書籍概要

UiPath 実用入門
~ロボットにまかせて業務を自動化! 仕事がはかどるRPA使いこなし術

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概要

近年,パソコン上の単純作業を自動化してくれるツールとしてRPAツールの利用が進んでいます。その中でも,個人から~企業の部署単位まで,幅広く利用されているのがUiPathです。本書は,そのようなUiPathの基本的なワークフロー開発の進め方を,Excelと連携したWebデータやメールの収集といったサンプルを作成しながら習得していきます。クラウド側(Orchestrator)からロボットを遠隔実行する方法についても簡単に触れ,UiPathを実用的に利用するための全体像をつかむことができます。

こんな方におすすめ

  • UiPathを初めて触る方
  • RPA ツールの導入を検討している方全般(特にUiPathを候補に考えている方)

目次

第1章 RPAとUiPath

1.1 RPAとは

  • 1.1.1 RPAによる業務負荷の軽減とその活用シナリオ
  • 1.1.2 RPAツール「UiPath」

1.2 UiPathの全体構成

  • 1.2.1 UiPath Studio
  • 1.2.2 UiPath Assistant
  • 1.2.3 UiPath Orchestrator

1.3 本書の目的

  • 1.3.1 UiPathのワークフロー

1.4 UiPathの用語

第2章 UiPath Studioの基本操作

2.1 UiPath Studioのインストール

  • 2.1.1 UiPath Automation Cloudへの登録とUiPath Studioの入手
  • 2.1.2 UiPath Studioのインストール
  • 2.1.3 UiPath Studioの起動

2.2 簡単なプロジェクトの作成

  • 2.2.1 プロジェクトの作成
  • 2.2.2 ワークフローを構成する各種アクティビティの配置
  • 2.2.3 ワークフローを実行してみる
  • 2.2.4 保存したワークフローを開く

2.3 作成したプロジェクトの格納先

  • 2.3.1 Main.xamlファイル
  • 2.3.2 project.jsonファイル

2.4 UiPath Studioの画面構成

  • 2.4.1 リボンタブおよびリボン
  • 2.4.2 デザイナーパネル
  • 2.4.3 左側に表示される主要なパネル
  • 2.4.4 右側に表示される主要なパネル
  • 2.4.5 デバッグに関連した情報表示パネル

2.5 Automation Cloud/Orchestratorとの接続

  • 2.5.1 Automation Cloudへの接続
  • 2.5.2 UiPath StudioとOrchestratorの接続

第3章 ワークフローを作成するための基礎知識

3.1 データ処理の基本要素

3.2 UiPathと.NETフレームワーク

  • 3.2.1 変数とデータ型
  • 3.2.2 UiPathのデータ型
  • 3.2.3 UiPathの演算子
  • 3.2.4 UiPathのメソッド
    • 【コラム】C#を用いたワークフロー開発

3.3 変数の使い方

  • 3.3.1 変数を定義する
    • 【コラム】プログラミング言語における代入
  • 3.3.2 変数のスコープ(有効範囲)
  • 3.3.3 変数を使う
    • 【コラム】アクティビティの表示名を変える

3.4 表構造(データテーブル)の使い方

  • 3.4.1 テーブル内のデータへのアクセス
  • 3.4.2 データテーブルの作成
  • 3.4.3 DataTable型変数の便利な定義方法

3.5 ワークフローの主要パターン

  • 3.5.1 シーケンスによるワークフロー
  • 3.5.2 フローチャートによるワークフロー

第4章 GUI操作の自動化とレコーディング

4.1 GUIの基本操作の指定

  • 4.1.1 使用するアプリを指定する操作
  • 4.1.2 文字の入力操作
  • 4.1.3 ファイルの保存操作
  • 4.1.4 ファイル名を指定する操作
  • 4.1.5 アプリの終了操作
  • 4.1.6 条件分岐でダイアログが出現した場合に対応
  • 4.1.7 タイムアウト設定による待機時間の制御

4.2 UiPathのレコーディング機能

4.3 ベーシックレコーディング

  • 4.3.1 ベーシックレコーディングを開始する
  • 4.3.2 アプリを開始する
  • 4.3.3 [記録]機能による一連のGUI操作のレコーディング
  • 4.3.4 個別操作のレコーディング

4.4 デスクトップレコーディング

  • 4.4.1 デスクトップレコーディングを開始する
  • 4.4.2 アプリの呼び出しと[記録]機能による一連のGUI操作のレコーディング
  • 4.4.3 個別操作のレコーディング

4.5 ベーシックレコーディングとデスクトップレコーディングの違い

第5章 Excelファイルへの入出力

5.1 Excelのセルの読み込みと書き出し

  • 5.1.1 Excelファイルを開く
  • 5.1.2 セルの読み込み
  • 5.1.3 セルへの書き出し

5.2 Excelの範囲の読み込みと書き出し

  • 5.2.1 Excelファイルのオープンと範囲の読み込み
  • 5.2.2 データテーブルの処理 ~テーブル行の繰返し処理~
  • 5.3.3 Excelファイルへの範囲の書き出し

