WEB DESIGN WORKSHOP「正しいウェブデザイン」

第20回 Sales Contents「セールスコンテンツ」

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買わない理由③:「信用できない」

店頭などでは実際に購入する製品を試すことが出来る。トライアルやサンプリングは実際の使用感を通じて潜在顧客の信用を勝ち取り,販売へとつなげることが可能だ。しかし,Webサイトから「試す」事が出来る商品はデジタルコンテンツやアプリケーション,Webサービス等に限られている。

Webを通じて,潜在顧客の信用を勝ち取る方法は二つある。一つはこちらから商品に対する「自信」を示す事である。返品や返金を可能にする事で,消費者の投資リスクを無くす。商品の評価を消費者自身に委ね,効果に対して責任を取ることにより信頼を勝ち取るというものだ。応募者全員に無料サンプルを提供することも同じような効果がある。二つ目は既にその商品を購入し,満足した顧客の体験(テスティモニアル)を伝えることである。例えそのユーザーたちを知らなくても,大多数の他人がその商品に満足したという事実があれば,潜在顧客の信頼は勝ち取ることができる。

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リマインダでユーザーの離脱を防止するコンテンツ

オンラインで購入が行えない場合,Webサイトから販売までには更なるハードルが存在する。ここでもうひとつ,最も大きな「買わない理由」を潰さなければいけない。消費者が「買わない」最も大きな理由はその商品を「忘れる」ことである。

買わない理由④:「忘れた」

あなたは日々のタスクをどのように管理しているだろうか? 大体の人は何か日常的にみる習慣のある場所にタスクを書き留めているはずだ。⁠筆者はWebメールにTodoを表示している⁠⁠。書き留めなければ,誰もが大事なことさえ忘れてしまうのであれば,リマインダ無しに商品を買うことを覚えていてもらうことは大変難しい。しかし,Webにはリマインダとして機能するツールがいくつも存在する。ページの情報をメールで送る,印刷する,ブックマークする,メールマガジンへ登録するなど考えられるだろう。利用する手法はユーザーの慣れや状況によって異なるため,可能な限り複数のリマインダを提供する。

ティファニーの商品ページ例えばこのページにはそのページのブックマーク,印刷や,メール送信機能が付いている。高額な商品であるため,購入の決断がすぐに行いにくいためだろう。もちろんブックマーク,印刷やURLのメールはツール無しでも行うことができるが,その選択肢をユーザーに提示する事で「覚えている」というユーザーの過信から起きる離脱を防止する事ができる。

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確実に販売チャネルへと誘導するコンテンツ

買わない理由⑤:「買いに行く場所がわからない」

ものすごく初歩的な事であるが,商品が何処で売っているか分からなければ,消費者は買うことができない。しかし多くのWebサイトでは商品の購入場所を消費者に伝えていない。スーパー,ドラッグストア,コンビニ,百貨店,又は直営店なのか? 消費者にとっては目的を持って足を運ぶのか,何かの序に購入できるのかという大きな違いがある。購入できる場所を具体的に伝えることで,潜在顧客は初めて購入の予定を立てることができる。

購入できる店舗が直営店であるか,協力を得ることができる店舗であれば,より効率的に誘導することができる。買わない理由②:「今,買わなくても良い」で説明したオファーとも関係するが,店舗のみで手に入る特典を提供すれば良い。その引換券をモバイルのクーポンにすることで,リマインダとしても機能する。

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無事,購買動機を持った潜在顧客を販売チャネルへと誘導する事ができればセールスコンテンツの任務は達成する。各ステップをしっかり行うことで限りある集客からの購買を最適化することができるのだ。

次回は,PR効果を最適化するWebコンテンツについて説明する。

著者プロフィール

荻野英希(おぎのひでき)

FICC inc. 代表。ファッションブランドのアートディレクターを勤め,ウェブプロデューサーとして様々なブランドや企業のウェブプロモーションを手がける。デザインポータルAnotherbookmarkの運営や雑誌連載の執筆など,幅広い活動を行っている。

URLhttp://www.ficc.jp/