Hudsonを使ったアジャイルな開発入門

第4回 プラグインを使う

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エクストリーム・フィードバック・デバイスと連携する

皆さんは,エクストリーム・フィードバック・デバイス(XFD)を聞いたことがあるでしょうか? XFDは,プロジェクトの状態をもっと目立たせるために作られた機械で,CIのコンテキストではビルドの結果をコンピュータに向かっていなくても確認できるようにするものが多いようです。XFDのメリットは,体重計ダイエットのようなもので,開発者へのフィードバックを効果的に行い,ビルドの結果を常に意識させるだけで,自然と壊れたビルドの修復が早くなる,という点です。また,単にネタとしてのインパクトもかなりあります。

Hudsonのユーザーコミュニティの一部でもXFDがはやっているので,ここで幾つか紹介します。一つ目は,私が自作したXFDで,Hudsonのステータスを表示するオーブをそのまま実物にしようと思って作ったものです。

これはコンピュータにUSB接続して使います。中にはRGBの三色のLEDが入っていて,コンピュータ上から自由に色を制御できます(上の例は全ての色を表示するデモンストレーション⁠⁠。実際には,コンピュータ上のプログラムがHudsonと通信して現在のビルド状態を取得し,それにあわせてオーブが点滅したり赤になったり青になったりします。このプロジェクトの詳細は筆者のブログにポストしました。

余談ですが,日本では信号色といえば赤・黄・青で,子供が絵を描く時にも青を使って書くことが多いのですが,アメリカでもヨーロッパでも信号の色は赤・黄・緑です。信号の実際の色は日本でももちろん緑なのですが,日本人は昔から青葉といったりして青と緑を非常に近く捉えるところがあるようです。このせいで, Hudsonの青オーブは外人には不評で,何のことだか分からない,という人が多くいます。こんなところにも文化の差というのはあるようです。

これ以外にも,YahooでHadoop/Pigのテストに携わっているNigel Daleyという人が,市販のAmbient Orbを使って類似のものを作りました。詳細はこちらです。このセットアップにはハードウェアの知識は必要ないですし,Ambient orbはワイヤレスで見た目も美しくデザインされているので,アプローチしやすいXFDでしょう。

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ワイヤレスで電源on/offをするアダプタとマグマランプを組み合わせるというのも電子工作の知識が必要なく,アプローチの容易な方法の一つでしょう。下はビルドがうまくいっている様子です。Hudsonからのデータを受け取ってon/offを制御するプログラムはここにあります。マグマランプは熱くなるので,つけっぱなしに注意しましょう。

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最後に,最近ポストされたSimon WiestによるクマさんトリオによるXFDを紹介します。ビデオ自体も綺麗に編集されていてよく出来ています。

おわりに

今回は,Hudsonのうちバグトラッキングシステムに連携するプラグインを幾つか紹介しました。これ以外にも,ソースコード管理システムと連携するプラグインや,findbugsやPMDなどのツールと連携するプラグインもあります。詳細はプラグインページを見てください。最終回となる次回は,フリースタイル・プロジェクト以外のプロジェクトタイプを紹介します。

著者プロフィール

川口耕介(かわぐちこうすけ)

Sun Microsystems, Inc.のシニアスタッフエンジニア。主としてXMLとのそのスキーマ言語関係の仕事をし,JAXB, JAXP, JAX-WSなどの仕様策定・実装に携わった。仕事の他にも,主にjava.netに多数の趣味のプロジェクトをホストしている。Hudsonは趣味のプロジェクトとして開始したが,今では本業の一部。米国カリフォルニア州在住。

URLhttp://www.kohsuke.org/