概要
本書は,IT投資の評価手法とその効果を図解でわかりやすく解説した書籍です。汎用機などの IT資産を対象にした従来の評価手法に加え,モバイル機器や情報セキュリティなどの投資効果を定量的に測定する手法も解説しています。モデル例も含めて解説しているため,誰でも即,実務に使えるガイドラインとなるでしょう。さらに,役員向けにIT投資の稟議申請をするときの効果的な企画書の書き方についても紹介しています。職業柄,多くのリーディングカンパニーで幾多もの社内稟議書に目を通してきた著者だからこそ言える貴重なアドバイスも満載です。
こんな方におすすめ
目次
1章 IT投資効果の評価とは
- 01 IT投資評価とは
- 02 IT投資とは
- 03 IT投資プロジェクトの種類
- 04 IT投資評価の目的
- 05 IT投資評価に関わる人の立場と役割
- 06 IT投資プロジェクトの評価のタイミング
- 07 IT投資ポートフォリオとは
- 08 IT投資評価の実態と課題
2章 投資額の算定
- 09 投資額の試算方法
- 10 クラウド環境利用の場合の考え方
- 11 ITコストの分類管理
- 12 機器費用の算定上の留意点
- 13 社内人件費の算定上の留意点
- 14 TCO(Total Cost of Ownership)とは
- 15 共通費の配賦の考え方
3章 投資効果の評価方法
- 16 効果額の試算方法
- 17 財務的手法~ROI
- 18 財務的手法~回収期間法
- 19 貨幣の時間的価値
- 20 財務的手法~NPV法
- 21 財務的手法~IRR法
- 22 非財務的手法~妥当性評価
- 23 非財務的手法~ユーザー満足度評価
- 24 非財務的手法~SLA
- 25 非財務的手法~情報セキュリティ投資の評価
- 26 情報セキュリティ投資の評価のモデル例
- 27 財務的手法~ABC/ABM
- 28 非財務的手法~IT-BSC
- 29 IT-BSCによる評価のモデル例
- 30 企画書/報告書の作成
4章 IT投資評価の事例研究
- 31 システム開発投資の事前評価の事例
- 32 ソーシャルメディアの投資効果の事後評価の事例
- 33 モバイル投資の効果測定の事例
- 34 セキュリティ投資の効果額の事前評価の事例
- 35 IT投資効果評価フレームワークの事例
5章 投資対効果が未達の場合の対応
- 36 「投資額」が予想を超えた場合の対応~初期費用が予想を超えるケース
- 37 「投資額」が予想を超えた場合の対応~ランニングコストが予想を超えるケース
- 38 「効果額」が予想を下回った場合の対応
6章 開発プロジェクトの投資評価
- 39 開発プロジェクトの評価におけるチェック項目
- 40 IT投資評価チェックリストの概要
- 41 構想・企画段階でのチェック項目
- 42 開発開始段階でのチェック項目
- 43 開発完了後のチェック項目
7章 ベンダー見積もりの妥当性評価
- 44 ベンダー見積もりの妥当性評価のための前提知識
- 45 ベンダー見積もり依頼時の留意点
- 46 FP法の応用による開発費の妥当性評価
- 47 工数予測モデル構築による開発費の妥当性評価
- 48 WBSによる運用委託費の妥当性評価
サポート
正誤表
本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
P.339の工数単価と開発費の計算式
誤 |
工数単価= 99.2万円/人月×160[時間]=15,872円/人時
開発費 =19,998[人時]× 15,872円=3億1,741万円
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正 |
工数単価= 99.2万円/人月÷160[時間]=6,200円/人時
開発費 =19,998[人時]× 6,200円=1億2,399万円
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