いま,見ておきたいウェブサイト

第149回 adidas FUTURECRAFT,Google Earth,Introducing the New Instagram Direct

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ブラウザから始まる,新しい世界

Google Earth(EARTH FOR CHROME)(要:Google Chrome)

2017年4月22日のアースデイ(地球環境について考える日)を前に発表された,新しいバージョンの「Google Earth」を紹介しているウェブサイト,⁠Google Earth』です。

図2 ブラウザで利用可能になった,新しい「Google Earth」

図2 ブラウザで利用可能になった,新しい「Google Earth」

“開発に2年が費やされた⁠という新しい「Google Earth」は,PCにインストールすることなく,ブラウザから直接利用できるように進化しました。アプリケーション版が持っていた機能は整理され,数々の新機能が追加されています。

新しい『Google Earth』のプロモーション映像

50以上のストーリーが用意されているガイドツアー「Voyager」⁠ボタンを押すとランダムに世界の名所へと移動できる「I'm feeling lucky」⁠マップ表示を立体的にする「3Dボタン」⁠マップ上の場所の歴史や特徴などをまとめた「情報カード」など,新機能を追加した「Google Earth」は,今後,Android,iOS,各種ブラウザ向けにも提供される予定です。

図3 イタリアの5つの都市を紹介する「The Grand Tour of Italy」は,⁠Google Earth」の新機能である「Voyager」によるガイドツアー

図3 イタリアの5つの都市を紹介する「The Grand Tour of Italy」は,「Google Earth」の新機能である「Voyager」によるガイドツアー

ブラウザ上で実現する新しい世界

「Google Earth」は,2005年にPCのアプリケーションとして提供されました。当時,人工衛星から撮影された画像を使って地球が表現されたことの驚きと,PCに疎い筆者の父が興奮して「Google Earth」に関する質問をしてくるほどの衝撃がありました。

それから約10年,ブラウザ上で誰もが「Google Earth」を利用できる時代となりました。PCにインストールする手間もなくなり,当時は実現不可能だった機能もブラウザで実装できていることに,大幅な技術の進化を感じます。

図4 PCにインストールする「Google Earth」も配布されているが,⁠OLDER VERSIONS(古いバージョン)⁠とラベリングされている

図4 PCにインストールする「Google Earth」も配布されているが,「OLDER VERSIONS(古いバージョン)」とラベリングされている

『Google Earth』では,PCへとインストールする「Google Earth」も配布されていますが,⁠OLDER VERSIONS(古いバージョン)⁠とラベリングされています。クラウド化が進み,ユーザーのPCへの依存が低下しつつある流れの中,⁠新しいバージョン」である「Google Earth」が何を目指していくのか,じっくりとその世界を楽しみながら考えてみたいと思います。

「Snapchat」をライバル視する,「Instagram」の進化

Introducing the New Instagram Direct(Instagram Blog)

「Instagram」に追加される新機能を発表した,⁠Instagram Blog』の2017年4月17日のエントリー,⁠Introducing the New Instagram Direct」です。

図5 ⁠Instagram」の新機能を発表した「Introducing the New Instagram Direct」

図5 「Instagram」の新機能を発表した「Introducing the New Instagram Direct」

「新しいInstagram Directの紹介」と題されたこのエントリーでは,2016年に「Instagram」に搭載されたInstagram Direct(指定した個人やグループだけで写真や動画を共有できる機能)に,メッセージを開くと消えて無くなる写真・動画の共有が可能になる新機能が追加されることを説明しています。

Instagram Directに追加された新機能を紹介した動画

Introducing the New Instagram Direct from Instagram on Vimeo.

画面下にあるカメラアイコンから写真・動画の撮影を行うと,開くと消えて無くなるメッセージとして送信できます。消えるメッセージは受信箱で青色の表示となり,開封後一度だけ写真・動画が閲覧できる仕組みです。

「Snapchat」は生き残れるか

相次ぐ「Instagram」の機能の追加は,ライバルと言える「Snapchat」がユーザー数を伸ばしてきたことと大きな関係があります。2016年8月にも,⁠Instagram」はInstagram Stories(複数の写真や動画を1日だけ共有する機能)を追加しましたが,この機能は以前から「Snapchat」が導入しているStoriesと呼ばれる機能に酷似しています。

2016年8月に「Instagram」に追加された新機能,Instagram Storiesを説明する動画

Introducing Instagram Stories from Instagram on Vimeo.

新機能の追加は「Instagram」のユーザー数の拡大にもつながっており,先日「Instagram」「Stories機能を利用するDAU(Daily Active Users)が2億人を超えた」と発表しています。こうした結果を受け,現在ではFacebookのサービスである「WhatsApp」「Messenger」にもStoriesを導入しています。

5月に入り,⁠Snapchat」を運営するSnapは,株式上場後初の決算発表を行いました。赤字決算というだけでなく,莫大なクラウドの運営費,ライバル「Instagram」の機能追加,ユーザー数の増加率低下といった材料から,株価が一時暴落しました。アナリストからは「今後,Facebookが脅威になるのでは?」といった質問が飛び出すなど,同社の将来について厳しい見方も出てきています。

それでも「Snapchat」は,若者世代を中心に⁠友人同士の範囲内で行われるコミュニケーションツール⁠という他のSNSが持っていない魅力と,最近問題となっている⁠悪質なコンテンツへの広告出稿へのリスクの低さ⁠を持っています。こうした優位性を活かし,他社が後追いできない新機能を提供しながらユーザーを拡大していけるかどうか,ライバルの「Instagram」の動きとともに,今後の展開を注視していきたいと思います。

というわけで,今回も最後まで読んでいただき,ありがとうございました。それでは次回をおたのしみに。

著者プロフィール

Lançamento(ランサメント)

国内外のウェブサイトを日々紹介する Blog『Lançamento』を運営する,自称“フリーランスという名の無職”。目指すは“エクスペリエンスデザイナー”(O'REILLY『Web情報アーキテクチャ』11ページ参照)。2008年の“ジェフの奇跡的な残留”を目の前で見たサッカー好き。