書籍概要

WebSphere Application Server構築・運用バイブル
【WAS8.58.07.0対応】

著者
発売日
更新日

概要

商用Java EEアプリケーションサーバとしてトップクラスのシェアを誇るWebSphere Application Serverの利用ノウハウを集大成。設定の勘所,構築方法のパターン,運用に欠かせない知識,そして日本語ドキュメントにはない門外不出の問題判別やパフォーマンスチューニングの考え方までをコンパクトなサイズに凝縮しました。バージョンは現場で最も多い7.Xと最新の8.Xに対応。経験豊富な著者陣が書き下ろした,Java EE開発・運用の現場に欠かせない1冊です。

こんな方におすすめ

  • Java EE開発者
  • WebSphereの開発・運用に携わる方

著者から一言

「Tomcatで動いていたアプリケーションが,WebSphere Application Server(WAS)で動かないんだ。」
「メッセージ・ドリブンBeanが,WASテスト環境で動かないのですが。」
「WASの基本的な設定値について教えてもらえないですか?」
「OutOfMemoryのメッセージが出たのだけど,どこが悪いか分からない。
IBMのJavaは,Oracleと違うんだよね。」
「パフォーマンスが出ないのだけど。」

Tomcat,JBossや他社Java EEサーバーの経験はあるのに,WASをよく知らないという技術者に会うことがあります。「Tomcatで動いていたアプリケーションが,WASで動かないんだ。」これは難しい問題なのでしょうか? WASの仕組みの基本と管理コンソールの操作が理解できていれば,決して難しい問題ではありません。Java EEの標準は,アプリケーションの可搬性を高めるために作られているのですから。
WASは,Apache HTTP Serverにセキュリティ機能などを加えたIBM HTTP Server(IHS),高速で安定したJVM,生産性を高めるためのデプロイ・ツールと問題判別用ツールなどが1つのパッケージとして提供されています。OracleのJVMやTomcatなどと違いがあるので,次のような敷居を越えなければなりません。

  • デプロイ・ツールや管理コンソール,鍵管理ツールの使い方
  • Web サーバーを含めた構成や設定の考慮点
  • コマンドによる構成や管理の仕方

知っていれば簡単なことですが,初めて触れる人には難しいと感じてしまうかもしれません。
本書の目的のひとつは,Java EEのスキルを持つ読者がこれからWASを使う時の手助けとなることです。本書の第1章から第5章では,開発からデプロイにおける,IHSとWAS管理コンソール,デプロイ・ツール,鍵管理ツールを使用した基本的な操作や設定の考慮点を説明し,さらにスクリプトを使用した運用の基礎についてまとめています。
もうひとつの目的は,既にWASの開発や管理はできているという方が,さらに深い知識を身に付けるのに役立つことです。例えば,実際にWASを運用しているユーザーから「javacoreが出力されているけど見てもらえないかな。」と依頼を受けることがあります。javacoreの出力はOutOfMemoryによって引き起こされていることも多いのですが,OutOfMemory自身は発生しても正常という場合もあります。問題となるOutOfMemoryを判別し,障害を防ぐためには,なぜそれが起きたのかを分析できるスキルとJVMの知識が必要です。
JVMのメモリーの扱いについては,WASのオンライン・マニュアルではなく,JVMの英語のガイドに詳細が記述されています。そのため,重要なトピックであるにも関わらず,JVMについて理解しないままにWASが使われていることも多々あります。第6章から第9章では,WASの問題対応の専門家の立場として,次の内容を分かりやすく解説します。

  • 安定稼働のために何をしなければならないか
  • IBM JVMのメモリー管理の動作
  • 障害時に出力するログの読み方とそれに備えた設定
  • OS/IHS/WAS/JVMのパフォーマンス・チューニングの方法
  • セキュリティの基本

さらに,実際にあった意外な問題の原因をコラムとしてまとめているので,理解をより深められるでしょう。
専門家のノウハウや知識を読みやすい形にまとめた本書を活用して,より容易にWASを利用していただければ幸いです。

目次

第1章 WebSphere Application Serverの基礎知識

  • 1-1 WebSphere Application ServerとJava EE
  • 1-2 WASのエディション
  • 1-3 WASのシステム構成
  • 1-4 Feature Packを使用したWASの拡張
  • 1-5 WASのサポート

