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[夏休み応援企画]Scratchではじめるプログラミング学習&自由研究

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[提出物おすすめその1]ゲームをつくって学んだプログラミングの知識をまとめよう

Scratchでつくった題材が何であれ,Scratchを通して学んだプログラミングの基本知識をまとめるのはわかりやすいでしょう。そこにどうやって自分が工夫を加えたか,それらを知って自分がどう思ったかなどが書ければなおよしです。

一歩進んで,ゲームを作るときにどういうテクニックを思いついたか,どういう研究をしたかをまとめるのも面白いです。ゲームの動きにリアルさを出すときには,⁠実際の動きを観察し」⁠ゲーム内で再現する」ことが必要になります。こうすると,観察や実験をする科学研究に似ていますね。ちょっとした「こだわり」を追加して,研究してみましょう。

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残念ながら,ゲームの中の動きをそのままノートに貼り付けることはできません。見てもらうには工夫が必要です。

まず,プログラムで再現した動きを「グラフ」「図」にしてみましょう。時間の経過に応じてゲーム内のキャラクターがどの場所に移動するかなどを図示すると,パソコンがなくても,キャラクターがどのような動きをするのかがわかりやすくなります。

グラフを作るのにもScratchが使えます。拡張機能の「ペン」が便利です。⁠ペンを下ろす」命令を使うとキャラクターの動いたとおりにペンの軌跡ができます。その軌跡をスクリーンショットで撮影し,貼り付ければグラフの代わりになります。

プログラムに工夫したときは,ただプログラムを貼っても伝わらないでしょう。プログラムを知らない人にもわかりやすいように,プログラムの解説を入れましょう。

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プログラミングそのものも頑張りつつ,知識を学んだり,挑戦をまとめたりして多くの人に伝えられるようにすることを意識しましょう。

[提出物おすすめその2]ゲームの企画をして学んだことを書く

難しいプログラムをつくったり,プログラミングを極めたりすることにこだわらなくても,ゲームをひとつ完成させるのは,それ自体すばらしい研究です。ただ,ゲームをつくりたいという気持ちだけでは自由研究として成立しません。どういうゲームを考えたか,それをScratchでどう実現しようとしたかなどをみんなに伝わるかたちでまとめなくてはいけません。

ゲームを自由研究にすると,せっかくつくったゲームが遊んでもらえないことが少し残念です。しかし,制作者サイドに立ったときの発見や工夫をまとめておけば,たとえ作品を見なくても気づきや熱意は伝わります。

完成したゲームだけではなく,どんな工夫をしてどう改善したかをそのつど記録しておきましょう。だんだん良いゲームに進化していく様子を,日記のようにまとめておけば,プログラムがわからない人にも,がんばった様子がわかります。

また,せっかくゲームを作ったならより魅力的なかたちで周囲に伝えたいはずです。より魅力的な伝え方については,ゲームの広告がとても参考になります。ユーザー(この場合は先生や友達)にわかりやすいようにゲームのいいところを伝えるにはどうすればいいか,ゲームのパッケージやチラシを見て学びましょう。

ゲームのパッケージは中の紙が取れる構造になっているので,自分で作ったパッケージに,タイトルや見どころなどをまとめると本物のゲームのようになりますし,展示するときにURLのメモを何枚か用意しておけば家にPCがある友達がメモを持ち帰って実際にプレイすることができます。

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ユーザーを意識したゲームづくり・パッケージ作りをするとこれまで遊んできたゲームも,作り手目線で見ることができます。ここはこんなふうに演出されているとか,このようにプログラムされているといった新しい発見があります。ゲームクリエイターの仕事が体験できます。

[提出物おすすめその3]好きなものとプログラミングを組み合わせよう

ゲームに限らず,自分の興味のあることとScratch(プログラミング)をあわせて,そこでの工夫などをまとめるのも自由研究として面白いでしょう。たとえば,魚が好きなら,好きな魚をたくさんプロジェクト内で泳がせる。クリックすると魚の説明が見られるといった「動く図鑑」などが考えられます。

魚について調べて,それをもとに見せ方を考えてプログラムを作るのは,魚の知識が増え,プログラムについての理解が深まるだけでなく,プレゼンテーションなど総合的な能力の増進に役立ちます。

発展的なプログラムをつくろうとすると,一層多くのことが身につきます。たとえば,魚の生態に合わせてプログラミングで動きを工夫したり,Scratchで魚クイズをつくったりするのは魚の知識とプログラミングの知識が両方必要になってきます。

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簡単なものから難しいものまで,アイデア次第でなんでも作れるのがScratchの良いところです。天体の動きをScratchで真似てみたり,朝顔の成長データをScratchに入れてグラフにしてみたり,プログラミングだからできることはたくさんあります。自分の好きなものとプログラミングを組み合わせたらどんなことができるのか,探してみるのは面白いでしょう。

皆さんもぜひ,自由研究にScratchを活用してみてください。

『10才からはじめるプログラミング scratchでゲームをつくって楽しく学ぼう』ではかんたんなものから,チャレンジングなものまで7種類のゲームとその作り方を収録しています。さらにゲームづくりに役立つトピックスも数多く解説しているので,自分だけのゲームを作るときにも役立ちます。

Scratchを始めたいけど,何から手を付けていいのかわからない…という方から,ゲームづくりが大好きで,もっといろんなゲームを作りたい!という方まで幅広くサポートできる内容です。

夏休みの自由研究のお供にもぜひどうぞ。

収録されているプロジェクトは,以下のページからも見ることができます。

著者プロフィール

大角美緒・大角茂之(おおすみみお・おおすみしげゆき)

岡山県を中心に小学生向けのプログラミング教室を運営。プログラミングワークショップを定期的に開催し,子どもたちにプログラミングの楽しさを伝えている。著書に『10才からはじめるプログラミング scratchでゲームをつくって楽しく学ぼう』がある。

ロジックラボ for kids:http://www.logic-lab.net/

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