実践!GTD~一歩先の仕事管理

第4回 処理ステップ――ノるかソるか,決めるのはあなた[前編]

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Inboxリストとペンを用意しよう

あなたが前回作ったInboxリストと,ペンを用意しましょう。Inboxリストで使った色と違う色のペンだとなお良いです。ペンは,もしあれば,6色あるとよいのですが,なければ1色で結構です。6色のペンがある人は,ワークフローの図と同じように色分けしてください。

これからInboxリストにある『物』について一つ一つ,ワークフローに従って,その『物』のリストの行き先を決めます。リストの行き先が決まったら,その『物』の右端か左端に,マークしていきます。どのリストにどのマークをつけるかは,後ほど説明します。

 リストのマーク例

図 リストのマーク例

このやり方は,gihyo.jpでも紹介されていますので,合わせてご確認ください。

今回のステップは決めるだけ

このとき,どのリストに分類するのか決めたら,専用のリストを用意してそちらに書き写したくなりますが,同じ作業に専念するため,今回は決めることだけを行います。

ワークフローを言葉=質問にしてみる

各質問部分を,言葉で表すと,下記のようになります。

  • (1)それは何か?
  • (2)そもそも不要?
  • (3)そもそも実行できない?
  • (4)今考えなくてもいい?
  • (5)それって面倒?
  • (6)次の行動は何?
  • (7)この場で2分以内でできる?
  • (8)待ちで作業なし?
  • (9)期日が決まっている?

このフローは,⁠1)⁠6)以外は全てYesかNoで答えられるように,またイメージによって楽しくフローを使うように作っています。

早速,各フローのポイントについて,見ていきましょう。

ワークフローの判断のポイント

(1)それは何か?

行動:

「それをしようとしているけれど,もともと私は何がしたかったの?」⁠本当にそれをする必要があるの?」など,その『物』との係わり合いについて,あなた自身に問い直します。ほんのちょっと,一秒でも構いませんので,その『物』があなたにとって何なのか,考えてみます。⁠物』について,認識が改まったら,次の質問へ向かいます。

ここの質問は,⁠物』について,今ひとたび考えなおすところです。

何かをしたい,といったような具体的な『物』もありますが,そうでないこともあります。収集した『物』が物理的なメモだったら,走り書きで何について書いていたのかわからない場合もあったりします。それにそもそも何のために書いたのか,自分で書いたにもかかわらず,解読の必要なものもあったりします。そういったことを含め,いったん立ち止まって,⁠はて,君は何だったかね?」と問い直すことが,私たち達には必要です。

家で実施している場合は,⁠これって,ダイレクトメールで捨ててもいいものだな」と,声に出してみるのもいいかもしれません。

以下に,私がこの場所でよく使う質問を3つ紹介します。

「そもそも何をしたいの?」

これは,本来の目的を思い直すための質問です。言葉に出てくる気がかりなことは,目的をすっ飛ばして,手段であることが多いのです。そして,それを実際に実行しようと思った時には,目的をすっかり忘れてしまうことがあります。それを,振り返って思い出します。

この質問をすることで,いいことがあります。提示されている手段以外にも,有効な手立てが出てくることがあります。例えば,⁠映画を見る」といったことがあったとして,そもそも何をしたいのか振り返ったところ,実は単に気晴らしがしたかっという場合があります。この場合,⁠映画を見る」でなくても,場合によっては「友人と一緒に食事する」だったり「スポーツクラブで運動する」だったりでもいいわけです。

「それをする前と後でどう変わるの?」

大改造!!劇的ビフォーアフターという,住居をリフォームするテレビ番組があります。ここでは,リフォームする前とした後で,どのように変化したかを視聴者に分かるように表現しています。通信販売でも,アイテムを使う前と使った後を表示することで,いかに効果があるかを説明しています。気がかりなことを解消することで,どのように変化するかを考えると,そのアフターの状態に向かいたい気持ちが,促進されるような気持ちになれます。それに,どこへ向かったらいいのかの,とっかかりも見つかります。

「終わった状態ってどんなイメージ?」

その『物』が完了した後の状態について,実際に頭の中で思い浮かべます。それが,その気がかりなことのゴールの状態になり,どこへ向かえばいいのか頭で理解していくことができます。

例えば,ちらかっていた文房具が,本来しまっていた場所にあることを思い浮かべてみます。かんたんな例ですが,これが終わった状態です。はじめは複雑な状態というのはイメージしにくいので,片付けるものがどこにしまわれているのか,ということからイメージしていくと,思い出しやすくなります。

今回紹介したこれらの質問は,私なりの馴染みやすい言葉で書いています。人によっては,ピンとこない場合があるかもしれません。その時には,自分なりの言葉で書き直してみてください。

GTDのワークフローでは,⁠物』を手にとって,いの一番に,考え直す作業を行うようにしていますが,フロー内の要所要所でも,悩んだ時に思い返してもいいかもしれません。

著者プロフィール

nomico(のみこ)

GTDジャンキー。IT系企業に勤めて仕事にアップアップの日々に,藁をも掴む気持ちで始めたGTDに味をしめ,その後突っ走って過ぎること1年半。研鑽内容についてはブログのworks4Lifeにて展開中。現在は,GTDの理解を日本で深めるためにmixiでGTD勉強会も開催している。好きなウェブサービスやソフトウェアを使い倒す癖あり。目下の興味はEvernoteとDiigo。最近はプロジェクタとストールがほしい。

work4Lifehttp://works4life.jp
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