あなたはコンピュータを理解していますか?

[表紙]あなたはコンピュータを理解していますか?

紙版発売

B5変形判/288ページ

定価1,958円(本体1,780円+税10%)

ISBN 4-7741-1600-9

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書籍の概要

この本の概要

根っこの部分をきっちり理解することにこそ,コンピュータ全体を見渡せるようになるための重要な鍵が潜んでいます。「情報」の実体とは?メモリはなぜ安くなる?プログラムはどう生まれる?などなど,たとえ話を交えわかりやすく解説したユニークな入門書です。

こんな方におすすめ

  • コンピュータってどうなっているんだろうと興味をもっている人

著者の一言

目次からはそうは見えませんが,この本はコンピュータについてのとても真面目な入門書です。世間によくある「一見うまく説明しているようで,肝心なところが何も書いてない」入門書とは違って,本書では肝心カナメなところを読者に直接ガッチリつかんでもらうことを重点に置いています。たとえ話とコンピュータの本質の間を知らぬうちに行ったり来たりして,面白いけど深い深い理解が得られる。それがこの本の目指したゴールです。

著者の梅津信幸さんのサイト:http://umz.pos.to/

目次

第0章 コンピュータを理解するということ

〜この本には何が書いてあるのか〜【予告編】

第1章 その味噌汁の塩分はいかほど?

〜正味の情報量は意外と少ない〜【エントロピー】

  • 1.1 インスタント味噌汁が商品として存在可能な理由
    • インスタントと手作りの違い
    • 味噌汁の中の不公平
    • いたるところに水ぶくれ
    • データの中に含まれる塩分の合計こそ,情報量
  • 1.2 人間の手,ドラえもんの手,そしてコンピュータの手
    • 情報の量は数で計る
    • 数字ってなんだろう
    • さまざまな数え方
    • 指は何本必要?
    •  [コラム]1進数はなぜダメか
    • 数え方の歴史
    • そして,情報も数えられる
  • 1.3 1杯の味噌汁の中に塩を求めて
    • 塩分と水分との違い
    • モールス信号の裏に
  • 1.4 たいへん「ありがたい」お話
    • ありがたさの基準
    • エントロピーいろいろ
    • エントロピーの素行調査
    • 塩分はグラム,長さはメートル,ではエントロピーは?
    •  [コラム]アナログマンとデジタルマン
    •  [コラム]魔法の塩分計測器・エントロピー
  • 1.5 言葉の塩分量を調べてみよう
    • 塩分はさじ加減ひとつ
    • 日本語のエントロピー
  • 1.6 まとめ:データとは情報を入れる容器である

第2章 油田のパイプラインと伝言ゲームの連続

〜パイプが細けりゃ,通るものも通らない〜【チャネル】

  • 2.1 パイプをつなげ! はて,どうやって?
    • 石油はどこへ消えた?
  • 2.2 向こう側とこちら側をつなぐもの
    • 大きさがあって形がないもの,なーんだ?
    • 伝言ゲームの真実
    • むこうとこっちの例がたくさん
    •  [コラム]熱死
    • 超早口アナウンサー,月に行く
  • 2.3 限界の向こう側
  • 2.4 濃縮還元的塩水の作り方
    • 結局はチャネルの問題
  • 2.5 まとめ:情報量はわかった,では情報とは?

第3章 自動販売機はコンピュータ理解の始まり

〜あるいは,自動販売機と人生ゲームのステキな関係〜【有限オートマトン】

  • 3.1 自動販売機の気持ちになって考える
    • コンピュータ理解の早道,それは……
    • 自動販売機の内側と外側
    • とにかく,ジュースを1本販売してみよう
  • 3.2 入ってきたお金を覚えよう
    • 計算せずに計算する,とはこれ如何に?
    • 新登場! 三位一体シート
    • ジュースを買うとき,買ったとき
    • 余った分はお返しします
    • かくてシートは複雑を極める
    •  [コラム]ATMの苦労
    •  [コラム]ATMで苦労
  • 3.3 他に似ているものがないか考える
    • 要するに,丸と矢印なのだ
  • 3.4 ちょっと難しく考える:抽象化のキモ
    • 第3のキーワード登場
    • ふつうの数の人生ゲーム
  • 3.5 まとめ:計算機の動きは絶えずして,しかも元の状態にあらず

