目次
- はじめに
Chapter 1 エネルギーの基礎知識
- 01 エネルギーとは
エネルギーは私たちの暮らしや経済を支えるとても大事なもの - 02 エネルギー源の種類
化石エネルギーと非化石エネルギー それぞれの長所・短所 - 03 一次エネルギー供給と最終エネルギー消費
形態を変化させながら私たちの暮らしや経済活動を支えるエネルギー - 04 エネルギーと3つの「E」
エネルギーの安定供給,環境への適合,経済効率性がエネルギーの3大課題 - 05 エネルギー安全保障(安定供給)
エネルギーの安定供給が暮らしと経済を守る - 06 気候変動問題とエネルギー
化石燃料の利用と気候変動・温暖化への影響 - 07 エネルギー市場の⾃由化と規制緩和
競争原理が導入されたエネルギー市場 - 08 エネルギー業界の主要3分野(石油・電力・ガス)
エネルギーの安定供給を担う3分野 脱炭素などへの対応も重要に
Chapter 2 電力・石油・ガスの基礎知識
- 01 電力とは何か
電気が持つエネルギー - 02 電力はどのように使われているか
さまざまなエネルギーの橋渡し役 用途に応じた電気の利用 - 03 発電方法
多様な発電方法の活用 効率的な資源利用と電源の多様化 - 04 電力消費量の変遷
電力消費の拡大から省エネの進展1日の電力需要の変化と電化の影響 - 05 石油とは何か
原油や石油製品の総称で,エネルギー源の中心の炭化水素 - 06 石油資源の種類
比重や硫黄の含有量による分類と生産方法による分類 - 07 石油はどのように使われているか
最も多く消費しているのは運輸部門 - 08 石油製品の製造方法
沸点の違いを利用して原油を分離 - 09 石油消費量の変遷
日本の消費量は減少傾向 世界では特に新興国で増加傾向 - 10 ガスとは何か
普段の生活で使用する天然ガスとLPガス - 11 ガスはどのように使われているか
日本では照明用で始まり,その後,家庭用,工業用,発電用として活躍 - 12 ガスの製造方法
ガスの原料と製造・供給方法は世界のエネルギー事情とともに変遷 - 13 ガス消費量の変遷
ガス消費は2010年ごろまで増大 都市ガスでは工業用が牽引
Chapter 3 電力産業の構造
- 01 電力産業の構造
電力を創る,送る,売る 自由化時代の構造変化 - 02 電力産業の市場規模と業種
電力産業の市場拡大の期待 業種別に求められる役割と技術進歩 - 03 電力⾃由化の影響
電力自由化による電力産業の活性化 消費者の多様なニーズを実現 - 04 電源の開発と販売
電源の開発の多様化 電力の調達,販売の多様化 - 05 電気料⾦の決定方式
自由化による料金のあり方の変化 競争と脱炭素時代の料金体系 - 06 電力会社の主な事業構成
電力会社の事業構成 自由化の進展と事業構成の変化 - 07 電力会社の業務①電源の開発
地元の信頼と電源の開発 脱炭素時代の新たな電源の開発 - 08 電力会社の業務②送電・変電・配電
電力の安定供給を担い,低炭素な電源普及の鍵を握る送配電事業 - 09 電力会社の業務③設備管理・メンテナンス
設備管理が支える社会インフラ 高度なメンテナンスへの挑戦 - 10 電力会社の業務④電力販売・営業,主要顧客
顧客の多様なニーズに対応 脱炭素時代のエネルギー利用を支援 - 11 電力会社の業務⑤ユーザーサポート
消費者に選ばれる事業者へ 安定供給と付加価値を追求 - 12 電力会社の業務⑥研究・事業開発
電力産業の新たなイノベーション 脱炭素と安定供給を両立
4章 石油産業の構造
- 01 石油産業の構造
開発から販売・消費まで長い経路 各段階でその経路を支える産業 - 02 石油業界の市場規模と業種
石油業界の年間売上は2019年19兆円 基幹産業でありグローバル産業 - 03 石油の備蓄量
