しくみ図解シリーズメモリ技術が一番わかる

[表紙]メモリ技術が一番わかる

紙版発売

A5判/184ページ

定価2,068円(本体1,880円+税10%)

ISBN 978-4-7741-5182-3

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書籍の概要

この本の概要

情報を記録するためのツールは1万年以上前からありましたが,急激に進歩したのは20世紀になってからのことです。そしてその開発によって培われた技術が,コンピュータ用のデジタルデータストレージへとつながっていきました。現在,主記憶装置として使われているのは半導体メモリで,SSD,USB メモリ,メモリカードというかたちで活躍しています。本書は記憶デバイスの歴史から,記録メディアの未来について解説します。

こんな方におすすめ

  • 電子機器,電気製品の製造業務携わっている人
  • その方面に進もうとしている学生

著者の一言

本書はできるだけ広範囲に記憶デバイスを扱いながら,この分野への人類の取り組みを俯瞰できるようにしました。その分,個々の項目については説明が充分ではないところもあるとは思いますが,記憶技術への挑戦を描いた大河ドラマでも観るような気持ちで読み進めていっていただければ幸いです。

目次

1章 コンピュータ前史の記憶デバイス

  • 1 洞窟壁画から文字へ
  • 2 紙
  • 3 活版印刷
  • 4 写真フィルム
  • 5 マイクロフィルム
  • 6 映画(フィルム)
  • 7 複写機
  • 8 レコード
  • 9 オルゴール,自動演奏楽器
  • 10 オーディオテープ
  • 11 オーディオ用磁気シート
  • 12 ビデオテープ

2章 コンピュータ黎明期の記憶デバイス

  • 1 紙テープ,パンチカード
  • 2 ビットとバイト
  • 3 コンピュータと記憶装置
  • 4 真空管メモリ(ウィリアムス管,セレクトロン管)
  • 5 水銀遅延線
  • 6 磁気ドラムメモリ
  • 7 再生式キャパシタメモリ,リレー式メモリ
  • 8 磁気コアメモリ
  • 9 コアロープメモリ
  • 10 ワイヤメモリ,磁気バブルメモリ
  • 11 磁気テープ

3章 コンピュータの普及を支えた磁気記憶装置

  • 1 磁気記録の基礎知識 磁気テープや磁気ディスクはなぜ記憶できる?
  • 2 ハードディスク① 初期のHDDは重くて巨大な扱いにくい記憶装置
  • 3 ハードディスク② HDDの内部を覗いてみよう!
  • 4 ハードディスク③ 物理の最新理論がヘッドを進化させてきた
  • 5 ハードディスク④ 水平磁気記録から垂直磁気記録へのブレークスルー
  • 6 ハードディスク⑤ ちょっと特殊なリムーバブルハードディスク
  • 7 フロッピーディスク(FD)
  • 8 ZIP,スーパーディスクなど

4章 光で情報を記録する記憶デバイス

  • 1 光ディスクの基礎知識 反射率を変えれば1ビットがつくれる
  • 2 レーザーディスク
  • 3 CD-DA,CD-ROM
  • 4 CD-R,CD-RW
  • 5 PD
  • 6 MO,MD
  • 7 DVD,DVD-R
  • 8 BD,HD DVD
  • 9 その他の光ディスク

5章 半導体メモリの大容量化と多様化

  • 1 半導体メモリの基礎知識①
  • 2 半導体メモリの基礎知識②
  • 3 DRAM
  • 4 SDRAM,DDR SDRAM,RDRAM
  • 5 SRAM
  • 6 ROM(マスクROM,PROM,EPROM,UV-EPROM)
  • 7 EEPROM,フラッシュメモリ

6章 最先端の記憶デバイスの技術と未来

  • 1 FeRAM,MRAM,PRAM,ReRAM
  • 2 ホログラフィックメモリ,HVD
  • 3 分子メモリ
  • 4 量子デバイス
  • 5 記憶の伝承

著者プロフィール

石川憲二(いしかわけんじ)

科学技術ジャーナリスト,作家,編集者

1958年東京生まれ。東京理科大学理学部卒業。週刊誌記者を経てフリーランスのライター&編集者に。書籍や雑誌記事の制作および小説の執筆を行っているほか,25年以上にわたって企業や研究機関を取材し,技術やビジネスに関する解説を書き続けている。扱ってきた科学技術領域は,電気・電子,機械,自動車,航空・宇宙,船舶,材料,化学,コンピュータ,通信,システム,ロボット,エネルギー,生産技術,知的財産など。著書に『自然エネルギーの可能性と限界』『エコカーの技術と未来』『マンガでわかる量子力学』(オーム社)『学習漫画世界の伝記NEXT安藤百福』(集英社) など。