STEP3 誰のどのジョブをリプレイスするか?
データ活用施策が失敗する理由の3つ目は
- 顧客が商品を探す
- →その手間を削減するために,
検索機能をつくる - 経営企画部門が売上を集計している
- →その手間を削減するために,
売上ダッシュボードをつくる - 販促部門がクーポン配信対象を探している
- →その手間を削減するために,
クーポン配信システムをつくる
上記を考えるにあたって,
- ※1)
参考書籍として以下をおすすめします。 - カスタマージャーニーマップ:
『はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ』 加藤希尊 著, 翔泳社, 2018年9月 - バリューストリームマッピング:
『リーン開発の本質』 メアリー・ ポッペンディーク, トム・ ポッペンディーク 著, 高嶋優子, 天野勝, 平鍋健児 翻訳, 日経BP, 2008年2月 - 業務フロー図:
『ユーザー要件を正しく実装へつなぐシステム設計のセオリー』 赤俊哉 著, リックテレコム, 2016年2月
STEP4 データ利用の状況を5W1Hで言えるか?
データ活用施策が失敗する理由の4つ目は
例えば,
- ◯◯部長が
(誰が) - 水曜日の朝10時に
(いつ) - 役員ミーティングで
(どこで) - 進捗確認のために
(何のために) - 週次の売上推移を
(何を) - 報告する
(どうするのか)
ここまで明確になると
STEP5 利用者に適したツールか?
データ活用施策が失敗する理由の5つ目は
「部署や役割によって最適なツールは異なる」
- マーケティング部門:
- Excelを使いたい。圧倒的に使い慣れている。手元で数値を変えて,
簡単なシミュレーションを行うには便利だと感じる。 - アナリティクス部門:
- Tableauを使いたい。高価格なので全員に配布できるわけではないが,
専門部隊に限定すればライセンスを購入できる。高機能なので多様な分析要求に対応できる。 - Webディレクター:
- Redashを使いたい。関係者へのダッシュボード共有という観点で便利だ。SQLを書いたらデータをグラフィカルに表示してくれる。最近はSQLを勉強しているメンバーが増えている。SQLを見せながらソフトウェアエンジニアに相談できる点も良い。複雑なことをやるのは難しいが,
手軽に利用できる。 - Webアプリケーションエンジニア
(機械学習のチームを含む) : - Jupyter Notebookを使いたい。プログラミングや統計解析のスキルがある人間にとっては使いやすいツールだ。Pythonを実行できるので,
凝ったデータ加工処理を行うこともできる。データ可視化や記録, 共有の観点でも必要な機能が揃っている。
上記はあくまで一例です。部門ごとのおすすめツールを紹介しているわけではありません。新しいツールが次々に誕生していますし,
ここで伝えたいのは,
STEP6 改善サイクルは回っているか?
データ活用施策が失敗する理由の6つ目は
- 導入したツールが活用されているか? 配布したクーポンは利用されているか?
- 施策を通して期待する効果が得られているか?
- 想定外のトラブルや労力が発生していないか?
施策実施前の想定と現実の活用状況にギャップがある場合は,
例えば,
クーポンの場合も同様に,
データ活用施策を進めるために
データ活用施策を成功に導く6つのSTEPを紹介しました。プロダクトの機能追加やUI修正を行うときの流れと同じだったのではないでしょうか。あくまでデータ活用は手段に過ぎません。
強いて挙げるなら,
「基盤をつくるのは大変そうだ」
ただし,
データ基盤を考えるにあたっては拙著
本稿を最後までお読みいただき,
実践的データ基盤への処方箋 〜ビジネス価値創出のためのデータ・
システム・ ヒトのノウハウ データ整備/
データ基盤システムの構築/ データ分析組織立ち上げのプロがすぐ効くノウハウを教えます! 「会社内でバラバラになっているデータを集めたが...