備蓄は安定供給確保の鍵を握る 日本の備蓄量は約230日分 - 04 石油製品価格決定方式
原油コストや市況が価格に影響 特約店経営者が店頭価格を決定 - 05 石油会社の事業構成
石油会社は上・下流事業で構成。新エネルギー等事業多角化にも積極的 - 06 石油会社の業務①原油の探鉱・開発・⽣産
開発鉱区での原油生産が第一歩 原油を探し,掘削,生産開始 - 07 石油会社の業務②原油の購入
原油購入業務は最適原油の選択から 輸入元は主に中東 - 08 石油会社の業務③原油の輸送と製油所への入荷
中東から日本まで約20日間で輸送 製油所で荷揚げ - 09 石油会社の業務④原油の精製と石油製品の製造
原油は製油所で精製され,ガソリン等の石油製品を製造 - 10 石油会社の業務⑤給油所での石油の販売
石油製品供給の社会的インフラ 特約店を中心に構築 - 11 石油会社の業務⑥石油製品の輸入・輸出
石油製品輸入ではナフサが中心 輸出は軽油を中心で,近年活発化 - 12 石油会社の業務⑦石油製品の販売・流通,主要顧客など
タンクローリー等を使った物流最適化 産業用と民生用(特約店向)が主
Chapter 5 ガス産業の構造
- 01 ガス産業の構造
自由化や世界のエネルギー構造の進展と並行して進化 - 02 ガス産業の市場規模と業種
都市ガス売上高の8割強を大手4社が占める - 03 ガス事業の⾃由化の影響
自由化進展で競争導入へ LNG価格高騰で新規参入は停滞 - 04 都市ガスとLPガス
ガス体エネルギーとして供給方法や業界構造に大きな相違 - 05 天然ガスの販売と発電利用
日本では発電利用が中心 民生・産業向け販売は全体の3~4割 - 06 ガス会社の主な事業構成
LNG調達をもとにガスを製造し流通・輸送などを経て消費者に販売 - 07 ガス会社の業務①ガス製造
LNGを調達し受け入れたLNGをガスとして送出 - 08 ガス会社の業務②ガスの流通・輸送
輸送・流通網の計画,活用と管理を行い高圧幹線と低圧パイプラインで供給 - 09 ガス会社の業務③設備管理・メンテナンス
ガスの安全を見守る設備管理・メンテナンス - 10 ガス会社の業務④ガス販売・営業,主要顧客
家庭用,業務用,自由化への対応 - 11 ガス会社の業務⑤ユーザーサポート
高まるユーザーサポートの重要性 きめ細かいサービスなどで差別化 - 12 ガス会社の業務⑥研究・事業開発
安定供給,環境改善,コストダウンへ 研究開発や事業開発が鍵を握る
Chapter 6 エネルギーのグローバル動向
- 01 世界のエネルギー動向(消費)
エネルギー消費量は増加傾向で化石燃料の割合は依然として高い - 02 世界のエネルギー動向(生産・貿易)
エネルギー生産量や貿易量は増加しアジア地域の存在感が高まる - 03 世界のCO2排出の動向
温室効果ガスの多くを占めるCO2の削減に向けた対応が必須 - 04 気候変動問題を巡る国際的な議論の動向
気候変動対策の枠組みとしてパリ協定ではほぼすべての国が参加 - 05 カーボンニュートラルを目指す国際動向
CO2の排出量と除去量の均衡の達成にはイノベーションが重要 - 06 エネルギー価格の動向
需要バランスや紛争が価格を左右する国際市場の化石燃料 - 07 エネルギー需給見通し
前提や手法の特性を理解した定量的なエネルギー需給の予測 - 08 エネルギー地政学を巡る現状
米中関係が大きく影響し中東地域での中ロが存在感を示す - 09 ⽶国のエネルギー事情
シェール革命でエネルギー輸出国となり気候変動対策で主導する米国 - 10 欧州のエネルギー事情
脱ロシアが最重要課題となり脱炭素化の取り組みで主導する欧州 - 11 中国のエネルギー事情
世界最大のエネルギー消費大国であり石炭の消費削減を図る中国 - 12 東南アジアのエネルギー事情
