効果測定 虎の巻

第1回 測定を開始する前に(前編)

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4 分

セッションとは?

図4 セッションの計測方法

図4 セッションの計測方法

セッションとは同一ユーザがウェブサイトを訪問してから退出するまでの一連の流れをまとめた単位です。

訪問とも言います。ユーザの識別には前述したユーザ数の識別方法を適用します。

一般的にはユーザが訪問した後,30分間リクエストがないとセッションの終了と見なす測定ツールが多いようです。

測定ツールと,会員制サイトや買い物かごを管理するWebアプリケーションのセッションとは別管理ですので,注意が必要です。

訪問回数とは?

訪問回数はセッションの回数をカウントした数です。セッション数と呼ぶ測定ツールも多いようです。

ユーザの識別方法が異なると,訪問回数の計測数値も異なってきますので,複数の測定ツールを利用している場合は注意が必要です。

流入元とは?

参照元,リンク元とも呼ばれます。流入元はユーザが自社のサイトに来る前にどのサイトを閲覧していたかをを示します。

具体的にはリファラーと呼ばれるデータを測定ツールが解析してレポートしています。

ブラウザからのリクエストにはアクセス先のページ情報と直前に閲覧していたURL情報がウェブサーバーに対して送信されます。

これをリファラーと呼びます。リファラーのサンプルを以下に示します。

図5 リファラーの例

図5 リファラーの例

測定ツールはリファラーから直前にユーザがどのサイトを閲覧して流入元として識別します。

検索エンジンからのリクエストの場合はここにGoogleやYahooなどのURL情報とともに検索キーワードがエンコードされて入っています。

流入元のカウント方法も測定ツールによって異なる場合がありますので,注意が必要です。

セッションの最初のリファラーを流入元とする仕様と,セッション中のリファラーすべてを流入元としてカウントする2通りがあります。

ユーザの動きとして,広告や検索エンジンからのサイト流入後に戻るボタンや履歴をたどって,もとの広告や検索エンジンのページを往復することがよくあります。

特にタグ型の場合は,戻るボタンでもリクエストが計測されるため,セッションの最初のリファラーを流入元とする仕様では流入元は固定ですが,毎回カウントする測定ツールの場合は,カウントが増えてしまいます。

ログ方式やパケットキャプチャ方式の場合はウェブサーバーに対して実際にリクエストが発生した場合のみ計測します。

戻るボタンでのページ表示はブラウザ側でキャッシュしているページを表示する場合がほとんど(ただし,ブラウザにキャッシュさせないウェブページもある)ですので,ログ方式やパケットキャプチャ方式の場合はカウントされることは少ないようです。

セッション中のリファラーをすべてカウントする測定ツールの場合は,訪問回数と流入元の集計単位が異なりますので,訪問回数より流入回数が多くレポートされるケースもあるようです。

リダイレクトに注意

リダイレクト※5方式でウェブサイトへ流入してくる場合(広告や,アフィリエィトなどに多い)はリファラーが設定されない場合がありますので注意が必要です。PC上にインストールされているセキュリティソフトの設定によってはリファラー部分を削除することもできますので,リファラーは100%ではないことを理解しておく必要があります。

※5:リダイレクト
要求されたURLとは異なるURLへリクエスト先を変更すること。

直帰数・率とは?

ウェブサイトを訪問したユーザが最初のページだけ閲覧して他サイトへ行くか,ブラウザを閉じるなどですぐに直帰してしまった(セッションが終了した)数・パーセンテージです。

  • 直帰率=直帰数÷訪問回数×100(%)
  • 離脱数

    離脱数はウェブサイトによって,異なる指標です。ウェブサイトの効果測定の指標として資料請求があるとします。

    この場合,入力フォームに到達した回数がNNN回でそのうちYYY回が請求前に離脱したというように特定ページを指標としてそこに到達しなかった数を離脱数とします。

    後半はコンバージョン(直接・間接⁠⁠,データ取得方法の長所・短所について解 説します。

著者プロフィール

山田賢治(やまだけんじ)

(株)アクティブコア 代表取締役社長。パッケージベンダーにてRDBMSのカーネルの開発,海外勤務を経て,データウエアハウス専用DBMS事業の立ち上げ,分析アプリケーションの設計・開発に携わる。

その後,インターネット系ベンチャーの技術部長を経て2005年に(株)アクティブコアを設立し,代表取締役社長に就任。現在は同社の経営全般および製品の設計・開発に奮闘中。

URL:http://www.activecore.jp/