[自転車イラスト紀行]徒然走稿

第三回「ポタリング」

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川越ポタリング 国土地理院五万図,よりも各駅前で配布している観光マップがおすすめ

喜多院駐車場~西武新宿線・本川越駅~妙善寺~天然寺~川越城跡・本丸御殿~蔵づくりの町並み/時の鐘/菓子屋横町~見立寺~妙昌寺~蓮馨寺~大正浪漫通り~成田山~喜多院/中院(積算距離13km程度。~小江戸ブルワリーまで+3km)

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今回は車で川越入り。ステップワゴンには自転車7台と大人が6人※1⁠,この車の積載能力は計り知れない(無理矢理積んでいるだけ,でもある⁠⁠。

喜多院の駐車場※2に預け,その場で自転車を組む。川越城跡などに市営の無料駐車場があるけれど,そちらは車がすし詰め状態だから自転車を積みおろしていると,ひんしゅくを買うかもしれない。

電車組との合流のため,西武新宿線・本川越駅へ。駅前で観光マップをもらう。

徒歩なら市内を巡回しているボンネットバスを利用するといいだろう。各停留所に20分間隔で発着しているから便利。しかし休日は渋滞による遅れと,車内の混雑を覚悟しなくてはいけない。その点自転車の場合は,思いつくまま気の向くまま,市内を走り回ることが出来る。

とはいうものの,この思いつくまま,というのが結構くせ者で,川越のように道が網目状に走っている町中だと,目的地にたどり着くのにいったりきたりしたあげく,結局タイムオーバーとなってしまうことがままある(のんびりしすぎてタイムオーバーになることもままある…のです⁠⁠。

で,今回は地図にのっていた『川越七福神巡り』をベースに回ることにした。

1番目は川越駅からすぐの妙善寺・毘沙門天。観光色の全くないところだ。境内に川越芋地蔵がひっそりたっている。木枠と陶器で出来た車井戸が珍しかった。

2番は天然寺・寿老人。こちらはうってかわって拵えあげたプチな見所を境内に点在させている。

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3番は喜多院。でもそれではスタートに戻ってしまうことになるから,七福神のコースをはずれて新河岸川沿いを川越城跡へと遡る。新河岸川は葦がびっしり茂った中州が作あり,国道沿いを流れているにもかかわらず,たくさんの生き物が暮らしているようだ。

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川越城跡には本丸御殿が残されている。入館料100円で御殿づくりを観てまわり,日本庭園に面した陽当たりの良い縁側でのんびりとできる。庭には何故か,木戸孝充が使っていた井戸の石が景観作りに使われていた。

市役所の前を通過して,札の辻を左へ。ここから仲町までの間が『蔵づくりの町並み⁠⁠。昔ながらの建物では実際に店舗が営業している。ただ,この町並みを貫く川越坂戸毛呂山線は交通量が多く,側道は人があふれているから,自転車は札の辻からすぐのところにある『川越まつり会館』※3の駐輪場に停めておくことにした。

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まつり会館裏手の鰻屋で鰻丼と卵焼きの昼食をすませて,蔵づくりの町並みと菓子屋横町を散策する。ここいらには屋台風の食べもの,駄菓子,甘味処,小間物なんぞの店が集まっているから,若い(若くなくても)女性やこどもが一緒だと,時間がガンガンすぎてゆく。現に私らも時間をつぶしすぎて,この後が駆け足になった。

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時間も食べものも食い過ぎた※4⁠。一日に四回しかならない『時の鐘』※5を櫓の真下で聞き,予定ではもっと離れた場所で聞かなくてはいけなかったことに気づき,いそいで自転車へと戻る。

さあ,駐車場が閉まるまで後1時間少し,さらに追い打ちをかけるように降ってきた雨にもせかされて駆け足。

見立寺・布袋尊,妙昌寺・弁財天,蓮馨寺・福禄寿。蓮馨寺で強く降り込められしばしの雨宿。厚く茂った木の葉の下で,昔の遊び体験かなにかなのか,子供たちがボランティア風の兄ちゃん達とベーゴマで「チッチーノォチッ!」と一緒に遊んでいた。

雨は小降りになったものの,もう駐車場の営業時間が残っていない。

残念ながら『大正浪漫通り』は素通りして成田山・恵比寿天へ。そして,お隣,喜多院・大黒天でゴール。喜多院の『五百羅漢』は是非とも観たくて,最後の楽しみに取っておいたといいうのに,もはやタイムオーバー。好きなものを最後に食べようとして,結局お腹いっぱいになって食べられなかった気分を残し,車と併走しながら,本日最後の目的地『小江戸ブルワリー・小麦市場』※6へ。

芋ビールや有機野菜を使ったイタリアンをたらふく詰め込んで帰路についたのでした。

※1
ルーフキャリアに3台,車内4台。自転車1台は電車で来る人に貸し出す分
※2
3時間500円,1日1000円 16:30まで
※3
川越まつり会館 一般500円 タイミングが合えばお囃子の生演奏を聴くことが出来る。
ここを含めて,市立博物館/本丸御殿/蔵造り資料館/市立美術館に入館できる5館共通券もある(一般800円,大学・高校生600円 半年間有効⁠⁠。
※4
川越の名物は芋と鰻。この日は芋アイスに始まって,芋ようかん,芋まんじゅう,鰻丼,卵焼き,頭焼き,タコせん,あげまんじゅう,あげあられ,駄菓子,コーヒーソフトクリーム,最後のビアホールと終日,食いまくりであった。
※5
明け六時,正午,三時,暮れ六時
※6
小江戸ブルワリーのWebサイト。ジョッキもでかいし,料理もボリュームがあってリーズナブル。市街から少し離れるけどおすすめです。

著者プロフィール

杠聡(ゆずりはさとし)

イラストレーター,ライター。東京都日野市在住。技術評論社刊の単行本カバーなど広告,出版でのお仕事をベースに,自転車旅行で出会った風景や人を題材にした作品づくりを続けています。

URLhttp://www.yuzuriha.com