博学検定 江戸の数学 和算
- 小寺裕 著
- 定価
- 1,078円(本体980円+税10%)
- 発売日
- 2010.9.7[在庫なし]
- 判型
- 四六
- 頁数
- 168ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4380-4
サポート情報
概要
かつて日本で独自に発展した数学、「和算」。現在私たちが学んでいる数学とはひと味違う江戸の和算の問題を、クイズ・パズル感覚で楽しみながら解いてみませんか。江戸の算術は単なるソロバンでの足し算・引き算だけでなく、それをはるかに越えたレベルにまで達していました。本書を読めば、和算の基礎知識から、和算の代表的問題、ちょっと変わった問題から、西洋数学との比較、そして日本各地にある算額に関する問題まで、頭の体操をしながら、一通りの和算の知識が身につきます。
こんな方にオススメ
- 数学クイズ、パズルに興味のある方
- 江戸の教養が気になる方
目次
巻之壱 和算ワールドへの誘い
- 問1 和算の特徴
- 問2 九九の登場する古い書物
- 問3 「継子立て」が登場する書物
- 問4 『塵劫記』の著者
- 問5 和算書の作者を祀った神社
- 問6 「○ずつ分ければ○個足らず…」という問題
- 問7 油分け算の登場するハリウッド映画
- 問8 鶴亀算のルーツは何々算?
- 問9 円周率の計算方法を示した和算家と、ある演目
- 問10 和算における円の面積の公式
- 問11 同名の和算書が存在する小説
巻之弐 和算の代表的な問題を解いてみよう
- 問1 正方形の面積から一辺の長さを求める
- 問2 裁ち合わせで長方形を正方形にする
- 問3 正方形の対角線の長さを求める
- 問4 長方形の縦横の長さを求める
- 問5 銀の過不足算
- 問6 鶴亀算を過不足算として解く
- 問7 貨幣制度のからむ問題
- 問8 ややこしい貨幣計算
- 問9 図形だけで考えて解く
- 問10 直角三角形を二等分する
- 問11 図形の間で成り立つ関係
- 問12 直角三角形に内接する円
- 問13 もっと入り組んだ内接する円
- 問14 まぎらわしい円
- コラム 和算の頃の、ものの値段は?
巻之参 ちょっと変わった和算の問題に挑戦!
- 問1 絹を買う人々の数
- 問2 橋の一筆書き
- 問3 和算の幾何公式集からの問題
- 問4 三角形内に連なって内接する円
- 問5 最小値を求める問題
- コラム ケーニヒスベルグの橋
巻之肆 和算と西洋数学を比較してみよう
- 問1 和算の余弦定理
- 問2 和算の正弦定理
- 問3 立体における内接の問題
- コラム 和算に特徴的な公式
- 問4 円柱の断面積
- 問5 円柱の断面から長さを計算する
巻之伍 全国算額巡りの旅
- 問1 算額の始まった時期
- 問2 重要文化財としての算額
- 問3 算額が一番多い県
- 問4 算額が全国一多く存在する神社
- 問5 算額トリビア
- 問6 作家の祖父が奉納した算額
- 問7 ある人物にゆかりのある算額
- 問8 「壬子晩夏」の意味
- 問9 県をまたがる、算額のある神社
- 問10 算額がある寺の、有名な俳句
- コラム 算額からわかる当時の学習事情
プロフィール
小寺裕
1948年大阪市天王寺区生まれ。1972年信州大学理学部数学科卒業。2006年二代目福田理軒襲名。現在東大寺学園中・高等学校専任講師、日本数学史学会運営委員長。著書に『だから楽しい江戸の算額』(研成社)、『和算書「算法少女」を読む』(ちくま学芸文庫)など。
著者ホームページ「和算の館」