第6章 動作を確認しながらワークフローを作成する

6.1 ブレークポイントを設定する

  • 6.1.1 ブレークポイントの設定
  • 6.1.2 ブレークポイントの解除

6.2 デバッグ時のアクティビティの進め方

第7章 Webページからデータを取得する

7.1 UiPathが対応しているWebブラウザー

  • 7.1.1 IE以外のブラウザーを利用するための設定
  • 7.1.2 Chromeでローカルファイルを開くための設定

7.2 UiPath StudioのWebレコーディング機能

  • 7.2.1 WebレコーディングでWebページをたどる
    • 【コラム】[ブラウザーを開く]アクティビティでのブラウザー指定

7.3 データスクレイピングによるWeb情報の取得

  • 7.3.1 Webページからのデータの抽出
  • 7.3.2 抽出したデータのExcelへの出力

7.4 VB.NETによるデータ処理

  • 7.4.1 「変数を作成」機能と入力支援機能を利用して作成する
  • 7.4.2 処理したデータのExcelへの出力

第8章 メール操作の自動化

8.1 Outlookを利用したメールの送受信

  • 8.1.1 メールを送信する
  • 8.1.2 送信メールへのファイル添付
  • 8.1.3 受信メールを保存する
  • 8.1.4 添付ファイルのダウンロード

8.2 送付先リストを使ったメールの一斉送信

  • 8.2.1 添付ファイルの有無を判別する

8.3 受信メールのリスト作成

8.4 ワークフローのテンプレート化

  • 8.4.1 テンプレート化の下準備
  • 8.4.2 テンプレートをパブリッシュする
  • 8.4.3 テンプレートとして利用する

8.5 メールサーバーの操作の自動化

  • 8.5.1 メールサーバーのしくみとプロトコル
  • 8.5.2 メールサーバーへのSMTP接続によるメール送信
  • 8.5.3 メールサーバーへのPOP3接続によるメール受信
  • 8.5.4 メールサーバーへのIMAP接続によるメール受信

第9章 PDFファイルを扱う

9.1 PDF用のアクティビティパッケージのインストール

9.2 PDFで表示される文字列をOCRで読み取る

  • 9.2.1 PDFファイルの準備
  • 9.2.2 ワークフローの作成

9.3 PDFファイル内のテキストを抽出する

9.4 PDFファイルの特定ページからテキストを抽出する

  • 9.4.1 PDFファイルの準備
  • 9.4.2 複数ページを抽出するワークフローの作成
    • 【コラム】PDFからテキストを抽出するときのクセ

第10章 セレクターとアンカーのしくみ

10.1 セレクターとは

  • 10.1.1 完全セレクター
  • 10.1.2 部分セレクター
  • 10.1.3 部分セレクターと完全セレクターの違い

10.2 セレクターの編集とアンカーの指定

  • 10.2.1 セレクターで場所を特定するしくみ
  • 10.2.2 構造の変化に弱いセレクター
  • 10.2.3 UI Explorerによるアンカーの指定

10.3 動的セレクター

  • 10.3.1 繰り返し処理のベースとなるワークフローの作成
  • 10.3.2 ワイルドカードを使った動的セレクター
  • 10.3.3 変数を使った動的セレクター

第11章 ワークフローのモジュール化と共有

11.1 ワークフロー・モジュールの作成とその呼び出し

  • 11.1.1 別プロジェクトで作成したワークフローを呼び出す
  • 11.1.2 ワークフローの一部分を切り出す

11.2 共用ワークフローのライブラリ化

  • 11.2.1 ライブラリプロジェクトの作成
  • 11.2.2 ライブラリのパブリッシュ
  • 11.2.3 ライブラリのインストール
  • 11.2.4 ライブラリを使ったワークフロー作成

第12章 システム例外に対処する

12.1 システム例外をキャッチして処理する

  • 12.1.1 トライキャッチの使い方

12.2 システム例外を疑似的に発生させて処理する

  • 12.2.1 [スロー]アクティビティの動作

13章 ロボットの実行とOrchestratorの活用

13.1 パブリッシュとUiPath Assistantからの実行

  • 13.1.1 パッケージのパブリッシュ
  • 13.1.2 UiPath Assistantの起動
  • 13.1.3 パッケージの実行
  • 13.1.4 UiPath Assistantの画面構成
  • 13.1.5 Orchestratorへのサインイン/サインアウト

13.2 接続状態ごとのパブリッシュ先とUiPath Assistantの表示

  • 13.2.1 Orchestrator個人用ワークスペースフィードへのパブリッシュ
  • 13.2.2 Orchestratorテナントプロセスフィードへのパブリッシュ
  • 13.2.3 ローカルPCへのパブリッシュ

13.3 Orchestratorから遠隔でロボットを制御する

  • 13.3.1 Orchestratorと接続するマシンとライセンスの登録
  • 13.3.2 ロボットの登録
  • 13.3.3 ロボットグループの登録
  • 13.3.4 ロボットで実行するプロセスの登録
  • 13.3.5 PCからOrchestratorへの接続
  • 13.3.6 Orchestratorからロボットを遠隔操作する
  • 13.3.7 プロセス/ロボット/ロボットグループ/マシンの削除
    • 【コラム】Unattendedタイプのロボットを動かすマシンでのUiPath Studioの制約

