Webゆえに考える テキスト編集のテクニカルコンセプト

第2回 可読性を高める(1)情報を分かりやすく整理する

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説明の主旨が先にわかるようにする

新聞や論文では,以下に挙げるように,主旨を先に伝えた上で説明していくスタイルが徹底されています。

  • 記事の内容が具体的にわかる見出しにする
  • 記事の冒頭に要約文を置いた上で細かく説明していく
  • 話の結論を先に示した上でその理由を説明する

説明の"答え"がわかった状態で読んでいけるので,理解に要する労力がぐんと減ります。また,主旨を先に伝えておくことで,長い文章でも最後まで読んでもらえるだけの強い期待感を,読者に与えることができます。

何かの説明を目的とした文章では全般的に使えるテクニックなので,とくに字数の多いコンテンツでは徹底しておくと良いでしょう。

i. 本文の内容が伝わる具体的な見出しにする

図4 i. 本文の内容が伝わる具体的な見出しにする

ii. 冒頭に説明全体の要約文を置いておく

図5 ii. 冒頭に説明全体の要約文を置いておく

iii. 結論を先に示す

図6 iii. 各段落は結論から書くようにする

図表を積極的に利用する

Webに掲載する情報の中には,製品データ,商品の外観,店舗へのアクセス方法といった,文章だけでは説明しにくいものがたくさんあります。これを無理に言葉だけで伝えようとしても,かなりのボリュームを要するうえ,⁠百聞は一見にしかず」の通り,結局上手に伝わりません。図表は用意するのが面倒なパーツですが,強い説得力と豊富な表現力を持っていて,意味を簡潔に伝えることができます。無理に文章だけで説明せず,図表を併用して説明するようにしましょう。

i. 目に見えるモノの説明には写真・イラストを併用する

図7 i. 目に見えるモノの説明には写真・イラストを併用する

ii. 数量の変化や分布はグラフで表す

図8 ii. 数量の変化や分布はグラフで表す

iii. 概念的・空間的な関係性は模式図や地図で表す

図9 iii. 概念的・空間的な関係性は模式図や地図で表す

iv. 多くの情報を羅列するときには表組みを用いる

図10 iv. 多くの情報を羅列するときには表組みを用いる

もちろん"読みやすいデザイン"もお忘れなく

編集/ライティングの領域からは少し離れますが,画面を"見やすく"デザインしておくことも,文章の可読性を考える上で忘れてはならない作業要素です。フォントサイズ,文字ピッチ,マージン,配色,レイアウトなどに気を付け,文字が見やすく,見出しが見出しとして目立ち,情報のまとまりや属性の違いが見た目にも分かる,ユーザブルなデザインを心がけましょう。

著者プロフィール

松下健次郎(まつしたけんじろう)

Webを中心に活動するフリーランスの編集ライター。自著に"プロフェッショナルWebライティング"(技術評論社)がある。バイクとお酒をこよなく愛する子年生まれの乙女座O型。

ブログ:松下健次郎のブログ