概要
確率論というとフェルマーやパスカル,ベルヌーイたちが有名ですが,確率論の初期の基盤を築いたのはホイヘンスでした。ホイヘンスは,「賭けにおける計算について」という大論文を残していました。賭けについてどういう割合で配分したらよいかという配分問題を考え,それは数学的確率論のきっかけとなったのです。有名なギャンブラーの破産問題についても解法を考えています。本書では,分配問題,サイコロの賭け,オッズの問題等についてホイヘンス流のアプローチを現代の解き方と比較しながら紹介し,確率の原点に迫ります。
こんな方におすすめ
- 確率をたのしく勉強したい人,賭け,勝率等に興味がある人
目次
第1章 オランダ史上最高の科学者・数学者─ クリスティアーン・ホイヘンス
第2章 数学的確率論がはじまるきっかけ
第3章 ホイヘンス論文のあらすじ
第4章 「公正な賭け」という仮説 ─ 問題I~III
第5章 分配問題(競技者2人の場合)─ 問題IV~VII
第6章 分配問題(一般の場合)─ 問題VIII~IX
第7章 サイコロの賭けで不利にならないための条件の問題 ─ 問題X~XII
第8章 サイコロの賭けの期待値やオッズの問題 ─ 問題XIII~XIV
第9章 勝つチャンスが順番に訪れる問題 ─ 問題(Ⅰ)~(Ⅱ)
第10章 1回勝負の問題 ─ 問題(Ⅲ)~(Ⅳ)
第11章 ギャンブラーの破産問題 ─ 問題(Ⅴ)
第12章 ホイヘンスによる確率の捉え方の現代的意義
サポート
正誤表
本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
(2017年9月8日最終更新)
P.121 問題(ⅳ) 上から3行目