13.4 ライブラリのOrchestratorへのパブリッシュ

  • 13.4.1 ライブラリをOrchestratorにパブリッシュするための下準備
  • 13.4.2 ライブラリをOrchestratorにパブリッシュする
  • 13.4.3 Orchestratorにパブリッシュしたライブラリを利用する

サポート

ダウンロード

(2022年5月19日更新)

本書で作成するサンプルファイルをダウンロードできます。ダウンロードファイルはZIP形式の圧縮ファイルとなっています。展開してお使いください。
ZIP展開後のフォルダー構成やフォルダーのコピー先等につきましては,本書冒頭の「本書を読み進めるための準備」をご参照ください。

ダウンロード
UiPathサンプル.zip

補足情報

第7章の「Webデータ取得」において,プロジェクトを作成した後,年をまたいでWebページの表示が変わるとデータが抽出できなくなる問題について

(2022年5月19日更新)

「UiPathサンプル」の第7章「Webデータ取得」プロジェクトでは,気象庁のWebページからデータを抽出していますが,ここで紹介する手順で作成したプロジェクトは,年をまたぐと下記のエラーが発生してしまいます。

▼図

UIPATH実効エラー.png

この現象は,年をまたいだ後,抽出対象となる気象庁Webページの表示が変わったことに起因するものです(本書p121~p138の手順に従って作成したときとWebページの表示が変わらない間は問題ありませんが,年をまたいでWebページの表示が変わるとエラーが発生します)。

これは,データ抽出対象となる表(HTMLのTable)を特定するセレクターが,プロジェクト作成時のWebページ上の特定の文字列(具体的には「2020年」「2021年」などの年の記述)に依存した指定になっているからです。

この問題は,本書の第10章で説明している「セレクター」の指定を修正することによって解消することができます。その方法を資料にまとめましたので,ダウンロードしてご覧ください。

「期限無しで無料のUiPath Automation Cloudコミュニティ版」の登録・ダウンロード方法の変更について

(2022年5月19日更新)

本書のp10で,「UiPath Automation Cloudへの登録とUiPath Studioの入手」について紹介していますが,現状(2022年5月時点)で無料版として利用できる「個人および小規模組織向けの常に無料のコミュニティ版」をダウンロードするには,下記の入り口から登録ページをたどる必要があります(これ以外は「60日間の無料トライアル」の登録ページになっています)。

登録手順についても本書p11以降の内容から少し変わっています。現時点(2022年5月)での登録手順について説明資料も用意しました。以下のファイルをダウンロードしてご覧ください。

UiPath Studioのバージョンアップに伴う補足事項

(2022年5月19日更新)

UiPath Studioは,おおむね半年に一度程度メジャーなバージョンアップがあり,UiPath Studioを起動すると自動的にバージョンが更新されるようになっています。これに伴い,本書で解説した手順では動作しなく場合があります。

Chromeをブラウザとして使うためのUiPath拡張機能の設定がリセットされてしまう

UiPath Studioのバージョンアップに伴い,本書p118~p120で説明した「Chromeをブラウザとして使うためのUiPath拡張機能の設定」がリセットされてしまうケースがあります。その場合,ブラウザと通信ができません。UiPath拡張機能をご確認ください。」というエラーが出て処理が止まってしまいます。

これを回避するには,再度本書p118~p120の「Chromeをブラウザとして使うためのUiPath拡張機能の設定」を行ってください。

Windows 10 Homeエディションでの不具合について

UiPath Studio 2021.10.4をWindows10 Homeエディションで動かしたときに見られたこの不具合は,UiPath Studio 2022.4へのバージョンアップによって解消されましたが,本書に関するサポートの履歴として,また,Windowsモードによるプロジェクト作成のサンプルとして資料に残します。
「UiPathサンプル」にもWindowsモードで作成した4つの「**-Windows」プロジェクトを残してあります。

Windows 10 Homeエディションで操作したとき,デスクトップアプリケーションの「メモ帳」の操作を自動化するアクティビティの作成および実行で不具合が起きる場合があります(2022年1月末現在,Windows 10 Proエディションでは問題はありません)。

※関係するプロジェクト

  • 第4章の【GUI個別指定】【GUIベーシック記録】【GUIデスクトップ記録】
  • 第10章の【動的セレクター】

不具合の具体的な説明とそれを回避する対策については,本サポートページからダウンロードできる「UiPathサンプル」に同梱の資料「Windows10 Homeエディションでの不具合対策.pdf」をご覧ください。

また,その資料で説明する対策を施したプロジェクトのサンプルは,今回改訂した「UiPathサンプル」においてそれぞれ,

  • 【GUI個別指定-Windows】
  • 【GUIベーシック記録-Windows】
  • 【GUIデスクトップ記録-Windows】
  • 【動的セレクター-Windows】

として提供していますのでご確認ください。

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