ビジュアルはてなマップシリーズ地形のヒミツが見えてくる 体感!東京凸凹地図

[表紙]地形のヒミツが見えてくる 体感!東京凸凹地図

紙版発売

B5判/144ページ

定価2,068円(本体1,880円+税10%)

ISBN 978-4-7741-6423-6

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書籍の概要

この本の概要

電車や車を降りて実際に自分の脚で歩いてみればわかるとおり,東京は実に多くの坂や谷,台地や崖のある「凸凹」地形の宝庫です。本書は東京の中心部から周辺部にかけて,地形的に特色のあるスポット(水辺・山地・激坂・丘陵)を選び,見やすい陰影段彩図と写真を交えて解説します。解説文には地理的特徴だけでなく,歴史や文化的エピソードも盛り込み,地図を見るだけでなく読んでも楽しめます。さらに,「地震」「津波」「液状化」といった自然災害への対策も盛り込んであるほか,地図マニア必見の地図制作の測量方法やリアルな表現の仕方についても解説します。街歩きやプチ旅行の案内ガイドとしても最適な1冊です。巻頭には東京の凸凹が一目でわかる「折り込み地図」が入ります。

こんな方におすすめ

  • 地図,地理好きの方
  • 特に東京周辺の地理や歴史,それにまつわる文化などに興味のある方
  • 散歩好きな方,名所旧蹟愛好者方など

著者の一言

本書では東京とその近郊の様子を取り上げていますが,巨大都市である東京で暮らしていると,その圧倒的な人間の営みの大きさに目を奪われがちになります。しかしながら,はるかに壮大なスケールである自然が用意した舞台の上にいることに変わりはありません。足もとの地形=凸凹(デコボコ)に注目すれば,自然の営みと人間の営みが多種多様に交じり合う様子や,その歴史を垣間見ることができ,新たな発見も生まれることでしょう。

本書で紹介するスポットは,その多くが公共の交通機関を使って気軽にアクセスできる場所で,もしかしたら皆さんの暮らしのすぐそばにあるところかもしれません。ぜひ本書を片手に実際の凸凹を体感してもらいたいと思います。

編集・著

株式会社東京地図研究社(とうきょうちずけんきゅうしゃ)

地図製作一筋で半世紀以上。現在はGISによる空間情報の解析や導入コンサルティング,測量調査,地図編集,データベース作成・運用,出版企画など,地理空間情報に関するさまざまな業務を行っています。
http://www.t-map.co.jp/

執筆者

石川剛

東京地図研究社。
北海道大学大学院理学研究科地質学鉱物学専攻修了。大手航空写真測量会社を経て2005年入社。

佐藤慧

東京地図研究社。
早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒。2008年入社。

鈴木敬子

東京地図研究社。
国士舘大学大学院人文科学研究科人文科学専攻修了。公務員,団体職員を経て2011年入社。

目代邦康

東京学芸大学教育学部卒,京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻修了。博士(理学)。産業技術総合研究所を経て2008年より自然保護助成基金に勤務。

小白井亮一

千葉大学大学院 理学研究科修了。国土地理院 中部地方測量部長。

向山栄

北海道大学大学院理学研究科修了,山口大学大学院理工学研究科博士課程修了。博士(理学)。国際航業株式会社 技術開発センター地質研究室長。

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日頃,電車や車を使っていることが多いのであまり気づきませんが,東京は多くの坂や谷,台地や崖のある凸凹(でこぼこ)地形の宝庫です。

本書のサンプル

本書の一部ページを,PDFで確認することができます。

本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。

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目次

1章 凸凹体感!

