ケータイで24時間Life Hacks! ~今こそ使い倒したいツール・サービス活用術

第1回 フルブラウザハック[前編]

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PCブラウザと比較したメリット・デメリット

ケータイでのサイトブラウジング,PCでのサイトブラウジングのメリット・デメリットを比較すると,以下のようになります。

【フルブラウザとPCのブラウザの比較】

 ケータイフルブラウザPCでのサイトブラウジング
(デスクトップを想定)
利用シーン電波とバッテリーがあればいつでもどこでもPCを操作できる環境である事が必要
初期コスト0万~5万円程度安価なモデルで10万円~
インターネットの接続設定不要ルーターなどの設定・LANの配線を行う必要がある
通信速度~3.6Mbps(HSDPA)100Mbps(FTTH)
画面解像度WVGAクラスSXGAクラス
画面サイズ3インチ前後20インチ前後
入力方法10キーを中心とした文字入力QWERTYキーボードによる文字入力

PCと比較すると,ケータイのフルブラウザは場所を問わずに利用が可能,接続のための配線・設定などが不要なので簡単に利用できるメリットがある一方で,通信速度や画面解像度・サイズなどではどうしてもPCに適うものではありません。

しかし,インターネットを利用する事で得られる情報は,人間が処理できる量を圧倒的に上回る速度で増加し続けています。情報過多の時代である中,ケータイのフルブラウザのように,必要な時に必要な情報にアクセスできるというのは非常に重要な意味を持ちます。

情報の重要度の変化イメージ

情報の重要度の変化イメージ

状況によって,アクセスできる情報の重要度が変化する。

例えば,先述のように,店頭で見つけた商品の情報をインターネットで調べるというケースでは,どの商品の情報が必要になるかは,実際に店舗に足を運んで初めて認識されるので,それまでは必要でなかった情報が店舗を訪れることによって初めて,⁠必要な情報』へと変化します。この『必要になった情報』をタイムリーにどこでも入手できることが,フルブラウザを利用する最大のメリットであると考えています。

ケータイとPCのお気に入りを同期するには

PCでインターネットを利用するユーザーにとって,ケータイのフルブラウザは「自宅や会社のPCで閲覧していたサイトを外出先から参照する」というのがメインの使い方になるので,PCで閲覧するサイトを記録し,ケータイからもアクセスする仕組みが重要となります。

上記を実現する仕組みとして,Opera社では,Opera Linkと呼ばれる独自の機能を提供しています。

Opera Linkは,Opera上でのお気に入り・メモなどをケータイやPCで同期する事ができ,利用する環境の違いに左右されずに,ブックマークなどを利用する機能です。

Opera Linkを利用するには,my.opera.comにてアカウントを取得した後,Operaブラウザで同期の設定を行うことで可能になります。PCでOperaを使うユーザーにとって,Opera Linkはとても便利なのですが,残念ながらケータイでOpera Linkが利用できるアプリは,Opera Miniのみに限られており,日本国内でOpera Miniを利用できる対応機種は限られています。

Javaアプリであるjigブラウザを提供するjig.jpでは,PCでのブラウザソフトウェアを提供していないため,Fenrir社が提供するブラウザ,Sleipnirとの間で,お気に入り同期機能を実現しています。

jigブラウザでお客様番号の確認とパスワードの発行
  1. お客様番号の確認
    • MENU ⇒ ユーザーメニュー ⇒ お客様番号表示

    で表示されるお客様番号を確認。

  2. お気に入りPC管理でパスワードを発行
    • MENU ⇒ HELP ⇒ お気に入りPC管理

    より,パスワードを発行します。

Sleipnirの設定
  • Sleipnirを起動⇒ツール⇒Slepinirオプション⇒サービス⇒jigブラウザ連携
  • で,jigブラウザのお客様番号の下4桁と,jigブラウザのお気に入りPC管理パスワードを入力します。

この操作を行うことで,jigブラウザで追加した「お気に入り」をSleipnirと同期できるようになり,外出先でもPCでも同じブックマークを利用することが可能になります。

そのほか,JavaアプリのibisBrowserではibisBrowser上のお気に入りをPCのブラウザ上から操作が出来るオンラインブックマーク機能の提供を行うなど,⁠PCのお気に入りを如何にフルブラウザで利用するか』には各社工夫を凝らしています。

どのフルブラウザからも利用可能な方法としては,はてなブックマークなどの,ソーシャルブックマークサービスを利用するという方法があります。Opera LinkやSleipnir⇔jigブラウザの連携と異なり,サイトにアクセスする必要があるので若干使い勝手は劣りますが,PC,スマートフォン,Javaフルブラウザから利用が可能のため,環境を選ばない汎用性のメリットは大きく,実際に筆者も複数のフルブラウザを使い分けることがあるので良く利用しています。

フルブラウザの今後

フルブラウザは,利用者からのパケット料金収入を改善したいキャリア側の意向と,通信環境の高速化,端末の高性能化,パケット定額プランの浸透,豊富なPCサイトのコンテンツを利用したいというユーザー側のニーズ高まりによって,現在ではケータイの標準機能の一つとなりました。

その一方で,⁠モバゲータウン』に代表されるような,ケータイ向けサイトも大いに盛り上がりを見せており,そもそも『携帯電話で閲覧できるコンテンツが少なかった』事に対してPCのサイトを閲覧できるようにする事で解決を図る『フルブラウザ』というソリューションはその役割を終えようとしており,新たなる利用価値が求められる時期にさしかかったと考えています。

フルブラウザの次なる取り組みについては,また別の機会にご紹介致します。

次回は,実際にフルブラウザを用いて,ケータイからPCサイトを便利に使う方法を紹介する予定です。

著者プロフィール

島田純(しまだじゅん)

晴海総合高校,明治大学を卒業後,jig.jpに入社し,jigブラウザなど,jig.jpの各種サービスの立ち上げに関わる。

PC,PDA,ケータイ辺りを守備範囲とする,典型的なデジタルガジェット好き。特に携帯できるガジェットが好きな,自称『ケータイ系デジタリアン』。今まで購入したデジタルガジェットで最も愛着があるのは,CLIE T650C。最近のお気に入りガジェットは,Advanced/W-ZERO3[es]