ライフハック交差点

第5回 フロー型とストア型の情報管理

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フローvsストアの情報管理

全ての情報を同じ方法で管理していると,しだいに「ごみ情報」によってか,情報量そのものによって,システム全体がその重みで崩壊してしまいます。

上のおおざっぱな分類から考えると,自分が普段相手にしている情報がどういう種類のものかを意識することでツールを選ぶことができます。たとえば単体の情報よりもその集合に価値があるならストア型のツール,日々流れてゆくニュースなどはフロー型のツールといった感じです。

いずれのツールにしても検索機能でマッチするデータはあっというまに表示できるわけですから,あとはどのようにしてごみ情報を排除するのか,あるいは関連性を作り上げていくのかが課題になります。重要なのは,自分が直面している情報がどちらに類するものかを考えて,ツールを選ぶことです。全ての情報を一元管理しようとすると,失敗する可能性が高くなります。

たとえばここ最近,飲んだワインのラベルをはがして産地情報や感想を記録することを始めましたが,これは蓄積がものをいいますので「ストア」系のツール,この場合VooDooPadドキュメントへの保存を選びました。

それに対して,日々の仕事は終了すると同時に視界からしだいに遠ざかっていってほしいので,仕事ごとに日付を頭に記入したフォルダを使用して,完了した仕事は「完了フォルダ」にいれています。いわば手作りのフロー型フォルダ管理です。

こうすることで,しだいに日付の古い仕事はフォルダ一覧の下の方に隠れていきますが,過去のファイルを見なければいけない確率は時間が古くなるに従って低くなりますから,こんな単純な方法でも何百というフォルダを階層化せずに管理できるわけです。

フロー型とストア型,両方がほしい場合は?

しかし情報によっては,フロー型の管理で情報を自然に忘却させながらも,関連性で検索したいという場合もあります。現在人気のある情報管理ツールには,そうしたニーズを意識して作られているものが数多くあります。

たとえばBare Bones softwareのYojimbo(Mac OS X)は,次から次へとテキスト,ウェブページ,ファイル,パスワードなどを投げ込んゆくことでフロー型の一覧表を作りながらも,フォルダ管理や,ある条件にマッチする情報だけをリアルタイムに表示するスマートフォルダ,高度なタグ付けなどで,時系列と関連性の両軸での情報管理ができます。

Windowsなら紙copiが同様にウェブページやドキュメントなどをフォルダによる管理,時系列・見出し・自由配列などの多軸管理を可能にしていて便利です。

また,情報管理にこのふたつの流れがあることを意識して使えば,ブログだって立派なツールとして機能します。たとえば,一つ一つの情報の単位をブログの記事にして,時系列で古い情報ほど過去に消えてゆくようにしながら,カテゴリや,タグ付けを行うことで,サイト内検索を使って関連した記事を全て表示できます。ブログだったら今は特にソフトを買う必要もなく手軽ですし,他人に公開したくないならBloggerの非公開ブログを使うという選択肢もあります。

究極的には,情報管理は忘却の技術です。どれだけ上手に忘却して,必要なときにどれだけ迅速に入手できるかという工夫にすぎません。情報を管理しきれないというストレスばかりがたまっているようなときには,もしかしたら部分的にフロー型の手法を取り入れて,忘却をあなたのシステムに組み込むべき時がきているのかもしれません。

情報との戦いは情報社会の宿命といってもいいでしょう。私も日々大量に受信する何百もの論文情報にあえいでいる身で,達人とはとても言い難いのですが,情報管理にこの二つの型があるということを意識し,ツールを使い分けることで少しでも情報管理のストレスを減らすことができたと思っています。みなさんの健闘を祈ります。

ここまでは一人でできるライフハックの話題が多かったので,次回は対人関係のハックをとりまく話題をしたいと思います。

それでは次回まで,Happy Lifehacking!

著者プロフィール

堀 E. 正岳(ほり E. まさたけ)

ライフハック,GTD,自己啓発などをテーマにしたブログLifehacking.jpの管理者。海外のブログを広く渉猟しているうちに見聞きしたことや考えたことまとめて,ちょっといい話にして紹介するのが何よりの楽しみ。ライフハックとは「自分を変える新しい習慣作り」をポリシーに,日々地味に更新中。

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