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Asahi Linux、2022年11月のプログレスレポートを公開、USB 3のサポートやオーディオの改善など

Apple Silicon M1/M2デバイスへのLinuxポーティングを進めるオープンソースプロジェクト「Asahi Linux」は11月22日、2022年11月時点でのプロジェクトの進捗レポートを公開した。

Updates galore! November 2022 Progress Report -asahilinux.org

レポートで最初に報告されているのがUEB 3のサポートについて。これまでAsahi LinuxではThunderboltポートでUSB 2のみしかサポートできていなかったが、これはM1/M2マシンでUSB3やDisplay Port、TB3/USB4などをサポートする「Apple Type-C PHY」⁠ATCPHY)と呼ばれるハードウェアのサポートが困難なことが主な原因だった。プロジェクトではATCPHYドライバのリバースエンジニアリングに取り組んきたが、その成果として新しいアップデートにはUSB 3をサポートするATCPHYドライバが含まれることになる。ただし、現時点ではまだデバイスをホットプラグすると不具合が発生する可能性があるなど調整が必要な項目も多く、今後も継続的な改善が予定されている。

また、スピーカーの利用に関しては、macOSの音量制限などの機能をAsahi Linux上に実装できていないなど、安全性の観点から現時点ではデフォルトで無効のままとなっている。一方で、CS42L84ヘッドフォンコーデックをリバースエンジニアリングしたことにより、ヘッドフォンジャックのサポートが新たに実現している。

その他の主なアップデートは以下の通り。

  • キーボードバックライトのサポート
  • DCPドライバによるディスプレイの明るさ制御の改善
  • 新しいlinux-asahi-edgeカーネル パッケージ
  • 電源管理の継続的な改善
  • インストーラの改善

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