概要
マイクロソフト社は,米国防総省に次いでサイバー攻撃をハッカー達から毎日され続けています。世界中に支社を置き事業展開をしているのに,情報漏洩やセキュリティの問題がほとんど起きません。過酷なサイバー攻撃に対してなぜマイクロソフト社のウェブや情報インフラは強固に耐えることができるのか,しかもなぜ他社よりも自由にネットワークを活用できるのか,そのセキュリティ技術の本質をマイクロソフト社が公開します。同社の独自技術もさることながら,これまで蓄積されたセキュリティ対策の結晶をわかりやすく解説します。
こんな方におすすめ
- 情報システム担当者,情報セキュリティ担当者,システムエンジニア
著者から一言
サイバー攻撃による被害がニュースに出るたびに多くのお客様ではうちの会社は大丈夫か?――とテーマになるものの,対策を検討する段階になると具体化しないという悩みをよく伺います。
しかしながら効果的な具体策が実装・運用されないままの状態が続くと,被害の規模や内容こそ違いは出るかもしれませんが,サイバー攻撃のリスクが顕在化する可能性は高いままになります。
そして,対策が具体化しない理由の1つはサイバー攻撃の「なぜ」がきちんと整理されていないからではと考えています。
本書はこうした現場の悩みを少しでも解消できることを目標にしています。また情報セキュリティ本にありがちな専門用語の羅列にならないようにセキュリティを専門としない方にもわかりやすい表現を心掛けています。
本書は昨今の高度化したサイバー攻撃にどのように取り組むかの対策本ですが,効果的な対策の元となる考え方や枠組みをお伝えすることも目的にしています。