目次
Chapter 1 通信業界の基礎知識・最新動向
- 01 通信業界の構造
自由化により多くのサービスが実現されてきた通信業界 - 02 通信業界・情報通信産業の規模①
日本経済の約1割を占める情報通信産業 - 03 通信業界・情報通信産業の規模②
多くの産業分野と強く関わるインフラ産業 - 04 通信業界の成長と進化
技術の発展とニーズの高度化に支えられた成長 - 05 通信業界の特徴①規模の経済・範囲の経済
巨大な事業者が有利になるメカニズム - 06 通信業界の特徴②自然独占
効率的な生産が可能な巨大事業者による独占 - 07 通信業界の特徴③ネットワーク効果
利用者数やコンテンツ数が品質を左右するという効果 - 08 通信業界の特徴④両面市場と無料サービス
特殊な価格戦略が必要な両面市場 - 09 通信サービスの料金体系
利用者に合った料金体系の構築 - 10 トラヒック増大への対応
急増する需要に対処するためのネットワーク増強や帯域制御 - 11 通信サービスの品質表示
ベストエフォート品質のもとでの実効速度 - 12 通信に必須の電波資源
電波の割り当ての再編成や技術開発などが急務 - 13 新しい通信サービス
IoTを活用した新たなサービスの実現
Chapter 2 通信業界の構造
- 01 通信業界の分類
さまざまなプレイヤーの協力で実現する通信サービス - 02 3大グループ+α化への動き
3大グループにより形成される通信市場 - 03 固定通信事業者
安定したネットワーク接続を提供する固定回線 - 04 モバイル事業者
生活やビジネスで重要性を増すモバイル通信 - 05 ケーブルテレビ事業者/衛星通信事業者
特徴あるネットワークを活用してサービスを展開 - 06 公衆無線LAN
観光や災害対策の目的で整備が進む公衆無線LAN - 07 ISP(Internet Service Provider)
インターネットへの接続を提供するキープレイヤー - 08 通信端末メーカー
新たな通信端末の登場により市場規模は拡大傾向 - 09 通信機器メーカー
通信機器市場は拡大傾向だが日本企業のシェアは些少 - 10 政府の関与と国際連携
国内では規制緩和,国際的には連携が必要な産業
Chapter 3 主要キャリアの特徴
- 01 NTTグループ
日本の情報通信インフラを支える巨大企業体 - 02 NTTドコモ
環境変化に対応して進化を続ける日本最大のキャリア - 03 NTT東日本/NTT西日本
日本の固定通信を支える巨大プレイヤー - 04 NTTコミュニケーションズ/NTTデータ
プラットフォーマーを相手に事業分野の重要度が高まる2社 - 05 KDDI(au)
独占企業をルーツの1つとしつつ多様な通信サービスを提供 - 06 ソフトバンク
通信にとどまらない事業分野を有する総合IT企業 - 07 楽天モバイル
第4のキャリアとして市場定着が注目されるプレイヤー - 08 ケーブルテレビ事業者
多くの世帯の放送サービスを支えつつ通信分野で事業拡大を進める事業者 - 09 電力系事業者
電力事業の資産を活用してブロードバンドを支える事業者 - 10 MVNO(Mobile Virtual Network Operator)
料金水準だけではなく品質でも勝負するMVNO - 11 MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)
モバイル事業への参入障壁を下げるMVNE
Chapter 4 インターネット関連事業者の特徴
- 01 インターネット関連事業者の種類
多様な事業者が連携・競争してインターネット空間を構築 - 02 ピアリングとトランジット
ネットワークの相互接続により構築されるインターネット - 03 IX(Internet eXchange)
ネットワーク間の相互接続を支える基盤設備としてのIX - 04 クラウド/データセンター
インターネット上での設備共有を可能にする事業者 - 05 CDN(Content Delivery Network)
音楽や動画などのコンテンツをスムーズに配信するシステム - 06 検索エンジン
インターネットから必要な情報を探し出すシステム - 07 SNS(Social Networking Service)
インターネット上のコミュニティ構築を支えるサービス - 08 電子商取引(eコマース,EC)
市場規模は拡大しているが法整備が望まれる電子商取引 - 09 電子決済
決済の簡易化と迅速化により経済効率性を高めるサービス - 10 フルフィルメントサービス
商品購入以降の配送やアフターフォローを行うサービス
