大衆心理FX
―精神・心理のスペシャリストが突き詰めたFXトレードの結論

[表紙]大衆心理FX ―精神・心理のスペシャリストが突き詰めたFXトレードの結論

紙版発売
電子版発売

A5判/224ページ

定価1,870円(本体1,700円+税10%)

ISBN 978-4-297-13384-9

電子版

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書籍の概要

この本の概要

FXとうまく付き合っている人が知っている2つの「心理」があります。1つはトレーダー自身の心理。そしてもう1つはFX市場にベットする無数のプレイヤーたちの総体としての大衆心理。とくに個人のトレーダーは大衆心理に逆らうようなトレードをしても報われることはまれで,大衆心理に乗ったトレードこそ期待値が高く,利幅を拡大します。

本書は,人間心理のスペシャリストがFX市場で長く収益をあげていくためのトレードルールと,その自動化プログラムを公開。確立されたトレードルールはシステマティックに機能するもの。そして専業トレーダーでも入門者でも誰がやっても再現可能なものです。FXトレーダーにとっての勝ち方の「結論」を本書が提示します。

こんな方におすすめ

  • FXトレーダーの方
  • トータルで利益を残せる武器を持ちたい方
  • トレードの自動化に興味がある方

本書のサンプル

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目次

Chapter 1 FXと大衆心理

  • 1-1 FXにおける大衆心理の捉え方
    • 投資家・トレーダーの行動は行動心理学で研究されている
    • 通貨ペアは,投資ではなくトレードの対象
    • FXと大衆心理の接点
    • 大衆心理は学術的な言葉ではないが,総体として心理や行動を指している
  • 1-2 為替市場での値動きそのものが大衆心理で,チャートはその表現形
    • チャートとテクニカル分析は観察法
    • ローソク足と時間軸
    • テクニカル指標の3タイプ
    • 不連続なローソク足チャートに注意
  • 1-3  価格や値動きが大衆心理に影響を及ぼす
    • ランダムウォーク理論と大衆心理
    • 多くの取引がプログラムやAIで行われていても,大衆心理が価格と値動きを形成している
  • 1-4 トレーダーは大衆心理に逆らう必要はない
  • 1-5 大衆心理がどのようにチャートに現れるか
    • 価格に対して「安い」「高い」と感じると,その総体が値動きを作る
    • ファンダメンタル分析ではなくテクニカル分析にこだわる理由
    • 重要な節目となる水平線
    • 直近の高値と安値は重要な抵抗線と支持線になる
    • トレンドラインと抵抗線・支持線との違い
    • 大衆心理が作り出す典型的なチャートの形
    • チャートはレンジとトレンドを繰り返す

Chapter 2 大衆心理とトレーダーの心理

  • 2-1 大衆心理に対してトレーダーの心理はどうあるべきか
    • 我慢できずに衝動的に行動するトレーダー
    • 不安が強いトレーダー
    • トレード手法が明確でないトレーダー
    • 自分の非を認めないトレーダー
    • プロスペクト理論から分かるトレーダーの心理
  • 2-2 感情のマイナスから逃れて大衆心理に乗るために
    • 勝つために感情を排除する
    • 明確な売買ルールを作ること,できるだけ自動化すること
    • FXなら定量的に捉えることはできる
  • 2-3 トレード手法・ルールの自信を支えるのは徹底した検証

Chapter 3 FXとエッジ

  • 3-1 エッジとは,利益を生み出すための優位性が存在すること
    • エッジをテストで突き詰めていく
    • エッジのないトレードをすると,理論的にはスプレッドや手数料分だけ負ける
  • 3-2 値動きの性質が違う銘柄ごとにエッジを探す
    • 3つの時間帯の確認
    • エッジは通貨ペアごとの値動きのなかにある
    • アービトラージも広義にはエッジの1つ
  • 3-3 エッジのあるトレード手法は未来を予想しているものではない
  • 3-4 エッジが存在するかどうかを検証する
    • トレード結果からエッジのあるなしを考える
  • 3-5 ファンダメンタル分析でエッジを得ることは可能か?
    • 大衆を動かす3つの情報
    • ファンダメンタル分析で手法を定型化するのは難しい
  • 3-6 テクニカル分析でエッジのあるトレード手法を確立する
    • エッジをスピーディに探すことができる
    • 大衆心理をテクニカル指標で分析することの価値
    • どのテクニカル指標を使うべきか
  • 3-7 アノマリーを利用することも検討する
    • 五十日
    • 窓開けのあとの窓埋め
    • ジブリの呪い
  • 3-8 エッジがあれば完璧に勝てる,わけではない
    • 通貨ペアでエッジは大きく変わる
    • エッジが自信を持つのに足るものかどうか
    • 右肩下がりになるタイミングは必ずある

Chapter 4 エッジを見つけて「自分のトレード手法」を作る

  • 4-1 エッジのあるトレード手法を確立するために必要なこと
    • 4つの条件
    • トレードルールはシンプルなほどよい
    • 損切りは早く,利益確定はできるだけ伸ばすべきか?
    • 勝率が高いからよい,ではない
  • 4-2 エッジのある可能性が高い,標準的なトレード手法
    • 移動平均線のクロスによるブレイクアウト
    • トレンドラインからのブレイクアウト
    • 直近の高値安値からのブレイクアウト
    • 順張り手法に押し目買いや戻り売りを組み合わせたもの
    • レンジやボックス内での逆張り手法
    • 平均への回帰を利用した逆張り手法
    • オシレーター系のテクニカル指標を利用した逆張り手法
  • 4-3 エッジを見つけてマイトレードルールを作る必要性
    • 結局どんなトレード手法・トレードルールがよいのか?
    • トレードルールはプログラムで自動化するのがよい
  • 4-4 順張りのトレード手法でトレードルールを考えてみよう
    • 順張りトレード手法のエッジ
    • 順張りトレード手法のトレードルールの具体例

