モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション!

第14回 「議論を上手に整理したい」と思っている人へ

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"次の日"に整理されてくるものもある

Q2:ゆにさんの「GF」では,ゆにさんが最後に
みんなの議論をイラストで整理してくれるということですか?

A2:当日,そして後日と,
2段階でグラフィックが〈整理してくれる〉!

前述した当日の『グラフィックファシリテーション』の作業の後,後日,次の作業を行います。

〈水色の雲で囲んだ絵〉と〈緑色の地面の絵〉が「それぞれ仲間同士の絵だった」ことを読み取れたら,実物の絵を切り取って,並べ替えたり,束ねたりと〈整理〉したくなりますが,通常は,デジカメで撮影したデータを使って,後日,そのデータ画像をパソコン上で切って並べ替えてと再編集して,報告書にまとめて納品します(※サンプルレポートは第8回に掲載⁠⁠。

そんな,1日,2日,1週間と時間を空けて,レポートとしてまとめる(=議論を振り返る)作業の中で,必ず新たな気づきや発見があるんです。このときはバラバラの絵を切ってつないでいくと,サービスのグッドサイクルが出来上がりました。そして,そのサイクルの一番最初の絵にあったのは,商品のことがよくわからないなあと首をかしげている顧客の顔。いろいろな発言が絵になりましたが,並べ替えたことで,一番最初に手を打つべき課題の絵や,グッドサイクルを邪魔しているいくつかの絵が見えてきて,それぞれの緊急度・重要度も明らかになりました。

画像

報告会を行うこともしています。よくあるのは経営ボードへの報告です。実際に描いたグラフィックを改めて壁に貼って,私がそれをストーリーテリングします。日にちを置いてもう一度みんなで議論を振り返る作業もまた,新たな気付きを得ます。自分たちの思考の癖や見落としていた大事な視点に気づかされたり,初めてグラフィックを見る人がいると,全く違う角度から疑問が投げかけられることで,さらに新たな対話が生まれていくこともあります。

研修を終えた後のほうが,研修を受けていたときより探究が深まっていく経験はありませんか? それと全く同じ感覚です。後日,日を空けてグラフィックを読み取る作業は本当に面白い。

グラフィックを描いたのは私ですが,私自身は他人が描いた絵を見るように分析しています。それは,みなさんが私に描かせてくれた絵だからです。グラフィックが教えてくれる。グラフィックが〈整理〉してくれる。グラフィックそのものからコンサルティングを受けている感覚です。だから「グラフィックコンサルテーション」と呼んでいます。

著者プロフィール

やまざきゆにこ

様々な議論の現場で,グラフィックファシリテーション(=グラフィックレコード+グラフィックフィードバック+グラフィックダイアログ)を実施する。300人超のシンポジウムから,企業も国籍も違う参加者の集まる研究会,組織を横断したプロジェクト,経営者・リーダークラスのビジョン研修,組織研修,顧客との協働プロジェクトなど多岐に渡る。企業・組織の事業判断・意思決定,プロジェクトや個人の意識・行動変革の一助になればと"絵筆を持って"活動中。

グラフィックファシリテーター(graphicfacilitator)は,やまざきゆにこの商標登録です。

グラフィックファシリテーション.jp:http://www.graphic-facilitation.jp/

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