルネーム以外はスキップでも良い

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インストール直後は英語UIですが,日本語UIにも変更可能です。かなり品質の良い翻訳になっているため,日本語UIで十分生活できます。UIなどを含む個人設定は画面右上の「歯車アイコン」から設定を行います。

図7 設定の「Display」から「Language」を日本語に変更すると日本語UIになる

図7

図8 無事にセットアップが完了した

図8

これで必要最低限の設定は完了しました。必要最低限なのでまだ動かないものがいくつかあります。たとえばメール通知に必要なメールサーバーの設定等がその最たるものです。というわけで次回からは,Mattermostの個別の設定をいくつか紹介しましょう。

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図9 スケジューラーたちががんばっている様子

図9

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著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社 創夢所属。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。