Chapter 5 私が採用しているトレード手法・トレードルール

  • 5-1 マイトレードルールを公開する理由
  • 5-2 「bol-HLt」のトレードルールの仕組み
    • 「bol-HLt」のロングポジションに関する条件
    • 「bol-HLt」のショートポジションに関する条件
  • 5-3 「bol-HLt」のバックテスト結果を分析する
  • 5-4 「bol-HLt」のアウトオブサンプルテスト
  • 5-5 パラメータを変えて,「bol-HLt」の4つの設定を検証
    • トレイリングストップ幅の設定を150pipsから200pipsに変更
    • 高値安値ブレイクアウトの期間の設定を1カ月から1週間に変更
    • 設定②のバックテスト
    • 設定③のバックテスト
    • 設定④のバックテスト
    • 設定①から設定④のロット数の取り扱い
    • 「Quant Analyzer」で複数設定の同時運用を分析する
  • 5-6 フォワードテスト(=実運用)から見えてくること

Chapter 6 トレードの自動化に挑戦する

  • 6-1 FXトレード自動化の考え方
    • なぜトレードを自動化しようとするのか?
    • トレードを自動化することで大衆心理と対峙する
    • トレードの自動化には種類と段階がある
    • 自動化を誰でもできる環境が整っている
    • FXトレードを完全に自動化するメリット
    • トレード自動化のためにVPSの力を借りる
  • 6-2 トレードルールを自動化する方法
    • トレードルールを自動化するにはMT4のEAを作る
    • プログラミングが分からなくてもツールがあれば問題なし
    • ゼロからスタートしやすい「EAつくーる」
    • EA作成には必ず困難がある
    • 上昇トレンド,下降トレンドの判断
    • ボラティリティの大きさの判断
    • 戦略的なポジション決済のための工夫
    • 曜日,週末,時刻などの設定
    • 現在のローソク足か,1本前のローソク足か
    • 複数の通貨ペアで適用できるか
    • EAつくーるで「bol-HLt」のEAを作成する
  • 6-3 自動化を補うために手動トレードのサインを送る
    • MT4から自分にリアルタイムでサインを送る
    • 人が手動でトレードする前の準備段階でサインを送る例

Chapter 7 自動売買プログラムの運用,検証は自分でできる

  • 7-1 MT4を動かせるFX口座を複数作る
    • トレーダーはFXブローカーに不利な戦いを挑んでいる
    • MT4を採用しているFXブローカー
  • 7-2 いつでも自動売買できるように設定する
    • VPSを契約したら,まず2つのことを行う
    • MT4をVPSのPCにインストールする
    • EAの実行ファイルをMT4にインストールする
    • 「bol-HLt」を英ポンド/円のチャートに設置する
  • 7-3 長期データを使ったバックテストでEAを検証する
    • バックテストを実行する
    • 過去のチャートデータ(ヒストリカルデータ)を取得する

Chapter 8 長期でFX口座を運用するための資金管理と心のあり方

  • 8-1 資金管理の基本は数字と逆算
    • バルサラの破産確率表の読み取り方
    • 最大ドローダウンの許容範囲とポジションサイズ
    • 資金管理を詰めていくための手順
  • 8-2 FX口座での資金管理の実際
    • 資金の置きどころと資金管理
    • 単利運用と複利運用の資金管理
    • 単利運用のEAを擬似的に複利運用する方法
    • 複利運用に対応したEAの仕組み
  • 8-3 トレード自動化と正しい「心のあり方」
    • 自分のトレードルールか,他者のトレードルールか
    • トレード自動化の優位性を生かすための「心のあり方」

Column

  • 心理の統計と,トレードの統計の話
  • FXのトレードと,収益不動産への投資の話
  • エンジニアでもない私の,プログラミングの話
  • FXの税金の話

著者プロフィール

Trader Miwa(とれーだーみわ)

FXトレーダー,不動産投資家,精神・心理のスペシャリスト。FX歴は約20年。

2003年ごろよりFXに興味を持つようになり,高金利通貨のスワップポイント狙いの手法からトレードをスタートした。

2009年以降は,収益不動産に対して積極的に投資を開始。アベノミクスによる良好な不動産市況と融資環境にも恵まれ,約30棟,20億円程度の不動産を取得し,現在においても物件取得や物件売却を継続している。

2013年からはFXのトレード手法の研究を再開したが,理想的なトレードルールを完成するには至らず,2016年ごろに伝説のトレーダー集団「タートルズ」のトレード手法を知るようになり,その手法を研究・改善し,現代の大衆心理に合わせた手法として確立した。また,そのトレード手法について,メタトレーダー4を利用した自動化に取り組み,EA(自動売買のプログラム)の作成も自分で行い,完成させた。

主なトレード手法は,英ポンド/円を中心とした順張りのスイングトレード。すべての売買を自動化し,現在は4,000万円以上の資金を運用している。レバレッジは運用資金に対して2~2.5倍程度で,年利10~15%をターゲットにした複利運用を行う。

Twitterにて情報発信中
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