Chapter 5 キャリアの組織と役割
- 01 キャリアの基本的な組織体制
運用と開発を担う技術部門と事業を展開する事業部門 - 02 ネットワーク部門の役割
通信ネットワークの運用・構築とサービス基盤の開発を担う - 03 研究開発部門の役割
先進技術の研究開発とイノベーションの中核を担う - 04 マーケティング部門の役割
市場を分析して戦略を立て先進技術による事業創造も担う - 05 法人営業部門の役割
通信回線やモバイル端末を武器に法人の課題解決を担う - 06 コンシューマー部門の役割
個人利用者に対応するキャリアの窓口となる役割を担う - 07 経営・管理部門の役割
企業の運営や事業を支えて企業全体の管理を担う
Chapter 6 キャリアの技術部門の仕事
- 01 ネットワークの構築・計画の仕事
ネットワーク構築のための計画立案や資金調整などを行う - 02 ネットワークの工事・運用の仕事
基地局工事の実施と安定運用のための保守を行う - 03 ネットワーク技術の研究開発の仕事
無線ネットワークを進化させる新たな技術やサービスを考案 - 04 先進技術の研究開発の仕事
新しい社会のしくみの基盤となる先進技術を研究 - 05 先進技術を事業化する仕事
専門家をコーディネートして先進技術を事業に結びつける - 06 社内システムの運用・管理の仕事
社内システムの安定性を保つため保守やセキュリティ対策などを行う
Chapter 7 キャリアの事業部門の仕事
- 01 サービスの企画・開発の仕事
顧客市場に有効なサービスの調査や分析を行う - 02 コンサルティング・ソリューションの仕事
顧客から課題を聞き出して課題解決の提案を行う - 03 コンシューマー向け販売支援の仕事
利用者を増やすためのさまざまな支援を行う - 04 モバイルショップでの販売の仕事
個人利用者に対面で対応して売上を伸ばす施策を行う - 05 カスタマーサポートの仕事
利用者の声を業務改善につなげるためデータの収集と分析を行う - 06 マーケティングの仕事
販売戦略や新規事業に活用する顧客データの分析を行う - 07 広報・プロモーションの仕事
製品やサービス,企業活動を周知するための情報発信を行う
Chapter 8 政策と法規制
- 01 電気通信事業法
通信ビジネスを規律する基本法 - 02 NTT法
独占事業体をもとにする巨大ビジネスへの特別規制 - 03 電波法
共有資源である電波の利用ルール - 04 競争政策
競争メカニズムの活用を基本に据えた政策展開 - 05 ユニバーサルサービス
生活に不可欠であるとして提供が保証されるサービス - 06 周波数割当て
電波資源を効率的に割り当てるしくみ - 07 ネット中立性
インターネットを公平に利用すべきという基本理念 - 08 帯域制御ガイドライン
利用ピーク時にネットワークと利用者を守るための業界ルール - 09 ゼロレーティングガイドライン
ゼロレーティングを適切に設計するためのガイドライン - 10 プラットフォーム規制
存在感を急速に高めるデジタルプラットフォームへの規制 - 11 プロバイダ責任制限法
表現の自由と情報モラルのバランスを保つためのルール - 12 安全・信頼性対策,事故報告
通信インフラの事故状況を把握して再発防止を図る制度
Chapter 9 グローバル動向
- 01 米中対立の影響
セキュリティの懸念に左右されるネットワーク機器の調達 - 02 セキュリティ対策
Society 5.0を支える通信ネットワークのセキュリティ - 03 DX(デジタルトランスフォーメーション)
日本におけるDXの課題は人材不足 - 04 官製値下げ
政府の要請に応えた携帯料金の大幅な値下げ - 05 世界を視野に入れた市場開拓
非通信ビジネスへの展開とSDGsへの貢献 - 06 ウィズコロナ社会の通信事業
コロナ禍のオンライン活用により通信事業は好調を維持
Chapter 10 通信業界の将来の展望
- 01 QoSとQoE
通信サービスの技術品質と体感品質 - 02 実効品質と広告表示
消費者保護のための実効品質の表示 - 03 ローカル5G
ローカルな需要に応える5Gネットワーク - 04 衛星コンステレーション
新しい衛星通信システムにより世界中にブロードバンドを提供 - 05 ブロードバンドの維持
ブロードバンドのユニバーサルサービス化 - 06 データ活用,PDS,情報銀行
データ活用を促進するためのビジネス環境と制度の整備 - 07 Beyond 5G戦略
高性能ネットワークの実現へ産学官の連携による取り組み - 08 IOWN構想
光技術でインフラの限界を超え,高品質なサービスを提供