効果測定 虎の巻

第11回 効果測定と他サービスの連携(前編)

この記事を読むのに必要な時間:およそ 1.5 分

他サービスとの連携例

他サービスとの連携で最も要求されるのはコンバージョンデータと基幹データの連携でしょう。 コンバージョンに至ったユーザの流入情報(どこから来たか)を資料請求番号や申し込み番号と紐づけてデータを分析することにより,有益なマーケティングデータを得ることができます。

例えば,不動産系の場合であれば資料請求や,会員登録したユーザの流入経路データを基幹システムに格納することにより,来場予約,イベントデータと結びつけることができます。例えば,ある物件の来場予約につながった有効は集客媒体はなんだったか,リスティングの場合は有効なキーワードは何かを分析することによって,次回の施策(広告出稿,リスティング,アフィリエィト)や,SEO対策,会員獲得のマーケティング戦略を練り直すことが可能になります。

そのためには以下の事が必要になります。

  1. 流入情報とコンバージョン情報を測定できる仕組み
  2. コンバージョン時の流入情報と資料請求番号(注文番号)と顧客・売上データベースと紐づける仕組み

以下にデータを連係する際の例を示します。

図3 コンバージョンデータとウエブサイトの流入情報を紐付ける

図3 コンバージョンデータとウエブサイトの流入情報を紐付ける

測定システムからは次のデータを流入情報として渡します。

  • 自然キーワード
  • 検索エンジン
  • 流入元URL(ホスト,パス)
  • 広告媒体(バナー広告,リスティング)
  • 資料請求番号(注文番号)

連携方法は3つあります。

1)バッチで測定システムと基幹システムを連携する
測定システムまたは基幹サーバー側に連携データをファイルに出力してバッチプログラムで基幹系システムに取り込む。
2)リアルタイム
API等でリアルタイムで連携する。
3)ファイルダウンロード
CSV形式などで測定システムからダウンロードして,基幹系システムに格納する。

上記のデータと資料請求したユーザのデータを紐づけてデータベースに格納します。

顧客分析にウエブサイトの流入情報を加えることによって,分析の軸を増やすことができます。

つまり,

  • 翌日までにレポートでよければ 1)
  • リアルタイム性を重視するならば 2)

を検討することになります。

月1回や,コンバージョン数が多くない場合はファイルでダウンロードして,PC内で加工・集計してもいいでしょう。

ポイントはできるだけ,資料請求番号,注文番号などのコンバージョンイベントを識別できる項目で連携する仕組みを構築しておくことです。カテゴリなどの集計に近い項目で連携してしまうと,個人に紐づかないばかりか,分析するときにデータを再集約できなくなります。

また,最近では「ペルソナマーケティング」という手法がマーケティング活動で浸透してきています。ペルソナマーケティングとは「定量・定性的な両方のデータに基づいて架空のターゲット顧客の嗜好を想定して,製品開発・マーケティング活動をおこなうこと」です。

例えば,不動産の場合,想定される自社のターゲット層のイメージを想定してウエブマーケティング活動に取り入れます。事前のアンケートデータや見込み顧客のインタビューでターゲット層の価値観やライフスタイルを検証します。それから物件サイトのコンテンツをターゲット層に合わせたキャッチコピーでコンセプトを訴求します。

実際に来場予約・購入につながった顧客が事前にターゲット層に一致しているかどうかを検証する場合にウエブサイトの流入情報やキーワードは非常に有益なデータになるでしょう。

第12回も引き続き「効果測定と他サービスの連携」について説明します。

著者プロフィール

山田賢治(やまだけんじ)

(株)アクティブコア 代表取締役社長。パッケージベンダーにてRDBMSのカーネルの開発,海外勤務を経て,データウエアハウス専用DBMS事業の立ち上げ,分析アプリケーションの設計・開発に携わる。

その後,インターネット系ベンチャーの技術部長を経て2005年に(株)アクティブコアを設立し,代表取締役社長に就任。現在は同社の経営全般および製品の設計・開発に奮闘中。

URL:http://www.activecore.jp/