  • 1-1 大地の成り立ち
  • 1-2 関東の地形発達
  • 1-3 災害と東京の地形
  • 1-4 凸凹地図を支える測量技術
  • 1-5 飛んで実感! 武蔵野台地,多摩丘陵,関東山地を空から眺める
  • 1-6 乗って実感! 中央線で武蔵野台地を大横断
  • 1-7 ペダルで実感! 明治通りを自転車で走る
  • 1-8 歩いて実感! トコトコ日光街道さんぽ
  • 1-9 凸凹用語集

2章 水と先人の知恵

  • 2-1 武蔵野を潤す水の大動脈 玉川上水
  • 2-2 豊穣の地に建つ21世紀のランドマーク 隅田川・荒川・城東
  • 2-3 多摩川下流でみる大きな凸凹,小さな凸凹 蒲田・川崎
  • 2-4 東京のウォーターフロントを歩く,見る,掘りさげる 品川・台場

3章 山地と台地

  • 3-1 古の多摩川の凸凹リズムを感じよう 世田谷・目黒
  • 3-2 生まれたての若い台地 立川・武蔵村山
  • 3-3 武蔵野台地のはじまり 青梅
  • 3-4 東京のシルクロードを見る-桑都の産業史 八王子
  • 3-5 開発で変貌した街に残された自然とむかし 多摩ニュータウン

4章 東京の真ん中

  • 4-1 崖っぷち! 政治の舞台と地形との意外な繋がり 霞ヶ関・永田町・溜池
  • 4-2 神田川と学生街の昔と今 早稲田
  • 4-3 石神井川の急流と近代製紙業の出発点 王子
  • 4-4 東京武蔵野台地北縁の凸凹 板橋・赤塚
  • 4-5 淀橋の大事件-蕎麦と火薬と神田川 新宿・中野
  • 4-6 再開発でどう変わる? 東京の地形ブームの立役者 渋谷・原宿
  • 4-7 麻布に湿地があった!?古川の大屈曲の謎を解く 麻布十番・三田
  • 4-8 燕子花が見守る谷・丘に変えられた谷 青山・六本木
  • 4-9 武蔵野台地を刻む大きな谷と外濠 四谷・市ヶ谷
  • 4-10 小石の多い川に削られた台地 小石川・後楽園
  • 4-11 不忍池に映る「京都」への想い 上野・本郷
  • 4-12 水際に輝く零マイルポイントの街 日本橋・銀座

5章 崖と丘陵

  • 5-1 迫るような崖が続く,標高差の大きい台地 調布
  • 5-2 崖と湧水が支えた古刹 国分寺
  • 5-3 丘と谷の学園都市-凸凹に託された理想 玉川学園
  • 5-4 段丘を股に掛ける鉄路 福生・拝島
  • 5-5 武蔵野台地に取り残された「緑の孤島」 狭山丘陵
  • 5-6 ミシュラン3つ星観光地の知られざる姿 高尾山

6章 びっくり地形

  • 6-1 ひっそりと佇む歴史ある激坂 鉄砲坂
  • 6-2 江戸庶民の信仰の道 別所坂
  • 6-3 一直線の激坂 富士見坂
  • 6-4 百草園に至る険しい道のり 百草園坂(旧松連坂)
  • 6-5 聖地巡礼の激坂 聖蹟桜ヶ丘
  • 6-6 多摩ニュータウン開発が生んだ激坂 京王堀之内
  • 6-7 ご利益まちがいなしの激段! 出世の石段 愛宕山
  • 6-8 江戸時代の〝造山運動〞が生んだ山手線内最高峰 箱根山(都立戸山公園)
  • 6-9 湾岸埋立地の巨大な「台地」 中央防波堤埋立地
  • 6-10 東京にある「富士」 富士塚

7章 東京から少し離れて

  • 7-1 砂州から始まった港町 横浜
  • 7-2 地殻変動の歴史を記録した海岸 三崎・城ヶ島
  • 7-3 相模原の階段を上る相模線 橋本
  • 7-4 母校の襷よ,天下の険を駆け上がれ! 箱根駅伝最大の凸凹区間 箱根
  • 7-5 今もなお移り行く砂浜と海岸線 九十九里浜
  • 7-6 丸いのに三角州?-東京湾と小櫃川によりつくられた三角州 木更津
  • 7-7 万葉集にも詠まれた霊峰 筑波山