エネルギー需要拡大を牽引し脱炭素との両立が課題の東南アジア - 13 中東のエネルギー事情
石油や天然ガスの供給の中心地で地域の安定と多様化が課題の中東 - 14 ロシアのエネルギー事情
最大の化石燃料輸出国で経済の化石燃料依存が高いロシア
Chapter 7 エネルギー業界の主要企業とステークホルダー
- 01 大手電力会社
地域独占体制から競争環境へ 技術開発と電力の安定供給を担う - 02 新電力
電力産業の新たなプレイヤー 新規事業と競争の活性化に貢献 - 03 オイルメジャーと国営石油会社
巨大な事業規模を持つオイルメジャー 膨大な資源を保有する国営石油会社 - 04 日本の石油精製元売り企業
元売りは3大グループ体制 上位2社で国内ガソリンシェア80% - 05 日本の石油上流開発企業
国内専業は2大会社。INPEXが最大,石油生産35万B/D - 06 都市ガス会社
一般ガス導管事業者193社 新規参入含むガス小売事業者は約270社 - 07 LPガス会社
大手の元売り会社10社と卸売,家庭販売の小売で構成 - 08 国際機関
エネルギー情勢の変化に応じた多国間協調を促進 - 09 政府機関
エネルギー政策を担う主要省庁 所管する関連政府機関とも協業 - 10 金融機関
エネルギー資源確保や脱炭素化にファイナンス供与の面から貢献 - 11 シンクタンク
調査や分析に基づく政策提言を行う世界的に多くのシンクタンクが存在
Chapter 8 低炭素エネルギーと関連技術・システム
- 01 太陽光
累積導入量世界第3位の太陽光発電 長期安定電源に向けた取り組みが鍵 - 02 洋上風力・陸上風力
再エネの主力電源化に向けた切り札として期待高まる洋上風力 - 03 水力
安定的な電源として電力供給を支える水力発電 - 04 その他の再生可能エネルギー
安定電源として今後の開発に期待が高まる地熱発電とバイオマス発電 - 05 原子力
脱炭素電源として期待が高まる原子力発電 - 06 小型モジュール炉(SMR)
モジュール生産と安全性向上に特徴 世界で開発推進への取り組み - 07 水素
分野横断的な脱炭素に向け鍵となるエネルギー - 08 メタネーション
水素とCO2からメタンを合成 ガス分野の脱炭素化に資する技術 - 09 アンモニア
水素を輸送・貯蔵する手段とクリーンな燃料として期待高まる化合物 - 10 蓄電池
カーボンニュートラル実現の鍵となるエネルギー貯蔵技術 - 11 燃料電池
水素と酸素を利用して発電する技術 脱炭素やエネルギー安定供給に貢献 - 12 二酸化炭素等の分離回収利用貯蔵技術
二酸化炭素削減のための取り組み 分離・回収,貯留,有効利用 - 13 ネガティブエミッション技術
二酸化炭素排出量をマイナスとしカーボンニュートラルに資する - 14 セクターカップリング
部門横断的に再生可能エネルギーを融通させることで脱炭素化を進める - 15 スマートシティ
先進技術を活用し都市の抱える課題の解決を図る
Chapter 9 エネルギー業界の課題と展望
- 01 エネルギー安定供給の課題
ウクライナ危機により不安定化するエネルギーの供給 - 02 カーボンニュートラルに向けた挑戦
エネルギーの世界を劇的に変えるカーボンニュートラル - 03 エネルギー市場自由化への対応と課題
市場の自由化によって浮上した課題 - 04 イノベーションへの取り組み
イノベーションの成否がエネルギー市場・業界を変える - 05 エネルギー転換と社会インフラ
エネルギー転換,需給構造刷新には社会インフラの変革も必要 - 06 国際市場での存在感・影響力の維持と強化
エネルギー市場における日本の存在感 - 07 成長市場・分野への取り組み強化
変化するエネルギー情勢と,成長分野への取り組み強化