Re:PoIC~ライフハッカーのためのPoIC入門

第2回 PoIC入門~PoICの始め方

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実例として,今まで書いたカードの中で最近役に立ったものを紹介します。

その1 文房具のサイズカード

鞄やその中に入れるポーチなどの購入を検討する際に,いちいち計るのが面倒くさいので,文房具を買った際にはそのサイズをカードに書いています。カードには,買った日付けと店名,値段,そしてサイズを特に大きく記してあります。筆記具の場合にはとうぜん軸の径も計ります。成果としては,携帯書斎セットPoIC用ポーチなどを購入する際に役に立ちました。副産物として,今現在自分がどんな文房具をもっているのかが判ります。多分,こちらが本来的な利用法だと思いますが。

その2 餃子カード

レシピカードの中でも,餃子を作るたびに記しているカードです。

自分好みの餃子を作りたいので,餃子を作る際には毎回分量や手順等を記しています。カードは食後の感想を記入することで完成します。

餃子を作ろうと思った時に,直前回のカードを取り出し,改良点を考えます。前回のカードと比較することで,段々と自分の好みの餃子が判ってきます。例えば,使う野菜は白菜よりキャベツの方が好みだとか,ひき肉とキャベツの分量比は1:1.2だとか,餃子ひとつ分の具の量は12~13グラムが包みやすく食べやすい,等ということが判ります。多分いつか(自分にとっての⁠⁠,究極の餃子に行き着くのではないかと期待しています。

野帳での失敗

PoICを始めるようになり,Hipstar PDAを止めて,PoICマニュアルでHawk氏が推奨するコクヨの測量野帳のスケッチブックを使い始めました。内紙寸法160×91mmというサイズは大きめながら,7mmという厚みは薄く,ゆえに軽く,青い3mm方眼罫の入った上質紙の紙面は,思いのほか厚く丈夫で,紙質も油性ボールペンのノリが良いものでした。

野帳の裏表紙の見返しには,エクセルで作成した160×180mmサイズの万年カレンダーを,各月毎にプリントアウトしたものをダブルクリップで留め,そのダブルクリップにプラチナ万年筆の三色油性ボールペン,Double Action 3 Mini(BWBM-1000)の,#98ガンメタルのクリップを挿して携帯しています。

当初,意気込んで一日の出来事を仔細漏らさずに記録していこうと,作業時間や休憩時間,その間に何をしていたか,あるいはトイレの時間や電車に乗っていた時間,昼食の時間,何を食べたか等々記入していましたが,一日実践したところでこれが間違いであると悟りました。野帳に一時記録するのは「すべての行動」ではなく,⁠すべての発想」「ちょっと特別な行動」だけで良かったのです。無論,家計簿用に使ったお金の金額と用途も記録しています。

専用PoIC

もうひとつのPoICの始め方は,専用PoICです。

通常のPoICを汎用PoIC,目的をひとつに絞ったものを専用PoICと仮に呼ぶことにします。これはPoICマニュアルの再生産に関するページにあるトップダウン(演繹的:えんえきてき)方式のことです。最初に目標を設定し,そのための情報を収集していく方法で,これは通常の情報カードの使い方にPoICの書式をプラスしたものです。

例えば,論文執筆,レポート,企画書など差し迫った用件があるならば,まずは専用PoICから始めるといいのではないでしょうか。

まず,GTDカードでスケジュールを見積もります。着手日と締切日のカードをそれぞれ作り,その間に資料収集,構想を練る,下書き,執筆開始日などのスケジュールをカレンダーと相談しながら切っていきます。それぞれの着手日はスケジュールを組んだ後に記入します。

タイムスケジュールが見積もれたら,次は参照カードで資料を編んでいきます。参考資料リストや資料からの引用,抜粋など,逐次カードに記していきます。

資料がまとまったら,カードを捲りながら読み,発見カードに自分の意見をまとめていきます。そして,毎日の進捗状況を記録カードに記していきます。これは作業に遅延などが生じた場合のリカバリーのためです。

PoICの4種類のカードを駆使することで,執筆を効率良く進めることが出来ますし,なにより強制的にPoICを開始することが出来ます。

タグの失敗

PoICでは,5mm方眼罫入りの情報カードの升目を利用して,上辺左端にタグと呼ばれる升目の塗りつぶしを行います。左端最初の升目は裁断の際の犠牲となる為に,左から2番目の升目から順に,記録,発見,GTD,参照,の4つに割り当てられています。

まだ,このタグの意味を理解していなかった頃,タグの数を増やすことでPoICがもっと便利になるのではないかと勘違いしたことがありました。情報カードの右辺の升目を利用して記録,発見,GTD,参照,の4つをさらに再分化しようと試みたのです。

タグ拡張の失敗案

タグ拡張の失敗案

しかし,これは明らかな失敗でした。タグを細分化して増やした結果,カードを書くたびにこのカードは何に分類すべきかと考えてしまい,手と思考が停止してしまうのです。これではカードを書くたびにストレスを感じるようになり,このままではカードを書くこと自体面倒くさくなってしまいかねません。タグを増やすというアイデアは一週間ほどで廃止しました。そして,そこから「そもそもPoICのタグはカードを分類するためのものではない」という洞察を得たのでした。この点は次回説明します。

著者プロフィール

野ざらし亭(のざらしてい)

「Blog:野ざらし亭」亭主。他人のアイデアに相乗りする自称知的ヒッチハイカー。現在 はPoICの荷台に厄介になっている。

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