Web情報アーキテクチャ(IA)とツール

第3回 サイトマップと情報の構造化

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ファイルリストとサイトマップの関係

情報の整理をする対象は,厳密に言うとページタイトルではありませんが,最終的に仕上げるWebサイトはHTMLファイルなどの物理的な数などで構成されます。

Webサイトのアウトラインが決まってくるということは,Webサイトのファイルリストが決まることと同じように聞こえます。しかし,あくまで情報の整理という点で論理的な整理をしただけで物理的な整理にはなりません。

もちろん紹介したアウトラインプロセッサであれば,テキスト形式(TSVなどで)でエクスポートすることでExcelに貼り付けてファイルリストとして整形しなおすこともできるため,まったく作業がシンクロしないというわけではありません。

反対に,ダイヤグラムやチャートで整理していくだけでは,ファイルリストにはほど遠い成果物になると言わざるを得ません。

論理的に情報を整理することと物理的に情報を整理することは,異なる作業であり違うスキルが必要になってきます。

スタティック(静的)なWebサイトを多く設計した経験者には,まだまだこのあたりが同義として理解している方も多いように思います。つまり,⁠1ページタイトルが1ファイル」というふうに。

ブレインストーミングに最適なマインドマップ

アウトラインとは別に,アイデア(とくにブレインストーミング)などで活躍するツールとしてマインドマップツールがあります。

サイト構造より抽象度の高い上位概念を整理するには,アイデアプロセッサ,マインドマップツールが適しています。

Mind Manager

比較的高額なソフトではありますが,それだけに機能も多彩です。とくにMicrosoftのWordやPowerPointに変換できる点は,ビジネスで使う場面を非常によく理解して作られたツールだと言えます。

Mind Manager

Mind Manager

使う使わないはありますが,ハイパーリンク機能やWebサイトのURLを参照することもできるため,思考のプロセスを簡単に示すには十分でしょう。

このツールを一度使ってしまうと,そのほかのマインドマップツールは機能が劣り使いにくいと感じてしまうかも知れません。

無料でダウンロードできるMindjet MindManager Viewerもあるので,インストールされていない環境でも見ることができます。

iMindMap

マインドマップを発案したと言われるトニー・ブザン氏が監修されたソフトウェアで,MindManagerと比べると安価でマインドマップをしてみたいと思う方にはちょうどいいかも知れません。手書き風なグラフィックタッチが実現できているので,手書きで描くような感覚で操作することができます。

iMindMap

iMindMap

サイトマップは情報アーキテクチャの基本

このように,サイトマップとは情報アーキテクチャの基本であり,次のプロセスにつなげるために重要な役割を果たします。URLやファイルを指して呼ぶ場合(たとえば,Googelサイトマップなど)もありますが,今回は論理的な情報の組織化・グルーピングとして「サイトマップ」を紹介しました。

Webサイトはどんどんリッチにそしてインタラクティブになっていきますが,今回アウトラインプロセッサに掘り下げてツールを紹介した理由は,あくまでWebサイトにおける情報アーキテクチャの基本は編集能力にあると感じているからです。Webサイトを指して「1つの本(文書⁠⁠」だと言う方もいるかもしれませんが,それに近いと思います。

今回抑えておくポイントとしては,

  • 情報収集のツールとしてサイトマップを活用しよう
  • 情報を分解して再整理してみよう
  • アウトラインとダイヤグラムが一体化したツールを使ってみよう

ということで,サイトマップでWebサイトを俯瞰した上で,次のタスクにつながる最適なツールを選択してプロジェクトを設計してみてください。

次回も,設計する際に利用するツール(設計ツール)を中心にご紹介したいと思います。

著者プロフィール

坂本貴史(さかもとたかし)

2002年より,ネットイヤーグループ株式会社で,IA/UXDディレクターとして参加。

主に,企業におけるイタラクティブマーケティング支援 (コンサルティング)や,Webサイト構築におけるクリエイティブディレクションを担当。とくに,Web情報アーキテクチャを設計する専門職インフォメーションアーキテクトとして活躍中で,執筆・寄稿やセミナーの講師なども行っている。

URLhttp://bookslope.jp/blog/