【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド
[増強改訂版]

[表紙]【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド[増強改訂版]

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A5判/336ページ

定価1,958円(本体1,780円+税10%)

ISBN 978-4-7741-8960-4

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書籍の概要

この本の概要

ネットを見ていてもわからない技術の背景やつながりがわかると大好評だった『【図解】コレ1枚でわかる最新トレンド』が全面刷新,100ページものボリュームアップを果たしました。前作になかった「人工知能」「開発と運用」を新たに章として設け,ブロックチェーン,マイクロサービス,サーバレスアーキテクチャなどの話題も収録。掲載する図版はすべてPowerPointデータでダウンロード,ロイヤリティフリーで利用でき,勉強会の資料や提案書の素材としてご活用いただけます。ITを知るために必携の1冊!

こんな方におすすめ

  • ITの最新トレンドを手っ取り早くおさえたい就活生の方,新社会人の方,営業の方,情報システム部門担当者,経営企画部門担当者

著者の一言

「クラウドコンピューティングを知らない人は手を挙げてください」

講義の折にこんな質問をすると,だれも手を挙げません。それほど,この言葉は,私たちの日常に溶け込んでいます。ところが,

「クラウドコンピューティングとは何かを説明してください」

と指名すると,うまく説明できる人はごくわずかです。ましてやクラウドによって,これまでできなかった何ができるようになるのかを説明できる人はさらに限られてしまいます。
「言葉を知っている」ことと「言葉の“意味や価値を知っている”」こととは大違いです。意味や価値がわからなければ,それを活かすアイデアは生まれません。“うまく説明できる”となるとハードルはもっと上がります。それができなければ,あなたの提案や企画に説得力を持たせることはできません。

「言葉を知っている」だけの知識を,「実践で使える」知識に変えてゆく――そのお手伝いを本書でしたいと思っています。

本書は,こんな時にも,きっとお役に立つはずです。

「うちもIoTで何かできないのか?」

そんな社長のひと言に,さてどうしたものかと頭を抱えてはいないでしょうか。
そこで「IoTとは何か」を調べてはみたものの,はっきりとした定義は見つかりません。そもそも,「何がIoTなのか」がよくわかりません。それも当然のことで,IoTというテクノロジーはありません。IoTとは,ビジネスを組み立てる枠組みなのです。では,それはいったい,どのようなものでしょうか。そんなIoTを「ビジネスに取り込む」とは,どういうことなのでしょうか。

「人工知能が雇用を奪う,やがて人類を支配する!」

そんな時代が来るとメディアは騒ぎ立てています。そして,「そうなったら大変なことになる」と心配する人たちがいます。しかし,本物の「人工知能」は存在もしていないし,それを実現する見通しもたってはいないのです。一方で,人工知能に関わる技術は私たちの生活やビジネスを大きく変えようとしています。人間と機械の関係や役割も変わらなくてはなりません。では,人工知能とはいったい何者なのでしょうか。どのように使いこなせばいいのでしょうか。そのような問いへの答えは,本書で見つけてください。
IoTや人工知能のほかにも,アジャイル開発やDevOps,コンテナやマイクロサービス,ブロックチェーンやドローンなど,ITに関わるさまざまな言葉が巷にあふれています。「聞いたことがある」「言葉は知っている」という方は多いと思います。けれども,

「それがどのような意味で,私たちの社会やビジネスにとってどんな価値があるのか?」
「それらはお互いにどのような関係にあり,役割分担しているのか?」

となると,うまく説明できないという人もまた多いと思います。

あなたがITベンダーに勤めているのなら,自社の製品やサービスは説明できても,こんな世の中の常識を知らず説明もできないでは,お客様は不安に思ってしまいます。
あなたが情報システム部門で働いているのなら,未来を見越した自社システムの改革を進めることはできません。
あなたが事業部門でITを活かして事業の差別化を推し進めなければならない立場にいるのなら,どのようなテクノロジーを味方にすればいいのかがわかりません。

本書では,そんなITの最新トレンドに関わるキーワードを「辞書」ではなく「物語」として体系的に整理し,歴史的背景やビジネスとの関わりをふまえながら解説します。さらに,提案書や企画書,あるいは勉強会ですぐに使えるロイヤリティフリーのプレゼンテーション資料(PowerPoint)を120枚もダウンロードできるようにしました。実践に使って,体験的に知識を定着させてください。
次のような方に本書を使っていただければと思っています。

  • IT業界の最前線で仕事をする方
     →即戦力の知識と提案書の素材をご提供します。
  • 自社の経営や事業にITを活用してゆきたい方
    →いまのITにできることをわかりやすく解説し,企画書を作るための材料を提供します。
  • これからを担う新入社員の方
    →ITの価値と可能性,その活かし方を解説します。
  • 就活で忙しい学生の方
    →「社会人の常識」としてのITの基礎と最新動向を勉強するための教材を提供します。
  • ITに関わる仕事を長年しているけれど最新の動向についてゆけず「まずいなぁ」と感じているベテランの方
    →あらためてITの基礎を再確認し,加えて即戦力になる知識をご提供します。

