WebSig24/7通信

第1回第30回WebSig会議レポート~Webディレクターの今とこれからを考える

WebSig24/7は、2012年6月23日に第30回WebSig会議「Webディレクターの過去・現在・未来 ~これから求められるスキルセット・マインドセット」を開催しました。ここでは当日の様子をレポートします。

第30回WebSig会議「Webディレクターの過去・現在・未来 ~これから求められるスキルセット・マインドセット」

冒頭にWebSigモデレーター(安藤)からこれまでのWeb業界の変遷と会議設計の意図を説明した後に、4名の現役Webディレクターの方々からそれぞれの仕事やキャリアについてのプレゼンテーションいただき、最後にパネルディスカッションという構成で、約5時間にわたりさまざまな意見交換を行いました。

イントロセッションのプレゼンターを務めたWebSig24/7モデレーター安藤
イントロセッションのプレゼンターを務めたWebSig24/7モデレーター安藤

個別セッション~さまざまなWebディレクターのスタイル

以下、順を追って内容のサマリーをご紹介します。

株式会社ロフトワーク 西本泰司さん

PMBOKのフレームワークに即した知識・経験の蓄積とそれを使いこなすための柔軟なマインド(姿勢)の重要性を説明いただきました。

株式会社ロフトワーク 西本泰司さん
株式会社ロフトワーク 西本泰司さん

プロジェクトを進行管理する中での状況の変化だけでなく、クライアントのニーズが変わることでそれをハンドリングするWebディレクターに求められることも変わるという両方をさして、それらを脅威ではなく成長のチャンスと捉えることが大事というメッセージでした。

株式会社サービシンク 名村晋治さん

特定の業界に特化したディレクターという働き方の実際のところ(メリットやリスクなど)をご紹介いただきました。

株式会社サービシンク 名村晋治さん
株式会社サービシンク 名村晋治さん

名村さんの場合は不動産業界に特化されていますが、業界内でも多種多様な業態があるので、同じ仕事を繰り返しているわけではないという話がありました。

株式会社VOYAGE GROUP/株式会社ジェネシックス 内山和幸さん

スマートフォン向けのサービスを自社開発するというポジションからみたディレクターの仕事についてご説明いただきました。

株式会社VOYAGE GROUP/株式会社ジェネシックス 内山和幸さん
株式会社VOYAGE GROUP/株式会社ジェネシックス 内山和幸さん

スマホ向けの開発現場の特徴として、シンプルなプロダクトを速いサイクルで作るというスタイルがあり、そこでは制作体制もコンパクトな方が都合が良かったそうです。すると、特定のディレクターを立てるのではなく、メンバーがディレクターの役割を分担して担うようになったという話でしでした。

さらに自社サービス開発のディレクターのキャリアとして、制作から一歩引いて、サービス自体をどう成功させるかという視点を持てるようになることでは、という考え方もご紹介いただきました。

NHN Japan株式会社 谷口正人さん

制作会社からサービス事業者、メディア広告など様々なポジションでの経験をふまえて、これからのWebディレクターの方向性についての持論を紹介いただきました。

NHN Japan株式会社 谷口正人さん
NHN Japan株式会社 谷口正人さん

今現在はオンラインのメディアで、広告のコンテンツ制作ディレクターをされている谷口さんは、コンテンツ作りではWebの専門性プラス、情報編集の視点や見せ方などWebディレクターの個性が勝負のポイントになるとのこと。

この話はWebサイトの構築は一通り完了し、その中身(コンテンツ)作りに関心が移り始めている企業サイトでも同じことが言えるのかもしれません。

パネルディスカッション:明日のWebディレクターを語ろう

前半でプレゼンテーションしていただいた4名に加えて株式会社アイ・エム・ジェイの村上勇歩さん、株式会社サイバーエージェントの田中(あくやん)さんを加えて「明日のWebディレクターを語る」というテーマでパネルディスカッションを行いました。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

どれも正解はなく、状況や考え方によって回答が変わる質問ばかりですが、⁠ディレクション費用をどのように見積もりに反映しているか?」⁠開発や制作の経験がなくてもWebディレクターになれるか?」⁠ディレクターとプロデューサーの違いは何か?区別は必要だと思うか?」などについて、意見交換が行われました。

全員の集合写真。後列中央がIMJ村上さん、左があくやんさん
全員の集合写真。後列中央がIMJ村上さん、左があくやんさん

サテライト会場でのパブリックビューイングも開催

今回のWebSig会議はmixiのセミナールームをお借りして開催しましたが、サテライト会場でのパブリックビューイングも行われました。サテライトの運営は完全に現地のスタッフに担っていただいていますが、前回に引き続きの大阪と福岡会場に加え、今回は宮崎でも開催することができました。

質疑応答では、東京会場からだけでなくTwitterのタイムラインやサテライト会場からも質問を募集するなどネットワークを利用したイベント運営を工夫していました。

懇親会

本編の勉強会に引き続き、mixiのコミュニケーションスペースをお借りして懇親会を開催しました。実は今回のイベントは告知後すぐに満席になったのですが、それは参加される皆さんが日頃から関心を持っているテーマだからだと思います。懇親会でも、おのおのが日頃の思いや考えをぶつけ合い、熱い議論が行われました。

また、テーブルにはいくつかの質問が用意され、それに対し自由回答できる模造紙が準備されていました。その中で以下のような回答が見られるなど、参加者の高い意識を感じることができました。

最後に、今回のイベントはWebSig会議として30回目の開催に当たるものでした。これまで参加やお手伝いいただいた方々への感謝の気持ちを込めて記念ケーキを用意し、参加者全員でいただきました。

30回記念ケーキ!
30回記念ケーキ!
Togetterまとめ(鈴木さん作成)
http://togetter.com/li/325924
NAVERまとめ(徳田さん作成)
http://matome.naver.jp/odai/2134042440700368801

最後に

今年もWebSig1日学校を開催します。開催日は10/6(土)ですので、皆さん予定をあけておいてくださいね。

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