第4章 記憶のカースト制

〜時間と空間の近さ・遠さ〜【メモリ階層と参照の局所性】

  • 4.1 汝のプログラムを愛せよ
    • 行動計画を図から文へ
    • 特製シートをちょっとずつ描き直す
    • イメージをイラストにし,文章にする
    • 言語いろいろ
    • 1つのことを1つずつ順番に
    • しっかりメモる
  • 4.2 蓄音機の針は踊る
    • 一針不乱
    • 針のおもむくままに
    • 人のフリ見て
    • 秘技「分針の術」
  • 4.3 二兎を追うモノ
    • 空間の近さ・遠さ
    • 偏りを利用する方法その1
    • 偏りを利用する方法その2
    • 偏りを利用する方法その3:二兎を追うモノ
    • 入れ換えマジックの種明かし
    • 動き回るお坊っちゃま
    •  [コラム]もう1つの局所性 〜「超」整理法は昔からあった?〜
  • 4.4 机の上から遥かなる大地へ
    • カースト制度のイメージトレーニング
    • レジスタ:それは机の上にある
    • L1キャッシュ:それは家の中にある
    • L2キャッシュ:それはご近所にある
    • メインメモリ:市内にあるはず
    • ディスク:確か国内にはあったはず
    • ネットワーク:この世のどこかにはあるのかも
  • 4.5 まとめ:メモリは一列でもあり,ピラミッドでもある

第5章 顔の細道

〜面と面とが面するところ〜【インターフェース】

  • 5.1 層しないと,やってられない
    • 「基本ソフト」という言葉の功罪
    • いろいろな関係を数えてみる
    • 層ヲ積ミ重ネテOSトス
  • 5.2 コンピュータには何が見えているか
    • 5つの感覚
    • もらうモノのアンバランス
    • そもそも,よく聞く「インターフェース」って何?
    • 実物の「フェース」たち
    •  [コラム]力を出し入れ
    •  [コラム]子供好き
  • 5.3 イライラの横顔
    • パターン1:ファイルを探すとき
    • パターン2:ゴールがどこにあるかわからない
    • パターン3:繰り返しやらされる
    • パターン4:何が違うんだろう?
    • パターン5:くどい
    • 原因1:非線形なインターフェース
    • 原因2:分類しすぎシンドローム
    • 原因3:上級者と初心者
  • 5.4 まとめ: 面と向き合う辛さ

第6章 師宣わく「未来は常に移り変わっておる」

〜コンピュータの限界とその先〜【私たちの未来のために】

  • 6.1 チューリングの置き土産
    • なくなりません,バグだけは
    • 歴史の重みの違い
  • 6.2 今日からすぐできること
    • モノ覚えのいいアイツ
    •  [コラム]アプリケーション
    • 逃げ道を確保してくれるアイツ
  • 6.3 未来へと続く道
    • 未来のコンピュータは見えなくなる
    • 未来のコンピュータは仲よくなる
    • 未来のコンピュータは分裂する
    •  [コラム]無駄は承知の上
    •  [コラム]面倒くささランキング
    • 未来のコンピュータは確率として存在する
    • 未来の社会は……
  • 6.4 まとめ:未来は常に移り変わっている
    • 前と後をしっかり見据えて
  • 終わりに
  • 参考図書

著者プロフィール

梅津信幸(うめづのぶゆき)

京都大学卒業(情報工学科),東京大学大学院博士課程修了(情報科学専攻)。博士(理学)。現在は茨城大学に勤務。著書に『マイクロソフト・シンドローム』(オーエス出版),『「伝わる!」説明術』(筑摩書房),『あなたはコンピュータを理解していますか?』,『あなたはネットワークを理解していますか?』,『仕事を加速する技術』(ソフトバンク・クリエイティブ),『なぜコンピュータの画像はリアルに見えるのか』(NTT出版)など。