第3章 ノリやテンポの揺らぎを体験!

3.7節で、『チャルダーシュ』のテンポ設定の計測の話をしました。テンポが一定の場合、そして計測した速さでテンポアップしたものとして、ゆっくり始めるバンドSと高速パターンのバンドLを、それぞれMIDI音源として用意しました。やはりテンポが一定だとあまりおもしろくなく、テンポがアップすると、より本物っぽさがでてくるのが分かります。この音源は市販の楽譜作成ソフトをつかって音符を入力し、BPMをアッチェレランド(だんだん速くする速度指示)により変えて作成しています(ブラウザ上でのMIDIの再生は簡便さを優先したものですので、できれば読者の方ご自身の環境で再生をお試しいただくことをおすすめします)。

音源A. テンポ一定
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音源B. ゆっくり始めて徐々に速くする
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音源C. 最初からかなり高速で徐々に速くする
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プログラムでタイミングを微調整した音源を作成する

これらのように、楽譜ソフトに音符を入力してMIDIデータにすることで、任意の音源が作れます。しかし、3.7節のウィンナーワルツや3.8節のジャズのノリのように、楽譜に記載しづらい、微妙なタイミングのずれのある音源を作るには、市販のソフトでは限界があります。そこで、プログラムにより数値を指定して、任意のタイミングで音源を作る方法があります。ここでは、ウィンナーワルツの3拍子をプログラムで微調整した音源と、そのプログラムも公開します。

WindowsのC言語のプログラム用に、スタンダードMIDIファイルを作成するライブラリ(おーぷんMIDIぷろじぇくと)が公開されています。下記は、そのライブラリを使ってウィンナーワルツのタイミングをずらした音源です。

音源D. 等時の3拍子ワルツ
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音源E. ウィンナーワルツの3拍子
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本音源を作成したプログラムは、以下よりダウンロードできます。プロジェクトにはヘッダーファイル、ライブラリ、DLLをすでに取り込んでいますので、そのままビルドしていただくと実行できます。