概要
「あなたの会社のWebサイト,遅くないですか?」
ふとした興味でWebにアクセスすると,重たくて読みたい情報が読めない……。Googleの調査では,Webページの読み込みに3秒かかると53%の人が,別のページに行ってしまいます。Webページを速くする,これはビジネスで成功するために必須の条件と言えます。本書は,Webページの高速化を図るための実践ノウハウを,Webデザイン,HTMLコーディングなどの見地から多面的にまとめました。Googleの提供するツールであるPageSpeed Insight,Chrome DevToolsを徹底活用し,客観的でかつ実際に効果が出る実践テクニックを紹介します。Web担当者,HTMLコーダー,Webデザイナーの皆さんの仕事を活性化します!
こんな方におすすめ
- HTMLコーダー,Web担当者,WebデザイナーだけでなくWebサイトの運用や管理などをされている皆さん
著者から一言
仕事に取り組むうえで「成果を出す,結果を残す」ことは必要なことでありながら難しいものですよね。努力の数だけ報われればよいのですが,なかなかそうもいきません。
もし,やれば必ず成果が目に見える作業があるとしたら?
Webサイトの高速化は,取り組めばその場で成果が目に見える,あなたの努力が報われる作業で
す。しかも,数値ではっきりと結果を示すことができます。
2017年の秋,取引先から「Webサイトの表示が遅く,PageSpeed Insightsでのスコアが良くない」とWebサイト高速化の依頼をいただき,3日間ほどで簡単な改善を行いました。
実際に手を動かした時間で考えれば,たった数時間で終わった作業でした。
その結果,PageSpeed Insightsのスコアは68点から98点に改善し,体感速度も向上したとたいへん喜ばれました。
そして,その取引先の社長であり,ウェブコンサルタント教育を行う権成俊さんに「高速化をテーマにセミナーをしてみないか」と声をかけられ,講演をしたことが,本書を執筆するきっかけとなりました。
セミナー講師として活動しながら生の声に触れるなかで,当初は私が「みんな知っているだろう」と考えていた高速化の基本テクニックの数々が,本当にその基本テクニックを必要としている初心者や入門者にはこれほどまでに知られていないのだという事実に驚きました。
特に2018年7月のGoogleによるスピードアップデートで,SEOにおいてページの表示速度が重視されるようになってから,高速化への関心はあるものの実際に何をすればよいのかわからないという声を多く聞くようになりました。
本書は,PageSpeed Insightsで指摘される内容を中心として,Webサイトをフロントエンドから高速化するテクニックについて初心者に向けて書いた本です。
難しい話はできる限り少く,手を動かしながら成果を出して楽しめる本にしました。なぜなら私も眠たくなるような話は苦手だからです。
あなたの正しく評価されるべき良質なコンテンツが速度なんかのせいで(間違っても!)埋もれてしまうことがありませんように。そして,そのコンテンツがたくさんの方の役に立ちますように。
今すぐ使えるテクニックがあります。ぜひ,あなたのWebサイトでご活用いただければうれしいです。