概要
Webか紙を問わず,写真のレタッチのスピードと精度が求められています。写真素材が狙ったとおりの色が出ないという問題は,クリエイターの頭を悩ませ時間を浪費させます。写真の色補正には常識的なセオリーがあり,知らないのでは作業の効率に大きな差が出ます。的確な色補正を迅速にこなし,出力媒体に合わせた最適なカラーマネジメントを行なう実践的な方法をわかりやすくまとめました。Photoshopによるレタッチ技術を体系的に理解でき,制作の現場でいますぐ役立つ知識と技が満載。高い評価の教科書の増補改訂版です。
こんな方におすすめ
- 意図したとおりに色を再現したいカメラマン・フォトグラファー
- デジタル写真の色補正について基礎から学びたいデザイナー
- カラーマネジメントについて知っておきたい印刷・広告の関係者
著者から一言
本書は印刷やWebサイトなどさまざまなメディア上での色再現に悩んでいる人達のための本です。柔らかく言えば,印刷が上がってから「こんなはずじゃなかったのに」とがっかりしないための知識やスキルを身につけるために書かれました。
使用しているツールはPhotoshopですが,トーンカーブや色相・彩度などベーシックなツールを中心としているので,他のアプリケーションを使っている場合は応用していただければと思います。
本書の特徴としては,製版の技術が紹介されているところです。派手なレタッチテクニックも,ベースの部分では従来の製版で培われてきた技術というのが重要になってきます。いくら素晴らしい作品ができたとしても,CMYK 変換の仕方がおかしかったり,シャープネスの利き方が甘かったりすれば,仕上がりに満足することはできません。
また単にテクニックのみを紹介するのではなく,理屈やワークフローについても書いているので,それぞれの仕事の中で役立てていただければと思います。
(「はじめに」より)