本書は,2015年3月に出版した『【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド』を全面的に改訂したものです。初版からわずか2年しか経ってはいませんが,ITの最新事情は大きく変わりました。特にIoTや人工知能については進化がめざましく,実用の現場での普及が急速に拡がっています。また,クラウドのいっそうの普及により,IT利用の常識も大きく変わりました。それに伴い,情報システムの開発や運用のあり方も変わりつつあります。アジャイル開発やDevOps,マイクロサービスやサーバレスといった言葉は,そんな文脈から使われるようになった言葉です。
そんな時代の変化をふまえ,新しく書き起こしたのが本書です。前書と一部重複する部分もありますが,大半は新たに書き起こした内容で,キーワードの数も大幅に増えています。
また,最新トレンドを理解するために,これだけは知っておきたいITの基礎知識も巻末に掲載いたしました。情報システムやインターネットの仕組み,エンタープライズアプリケーションについての常識を知らないままに,「最新」だけを追い求めても,実践の現場では役に立ちません。これからITに関わる人たちにとっては,入門書としても役に立つでしょう。

「知っている」から「説明できる」へ変えてゆく。
そして,実践で「使える」をサポートする。

本書で,そんなお手伝いをしたいと思います。

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最新テクノロジーの全体像を「1枚の図」から読み解こう
ITの世界では,これまでの常識を上書きするようなテクノロジーが次々と登場しています。

目次

第0章 ITの最新トレンド ~世の中の常識を大きく変えようとしている現実と未来を概観する

  • トレンドを知るとはどういうことか
  • ITは,今どこに向かっているのか
  • 現実世界をデジタルデータ化する「IoT」と「ソーシャルメディア」
  • 最適解を見つけ出す「人工知能」
  • ビジネス環境の変化に即応するための「DevOps」
  • 現実世界とITが一体となった社会変革を実現する「サイバーフィジカルシステム」
  • ヒトを前提としないビジネスプロセスへの転換を模索する「デジタルトランスフォーメーション」
  • ITトレンドを「大きな物語」として捉える

第1章 IoT ~現実世界をデータで捉え,現実世界とITが一体となった社会を実現する

  • コレ1枚でわかるIoT
  • IoTの定義
  • M2MとIoTの違い
  • IoTアプリケーション
  • 【コラム】デジタル化の歴史から見たIoT
  • IoTがもたらす2つのパラダイムシフト
  • CPS(サイバーフィジカルシステム)社会の実現
  • モノのサービス化(1)
  • モノのサービス化(2)
  • 製造業のサービス化
  • コラム なぜIT企業が電気自動車の開発に参入するのか
  • IoTの機能と役割の4段階
  • IoTの3層構造
  • クラウドから超分散へ
  • インダストリー4.0(1)
  • インダストリー4.0(2)
  • ものづくりの常識を変える3Dプリンタ
  • コラム メイカーズムーブメント
  • 空間をデータ化する「ドローン」
  • コラム ドローンの可能性
  • VRとAR

第2章 人工知能とロボット ~人間にしかできなかったことを機械に置き換え,人間にはできなかったことを実現する

  • コレ1枚でわかる人工知能とロボット
  • 人工知能研究の歴史
  • コラム 経済発展や社会変革を生み出す「汎用目的技術(GPT)」
  • ルールベースと機械学習
  • 弱いAIと強いAI
  • 「人工知能」と「機械学習」と「ディープラーニング」の関係
  • これまでの機械学習とディープラーニング
  • ディープラーニングが注目される理由
  • 機械学習の3つの方法
  • 「自動化」から「自律化」への進化
  • コラム 人に寄り添うITへ
  • 人工知能の適用領域
  • 機械と人間との関係を大きく変える「ボット(bot)」
  • 生活サービスOSの覇権を狙うAmazonの「Alexa」
  • 自動運転車
  • コラム 産業発展の歴史と人工知能の位置づけ
  • 特化型人工知能と汎用型人工知能
  • 人工知能と付き合う3つの方法
  • 人工知能に置き換えられる職業,置き換えられない職業
  • コラム 知性の発達と人工知能の発展

