ビギナーのためのFlash CS4 Professional オブジェクトベースアニメーション

第3回 モーションプリセットで自分だけのライブラリを作ろう!

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2.5 分

モーションプリセットの登録方法

モーションプリセットには,30種類のモーションが登録されていますが,自分で作成したモーションが再利用できないと実用的なツールにはなりません。同機能では,カスタムプリセットとして登録することが可能になっています。

以下に手順を示します。

  1. トゥイーンアニメーションを作成する
  2. ターゲットオブジェクトを選択して,モーションプリセットの[選択範囲をプリセットとして保存]アイコンをクリックする
  3. プリセット名を入力して[OK]ボタンをクリックする

ビデオ3 自作のトゥイーンアニメーションをモーションプリセットに登録する

これで登録されましたが,プレビューが表示されません。登録数が増えてくると,プレビューなしでは使いづらくなってしまいます。以下の手順を実行すると,カスタムプリセットにもプレビューを付加することができます。

  1. ムービープレビューを実行してSWFファイルを書き出す
  2. ファイル名は,カスタムプリセットと同じ名前にしておく
  3. 「Motion Prisets」フォルダにドラッグする
    「Motion Prisets」フォルダの場所:
    Windows Vista:
    ローカルディスク > ユーザー > ユーザー名 > AppData > Local > Adobe > Flash CS4 > ja > Configuration > Motion Presets
    Mac OS X:
    ローカルディスク > Users > ユーザー名 > Library > Application Support > Adobe > Flash CS4 > ja > Configuration > Motion Presets

ビデオ4 カスタムプリセットにプレビューを追加する

※画面のテロップが読みにくい場合は、ビデオの画面内をクリックしてください(大きなサイズのビデオで確認できます⁠⁠。

オブジェクトベースのアニメーションについて

書店の美術コーナーに置かれている「アニメーション技法」に関する専門書を見ると,⁠歩く」⁠走る」⁠座る」⁠立つ」といった人間の動きについての解説ページがあります。掲載されている理論や技法の解説を読み,頭で理解しても,そう簡単には実践できません。デッサン力を身につけながら,鉛筆で一枚ずつ動画を描いていく地道な作業です。描画力だけではなく,観察力も要求されます。

「Flashだったら,もっと簡単にできるはず」と思って,チャレンジした人も多いのではないでしょうか。たとえば,人間がステージの右から左へゆっくり歩く,というアニメーションをつくる場合,二通りの手法が考えられます。一つは,タブレットペンなどを使って歩く絵をステージ上に一枚ずつ描いていく手法,もう一つは手足などをこまかくパーツ分けして,モーショントゥイーンで動かす手法です。パーツをそれぞれ描いて,個別にモーショントゥイーンを設定して動かす方がFlashの機能を駆使できますので作成も容易に思えますが,けっして楽な作業ではありません。

以下のビデオは書籍のレッスンファイル(Part-4 Lesson-6)ですが,リミテッドアニメのように少ない絵数による「走り」を実現するため,手法としてクラシックトゥイーンを選択しています。

ビデオ5 参考:走るアニメーションのサンプル(Part-4 Lesson-6)

人間らしい動きを表現するのなら,手描きの方が適しているかもしれません。モーショントゥイーンだと,どうしても人形やロボットのような動きになってしまいます。フレーム数を増やしてスムーズにしても動きがリアルになるだけで,やはりロボットのような感じになってしまう。アートアニメーションのように一つの表現として,動きの違和感も作品の魅力にできればよいのですが(カットアウト・アニメーションのように⁠⁠,ビジネスプレゼンテーションなどでは尖がりすぎるかもしれませんね。無理に動かさず,数枚のイメージ写真で構成した方が意図したイメージに近づくこともあるでしょう。

オブジェクトベースになっても,最終的には「何をどう表現するのか」で決まります。表現の内容によっては,クラシックトゥイーンも選択肢の一つになり得るという意識を持つことも重要です。

まとめ

本連載のテーマは「オブジェクトベースアニメーション」です。CS3までのワークフローに慣れてしまった人にとっては,可能性よりも戸惑いの方が大きいと思いますが,すこしだけ頭を切り替えて,新しい学習に時間を使ってほしいと思います。よく使いそうなモーションをモーションプリセットに登録していくのもよいでしょう。何か,きっかけをつくってオブジェクトベースのアニメーションの世界に入ってみてください。

次は,最終回です。3Dやインバースキネマティックなどの新機能を紹介します。

著者プロフィール

境祐司(さかいゆうじ)

インストラクショナル・デザイナー[Instructional Designer]として学校,企業の講座プラン,教育マネジメント,講演,書籍執筆などの活動をおこなう。2000年より情報デザイン関連のオンライン学習実証実験を始める。現在,教育デザイナー育成を目的としたフォーラムを立ち上げるため準備中。著書に「速習Webデザイン Flash CS4」(技術評論社),「Webデザイン&スタイルシート逆引き実践ガイドブック」(ソシム)などがある。

URLhttp://admn.air-nifty.com/monkeyish_studio/

著書