きたみりゅうじの聞かせて珍プレー

第137回 おまえそれダメいうたヤツやん……

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すでに退職した職場での事です。

製品を開発する中で,たとえば「どことなく動きがモサッとしてる」といった,明確な基準が決められない,ユーザーがどう感じるかが重要な部分がありました。そうした要素は,最終的に『どんなユーザー向けか』といった商品性の部分が重要になるので,ジャッジの権限は営業系部署の部長にありました。とはいえ無限の拒否権というわけではなく,一旦差し戻しにされたら「現行版と改善版3~4種」を簡易に作成しての再度比較テスト,その中から決めるという形(たまに全部ダメ,とか言われて揉めましたが)でした。

そしてとある製品で「これはダメだろう」との部長ジャッジが下ったのですが,正直なところ技術側としては,そんなに気になるかなぁ……という部分。ともあれ何パターンかの改善版を作って再テストとなりました。

  • 私:「これが現行版です」
  • 部長:「⁠⁠カチカチ)うん,やっぱりよくないなぁ」
  • 私:「続いて改善版です。このA版は5%,B版は8%,C版は10%程度と,数値的には改善しており~⁠ぶっちゃけ大差ない気がするけど⁠⁠」
  • 部長:「⁠⁠カチカチ)……うん,C版はいいね。Cだね。これなら問題ないよ!

と,部長様の大満足で比較テストが終了したのですが,自分のデスクに戻った私は気付いたのです。⁠やべぇデータ間違えた。C版と現行版が逆だった……ん?」

どーでもええわと現行版のまま開発進めましたが,部長は終始ご満悦でした。

匿名希望(男/35歳/その他技術職)

わははははー!ありそう!すっごくありそうー!

でもまあ,⁠一周回って最初が一番良く感じる」っていうのは,物作りにはありがちな現象ですから,必要なプロセスだったんですよきっと。多分。付き合わされる方は「好き勝手言うなー⁠ーー⁠ー」ってなりますけども。

※この連載は,最新記事を含めて5回分の公開になります。

著者プロフィール

きたみりゅうじ

もとは企業用システムの設計・開発,おまけに営業をなりわいとするなんでもありなプログラマ。本業のかたわらWeb上で連載していた4コマまんがをきっかけとして書籍のイラストや執筆を手がけることとなり,現在はフリーのライター&イラストレーターとして活動中。

URLhttps://oiio.jp/

Twitter@kitajirushi