この連載はOSSコンソーシアム データベース部会のメンバーがオープンソースデータベースの毎月の出来事をお伝えしています。
[MySQL]2022年1月の主な出来事
2022年1月のMySQLの製品リリースは,
MySQL 8.0.28リリース
MySQL 8.
1点目は,
2点目はMySQL 8.
なおTempTableストレージエンジンについてはgihyo.
MySQL 8.
- メモリ利用量の監視と上限設定
- システム変数global_
connection_ が追加され,memory_ tracking (デフォルト値:0) 1に設定するとユーザー接続が利用しているメモリの合計を算出し, ステータス変数Global_ connection_ として確認可能となります。システム変数global_memory connection_ とconnection_memory_ limit (デフォルト値:16EB) memory_ が追加され,limit (デフォルト値:16EB) それぞれ全ユーザー接続のメモリ利用量の合計とそれぞれのユーザー接続のメモリ利用量の上限が設定できるようになりました。なおこれらの変数の対象にはシステムスレッドやInnoDBのバッファプールの利用分などは含まれません。 - スレッド別のCPU利用時間の監視
- 各スレッドで最新のSQL文実行状況を表示するパフォーマンススキーマのevents_
statements_ などにCPU_currentテーブル TIME列が追加され, 各SQL文が利用したCPU時間が記録され監視に利用できるようになりました。 - 64bit環境での2038年問題の
(一部) 解消 - FROM_
UNIXTIME(), UNIX_ TIMESTAMP(), CONVERT_ TZ()の3つのSQL関数が64bitバージョンのOSでは64bitの値を扱えるようになったため, 最大で'3001-01-18 23:59:59. 999999'までの日時を扱えるようになりました。なお32bitのOS上でのこれらの関数およびTIMESTAMPデータ型は引き続き最大値が'2038-01-19 03:14:07. 999999'までとなっておりますのでご注意ください。 - TLSv1およびTLSv1.
1のプロトコルのサポート廃止 - MySQL 8.
0.26で非推奨となっていたTLSv1およびTLSv1. 1のプロトコルがサポート廃止となりました。MySQLサーバーとクライアントの通信, グループレプリケーションのノード間通信, レプリケーションのノード間通信の全てが対象になり, 関連する設定でもこれらのTLSのバージョンは指定できなくなっています。
このほかリグレッションの修正を含む多数のバグ修正が行われておりますので,