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30年目のリデザイン

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1982年9月15日に創刊され,ちょうど30周年を迎えた2012年9月15日に公開された,アメリカ初の一般大衆紙「USA TODAY」の新しいウェブサイト(Beta版)です。

図4 新しいロゴを含め,大きくリデザインされた「USA TODAY(Beta版⁠⁠」

図4 新しいロゴを含め,大きくリデザインされた「USA TODAY(Beta版)」

credit:Fantasy Interactive

"The Point"と呼ばれる新しいロゴには,オリジナルフォント(特注のFutura)が使用され,画面上部のナビゲーションが固定されています。ナビゲーションは「NEWS」⁠SPORTS」⁠MONEY」などのセクションごとに別々の色が指定され,各ページはその色を中心にページのデザインが構成されています。

図5 現在の「USA TODAY」「SPORTS」⁠左)と新しい「USA TODAY(Beta版⁠⁠」の「SPORTS」との比較画像

図5 現在の「USA TODAY」の「SPORTS」(左)と新しい「USA TODAY(Beta版)」の「SPORTS」との比較画像

多くの情報が配置されているため,縦へ縦へと読み進める必要がある現在の「USA TODAY」ウェブサイトと比べると,文字サイズを大きめにとり,大きな画像を使いながら,1ページ内に表示する情報量が整理されたことで,スッキリとした印象のウェブサイトになっています。

デザインは,新聞を変えられるか

今回の「USA TODAY」のリデザインは,ウェブサイトだけでなく,新聞,モバイルアプリなどでも行われています。もともと「USA TODAY」は,活字の大きさや色彩豊かなカラー紙面,写真や図表の多用によって販売部数を伸ばした新聞ですが,リデザインされたウェブサイトはもちろん,新聞やモバイルアプリにも,この特長が生きています。

図6 Facebookで紹介された,リデザイン後の「USA TODAY print edition」

図6 Facebookで紹介された,リデザイン後の「USA TODAY print edition」

例えば,新聞では印字品質の改善,カラーページ・写真・インフォグラフィックの増加,視認性強化のためのフォント変更(Chronicle Text Grade 1⁠⁠,レイアウトグリッドの変更などのリデザインが行われています。

数年前,新聞社のウェブサイトでは収入モデルによる大きな変化(広告収入からコンテンツ課金へ)がありましたが,現在は各社の収入モデルもほぼ固まりつつあります。こうした安定状態が続く中で,今回「USA TODAY」は,デザインの観点から購読者への大胆なアプローチを試みています。

新しい「USA TODAY」のウェブサイトを紹介した動画

ウェブサイトを制作しているFantasy Interactiveによれば,新しい「USA TODAY」まだ65%程度の完成度ということで,今後も改良が行われていくようです。近年,動きの乏しかった新聞社のウェブサイトが,こうしたデザインによる再構成でどう変化していくのか,注目していきたいと思います。

というわけで,今回も最後まで読んでいただき,ありがとうございました。それでは次回をおたのしみに。

著者プロフィール

Lançamento(ランサメント)

国内外のウェブサイトを日々紹介する Blog『Lançamento』を運営する,自称“フリーランスという名の無職”。目指すは“エクスペリエンスデザイナー”(O'REILLY『Web情報アーキテクチャ』11ページ参照)。2008年の“ジェフの奇跡的な残留”を目の前で見たサッカー好き。