第2章 WebSphere Application Serverの導入

  • 2-1 WAS for Developers導入の概要
  • 2-2 WAS for Developersの導入
  • 2-3 WASの起動・停止方法とアプリケーションの起動確認
  • 2-4 IBM HTTP ServerとWebサーバー・プラグインの導入
  • 2-5 IHSの起動・停止方法とアプリケーションの稼働確認
  • 2-6 WAS V7.0にFix Packを適用する
  • 2-7 WAS V8.0/V8.5にFix Packを適用する
  • 2-8 バージョンの確認
  • 2-9 プロファイル
  • 2-10 ディレクトリー構成

第3章 アプリケーションをデプロイする

  • 3-1 WASで使用可能な開発ツール
  • 3-2 アプリケーションのパッケージング
  • 3-3 アプリケーションをパッケージングする
  • 3-4 アプリケーションをWASにデプロイする
  • 3-5 アプリケーションの更新方法

第4章 WASの基本的な設定と操作

  • 4-1 IHSの設定
  • 4-2 プラグインの設定
  • 4-3 アプリケーション・サーバーの基本的な設定

第5章 スクリプトを使ってWASを管理する

  • 5-1 WASの管理とwsadmin
  • 5-2 wsadminの使い方
  • 5-3 wsadminの管理オブジェクト
  • 5-4 AdminConfigの使い方
  • 5-5 AdminControlの使い方
  • 5-6 AdminAppの使い方
  • 5-7 AdminTaskの使い方
  • 5-8 wsadminスクリプトの書き方
  • 5-9 Jythonスクリプト・ライブラリー
  • 5-10 代表的なスクリプト・ライブラリーの使用例
  • 5-11 wsadminスクリプトの開発

第6章 WAS を安定稼働させる

  • 6-1 JVMのヒープ状況は安定稼働の大きな要素
  • 6-2 JVMのNativeヒープにも注意する
  • 6-3 JVMのその他注意事項
  • 6-4 WASの安定稼働に関連する機能
  • 6-5 障害範囲の局所化
  • 6-6 トポロジーの考慮
  • 6-7 万が一に備えておく

第7章 問題判別

  • 7-1 問題判別の基本
  • 7-2 発生した問題を知る
  • 7-3 ネットワークレベルのデータで問題を把握する
  • 7-4 リソースの状態を確認する
  • 7-5 ログを確認する
  • 7-6 ダンプを取得する
  • 7-7 WASトレースを取得する
  • 7-8 症状別に問題を判別する
  • 7-9 調査のために資料を収集する

第8章 パフォーマンス・チューニング

  • 8-1 OSとネットワークのチューニング
  • 8-2 IBM HTTP Serverのチューニング
  • 8-3 WASのチューニング
  • 8-4 JVMのチューニング

第9章 WASセキュリティーの基本を理解する

  • 9-1 管理セキュリティーとアプリケーション・セキュリティー
  • 9-2 管理セキュリティーを利用する
  • 9-3 暗号化の仕掛けSSLを理解する
  • 9-4 アプリケーション・セキュリティーを利用する
  • 9-5 プログラマチック・セキュリティー
  • 9-6 LTPAトークンを利用したシングルサインオンを設定する
  • 9-7 Kerberos(KRB5)とは
  • 9-8 Java 2セキュリティーを理解する

付録 Libertyプロファイル

  • A-1 軽量ランタイムLibertyプロファイル
  • A-2 Libertyプロファイルの導入
  • A-3 Libertyプロファイルの構成
  • A-4 Libertyプロファイルへのアプリケーションのデプロイ
  • A-5 データベースを利用するアプリケーションの実行

サポート

正誤表

本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

(2014年11月17日更新)

P.V

2-1 WAS for Developer導入の概要
2-1 WAS for Developers導入の概要

※Developerは複数形のDevelopersになります。

P.6

IBM HTP Server
IBM HTTP Server

P.36

2-1 WAS for Developer導入の概要
2-1 WAS for Developers導入の概要

Developerは複数形のDevelopersになります。

P.146

IHS V7.0/V8.0 : Apache 2.2.8
IHS V7.0/V8.0/V8.5 : Apache 2.2.8

P.271 「helpメソッドの使い方」内

wsadmin>print AdminConfing.help()
wsadmin>print AdminConfig.help()

P.274

第1章の図1-12
第1章の図1-13

P.316 最初の行

for app in apps
for app in apps:

P.357 「GCログの取得」の3行目

DynamicVerbovegc
DynamicVerbosegc

P.468~469

また、カンマで区切って複数の条件を指定できます。
複数の出力トリガーを指定する場合はプラス(+)で区切ります。また、複数のフィルター条件を指定する場合はカンマ(,)で区切ります。

補足情報

P.31

「WAS V6.1は2012年9月30日にサポート終了予定」とありますが,WASV6.1のサポートは2013年9月30日まで延長されることが,2012年9月12日に発表されました。

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