WEB DESIGN WORKSHOP「正しいウェブデザイン」

第12回 User Segmentation and Direct Approach「ユーザーのセグメンテーションとダイレクトアプローチ」

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WEBアクティビティ,CGMアクティブユーザーのセグメンテーション

WEB上でのマーケティング活動で最も重要なセグメンテーションはユーザーのアクティビティである。プロモーションの費用対効果を向上させ,ユーザーとの接触回数を高めるためにはWEB上での活動が活発なユーザーに対し,マーケティング活動を集中する必要がある。現代の日本の消費者の多くはアクティブにCGMを活用し,情報収集だけでなく,発信も行っている。WEBプロモーションの成功はCGMアクティブユーザーの確保にかかっていると言っても過言ではない。まだ一般的ではないが,ユーザーのセグメンテーションの際に「ブログURL」を取得する企業が増えている。すでに多くの登録者を抱えているデータベースは一度CGMの利用に対するアンケートを実施して,アクティブユーザーをフィルタリングするべきだ。提供するサービスや製品にも左右されるが,ユーザーからは以下の項目は取得しておきたい。

取得項目例:
SNSの利用について
  • 参加しているSNS
  • SNSの利用頻度
  • コミュニティー参加
  • コスメについての言及率
  • ケータイ,PCでの利用の割合
ブログの利用について
  • ブログを読む頻度
  • ブログを公開しているか
  • ブログの執筆頻度
  • コスメについての言及率
  • 利用しているブログサービス
  • 参加しているブログ広告,アフィリエイトネットワーク
  • ケータイ,PCでの利用の割合
口コミサイト(ソーシャルメディア)について
  • 訪問頻度
  • 書き込み頻度
  • 購買動機としての有効性
  • ケータイ,PCでの利用の割合

加えて,プレゼントキャンペーン等のWEBプロモーションへの参加頻度,メルマガの利用,ECの利用,リアルな口コミの体験なども状況に合わせて取得しても良い。

インセンティブ活用によるセグメンテーション

セグメンテーションを行うためにはユーザーに情報を提供してもらわなければいけない。そのためにはなんらかのインセンティブ提供が必要であり,そのインセンティブの内容によっても効果は変わってくる。高額で多くの人に魅力的な賞品や大量当選を提供すれば強い集客力を発揮する。しかし,同時に懸賞目的のユーザーの流入が多く発生し,有効ユーザーの獲得率は落ちる。

特定のユーザー層にしかメリットの無い賞品を提供することによりターゲティングが行えるのだ。

また,製品やサービスに関連する低いインセンティブの賞品を提供すればある程度購買が見込めるユーザーに限定した流入が期待できる。

最終的に獲得したいユーザー層に合わせてインセンティブを設定しよう

インセンティブの設定によるセグメンテーション

獲得したいユーザー層のターゲティングは「流入経路である検索結果」「広告媒体の選択⁠⁠,そして,⁠インセンティブの設定」などで行うことができる。購買に対するモティベーションが高いユーザーだけを集めるためには登録までの導線上でフィルタリングを行う。例えば,インセンティブの提供をサイトのトップページで行えばサイトに訪れたユーザー全員にアピールすることができるが,情報コンテンツの最下部に設置すればそのコンテンツを閲覧したユーザーだけを集めることになる。また登録プロセスにおける長いアンケートやフリーワードの入力,コンテンツ閲覧を必須とするアンケート内容などのハードルを加えることでモティベーションの低いユーザーを除外することができる。

ダイレクトアプローチのためのパーミッション取得

ユーザーをセグメントすることにより,さまざまなダイレクトマーケティングが可能となる。ダイレクトメールはもちろん,特定のユーザーに対するアンケート,CGMアクティブユーザーに対するサンプリング,イベント招待,ブロガーに対する記事ネタの提供等,可能なアプローチの方法は様々だ。これらのアプローチを行う前に必ずユーザーからのパーミッションは取っておきたい。企業側のマーケティングに参加してもらい,広告を迷惑と思わせないためには登録時にあらかじめ許可を取っておく必要がある。

ユーザーのセグメンテーションによりプロモーションの可能性は広がり,マーケティング活動の費用対効果は向上する。製品やサービスの販売目的のウェブサイトの制作や運用を行う場合は早い段階で対応するべきである。

次回はキャンペーンプランニングとWEB広告媒体の活用を説明する。

著者プロフィール

荻野英希(おぎのひでき)

FICC inc. 代表。ファッションブランドのアートディレクターを勤め,ウェブプロデューサーとして様々なブランドや企業のウェブプロモーションを手がける。デザインポータルAnotherbookmarkの運営や雑誌連載の執筆など,幅広い活動を行っている。

URLhttp://www.ficc.jp/