第3章 クラウドコンピューティング ~コンピュータの使い方の常識を根本的に変え,適用範囲を拡大する

  • コレ1枚でわかるクラウドコンピューティング
  • 「自家発電モデル」から「発電所モデル」へ
  • クラウドはシステム資源のECサイト
  • クラウドならではの費用対効果の考え方
  • クラウドが生み出すパラダイムシフト
  • 歴史的背景から考えるクラウドへの期待
  • 情報システムの現状から考えるクラウドへの期待
  • クラウドの起源と定義
  • クラウドの3つのサービスモデル
  • クラウドの配置モデル
  • パブリックとプライベートを組み合わせた「ハイブリッドクラウド」
  • パブリックを組み合わせて最適なサービスを実現する「マルチクラウド」
  • クラウドに欠かせない5つの特徴
  • クラウドコンピューティングのビジネスモデル
  • クラウドによってもたらされる3つの価値
  • 日米のビジネス文化の違いとクラウドコンピューティング
  • 「セキュリティが不安でパブリッククラウドは使えない」は本当か?
  • コラム パブリッククラウドはセキュリティ対策の外部委託
  • 所有しているシステムをパブリッククラウドへ移行するための勘所
  • コラム ルールを変えよ,できなければクラウドSIerにはなれない

第4章 モバイルとウェアラブル ~人間とコンピュータの関係を一変させ,新たなビジネスの可能性を拓く

  • コレ1枚でわかるモバイルとウェアラブル
  • コラム 「ムーアの法則」と「メトカーフの法則」
  • パソコンとモバイルデバイスの3つの違い
  • モバイルデバイスが変えたITの利用シーン
  • 情報の発信と共有がかんたんに
  • ウェアラブルデバイスの登場
  • ウェアラブルの種類と使われ方
  • モバイル・ウェアラブルとクラウドの関係
  • モバイルデバイスの歴史
  • iPhoneの成功とその理由
  • クラウドとモバイルの関係
  • クライアントプラットフォームとしてのWindows
  • クライアントの進化の歴史
  • ブラウザで高度な操作性を実現する「Ajax」の登場
  • ブラウザの進化とAjax
  • HTML5(1)
  • HTML5(2)
  • モバイルシフト/モバイルファーストの波

第5章 ITインフラストラクチャと仮想化 ~あらゆるハードウェアをソフトウェアで構築・運用・管理する

  • コレ1枚でわかるITインフラストラクチャと仮想化
  • 「仮想化」の本当の意味
  • 仮想化の3つの種類
  • コラム ソフトウェア化する世界
  • ITインフラと利用形態の歴史的変遷
  • サーバ仮想化
  • ハイパーバイザーによるサーバ仮想化とコンテナの違い
  • サーバ仮想化がもたらす3つのメリット
  • コラム クラウドにおける仮想化の必要性
  • サーバ仮想化だけではない仮想化
  • デスクトップ仮想化とアプリケーション仮想化
  • シンクライアント
  • コラム Chromebook(クロームブック)
  • クライアント仮想化
  • ストレージ仮想化
  • コラム SDIを容易に実現するハイパーコンバージドシステム
  • ネットワーク仮想化
  • SD-WAN(Software-Defined Wide Area Network)
  • コラム ブロックチェーン
  • 多層防衛
  • コラム サイバー攻撃への対策を担う中核組織「CSIRT」

第6章 開発と運用 ~ビジネススピードの加速に対応し,ビジネスの成果に貢献する

  • コレ1枚でわかる開発と運用
  • アジャイル開発(1)
  • アジャイル開発(2)
  • 超高速開発ツール
  • DevOps
  • DevOpsとコンテナ管理ソフトウェア
  • イミュータブルインフラストラクチャとインフラストラクチャアズコード
  • マイクロサービス
  • イベントドリブン方式
  • サーバレスとFaaS
  • APIエコノミー
  • コラム ベンチャーが仕掛ける金融革命「FinTech」
  • これからの運用技術者とSRE

付録 最新トレンドを理解するためのITの基礎知識

  • ITと情報システムの関係とその違い
  • 情報システムの3層構造
  • 時間や場所を越えてオープンなつながりを実現する「インターネット」
  • 経営や業務を支える「エンタープライズアプリケーション」
  • 会社を越えてモノの流れを見える化する「SCMシステム」
  • お客様との長期継続的な信頼関係を築く「CRMシステム」
  • 製品の進化と成長を支えサポートに貢献する「PLMシステム」
  • 設計業務の効率や品質を高め,現場の効率を高める「CAD/CAE/CAMシステム」

著者プロフィール

斎藤昌義(さいとうまさのり)

ネットコマース株式会社 代表取締役。
1982年,日本IBMに入社,営業として一部上場の電気電子関連企業を担当。その後営業企画部門に在籍した後,同社を退職。
1995年,ネットコマース株式会社を設立,代表取締役に就任。産学連携事業やベンチャー企業の立ち上げのプロデュース,大手ITソリューションベンダーの事業戦略の策定,営業組織の改革支援,人材育成やビジネスコーチング,ユーザー企業の情報システムの企画・戦略の策定などに従事。IT関係者による災害ボランティア団体「一般社団法人・情報支援レスキュー隊」代表理事。
『未来を味方にする技術』『システムインテグレーション再生の戦略』『システムインテグレーション崩壊』(すべて技術評論社 刊)ほかの著書,雑誌寄稿や取材記事,講義・講演など多数。

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