機能と技術からわかる!システム基盤の実力

第5回 とぎれなく流れ来る大量データを処理する「ストリームデータ処理技術」②ストリームデータ処理基盤が開く新たな世界

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交通状況モニタリング

渋滞情報や事故情報など,交通状況を知らせる情報にはリアルタイム性が求められます。リアルタイムに交通状況を把握する仕組みにはプローブ技術があります。プローブ技術とは,通行時間などを発信する計測装置を車両に載せ,車両位置情報をきめ細かくモニタリングする技術のことです。このとき収集する車両位置情報をプローブ情報といいます。プローブ情報を処理する際にストリームデータ処理技術を利用すると,よりリアルタイムに交通状況を把握できます。

図5 渋滞情報・事故情報の検出

図5 渋滞情報・事故情報の検出

このモデル例では,計測装置を搭載した車両から位置情報や速度情報をストリームデータとして取得しています。取得した情報を基に,車両の速さや車両密度などを随時測定・分析し,渋滞情報を検出します。

ここでストリームデータ処理技術を利用する最大のメリットは,リアルタイムな交通情報を利用者に提供できることです。 また,登録したシナリオを変更することで,処理に使うアルゴリズムを簡単に切り替えることができます。プローブ情報から渋滞情報や事故情報を検出するために,分析用のアプリケーションを使用する方法では,システムの拡張などがあると,アプリケーションの修正が必要となります。ストリームデータ処理技術を利用するとアプリケーションの修正が不要になる上,処理を変えたい場合にはシナリオを変更するだけで,その時々で必要とされる情報を検出できます。

まとめ-uCosminexus Stream Data Platformがもたらすもの

前回から2回に渡って紹介したストリームデータ処理技術採用の「uCosminexus Stream Data Platform」を利用することで,次の効果が期待できます。

① 「日」の世界から「秒」の世界へ
ストリームデータ処理技術では,差分計算やインメモリ技術(メモリ上でのデータを処理する技術)によってさらに高速な処理ができるようになります。これによって,ミリ秒単位でのデータ処理が実現します。
② 最新データに基づく集計、判断
最新の集計や傾向,ランキングなど,任意の時点から現在までのストリームデータを瞬時に集計・分析できます。
③ CQLを使ったシナリオで簡単に定義
処理内容はSQLを拡張したCQLで定義します。このため,集計・分析処理のための専用アプリケーションの開発は不要になり,処理内容を簡単に作成または変更できるようになります。

「uCosminexus Stream Data Platform」を採用することで,リアルタイムにデータ処理を行うシステム構築のための工数を大幅に削減でき,ニーズの変化に応じた処理手順の変更にも速やかに対応できるようになります。

なお日立では,教育または非営利目的の研究のために「uCosminexus Stream Data Platform」を貸し出す支援プログラムも用意しています。まだまだ応用範囲の広がりが期待されるデータストリーム処理技術の普及を後押しするプログラムです。

出典:Cosminexusホワイトペーパー「ストリームデータ処理技術を利用したソリューションのご紹介」
URL:http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/cosminexus/whitepaper/pdf/wp_stream.pdf