Re:PoIC~ライフハッカーのためのPoIC入門

第5回 43Tabs~PoIC機能拡張

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43Tabs

理論

Tickler Fileとは,GTDにおけるアナログのリマインダー機能のことです。

A4サイズの個別フォルダを,1年12ヶ月分と,ひと月31日分の,合計43個の個別フォルダを利用する方法です。ビジネス文書の多くがA4サイズを基準にしているため,A4の個別フォルダを使用するのですが,PoICでは,5×3サイズの情報カードを使うので,A4サイズでは大きすぎます。そこで思いついたのが,5×3サイズの見出しインデックスを用いたカムアップシステムでした。

カムアップシステムとは,⁠生産計画とスケジューリングの用語集」では以下のように説明されています。この方法は,そもそもは生産管理の生産統制における管理システムのことです。

To Doリストを管理する方式(コンピュータを利用するとは限らない⁠⁠。仕切紙のタブに日付を記入し,これを使ってカードを時間の順に整理して,その日にやらなければいけない仕事が,その日になると手元に現れてくるようなやり方がしばしば用いられてきた。

「生産計画とスケジューリングの用語集」より

PoICのために,5×3サイズの情報カードと仕切りタブ(見出しカード)は大量に購入してありましたので,カムアップシステムをTickler Fileのように用いれば,PoICとシームレスに繋がるリマインダーシステムが構築できると思い当たりました。つまり,⁠43Folders」ならぬ「43Tabs」という訳です。しかも,タブインデックスは一枚の厚紙ですから,二つ折りにされた個別フォルダのように,いちいち中を開いて改めなければならないということもありません。文字通り,GTDカードがカムアップされてくるわけです。

 後に「Card Tickler File」「Tickler Card」というものがあるのを知りました。例えば法律文化社刊行の秘書の理論と実践(田中篤子⁠⁠」や,白桃書房刊行のエグゼクティブ・セクレタリー―役員秘書の仕事(西澤眞紀子⁠⁠」といった秘書関連の書籍に於いて,⁠Tickle Card(ティクラーカード⁠⁠」あるいは「Follow-up File(フォローアップファイル⁠⁠」として同様のシステムが掲載されています。

準備

用意するもの

  • 情報カード 5×3サイズ ⁠コレクト C-3532 セクション 5ミリ方眼]
  • Tabインデックス ⁠ライフ J116 仕切見出 5×3⁠⁠ ⁠5山のものが3枚ずつ入ってるので4セット必要)
  • RHODIA No.11 ⁠切り離し可能なA7サイズのメモパッドならなんでも良い)
  • 筆記具 ⁠最低でも2色が必要)
  • Tabケース ⁠100円ショップ「Can DO」「Meets」で売っている「クリアークラフトケース」のレタースタンドというポリスチレンケースが最適。なければ,ライフのシンプリーBOXなどでも代用可)
  • 卓上カレンダー ⁠繰り返しのタスクを次の督促日に振り替えるのに必要)

運用方法

準備

  1. 5山のインデックスから,一番左側に山のあるものを12枚抜き出し,それぞれ1~12のナンバーを振ります。手書きでも,スタンプでも,またテプラでも構いません。これが「月」のインデックスになります。
  2. 残りの4山のインデックスに1~31のナンバーを順に振ります。これが「日付け」のインデックスになります。
  3. 「日付け」インデックスと「月」インデックスを順に並べます。
  4. 「日付け」インデックスを1~昨日まで(=A)と今日~31まで(=B)に分け,Bの束の後ろに今月の「月」インデックスを置き,その後ろにAの束を,そして来月以降の残りの「月」インデックスを順に並べます。
  5. 全てのインデックスをTabケースに入れて,準備完了です。

43Tabs

43Tabs

運用

  1. 繰り返しのTODOは情報カードに書きます。毎週×曜日とか,毎月×日とか,毎月第×金曜日などと実行日を記し,左上の方眼を赤く塗り潰す。これはPoICとの整合性のためです。
  2. 通常の一過性のTODOは情報カードやRHODIA(横位置で使用する)に実行日を記し,内容を書くことで済ませます。後で転記するため,一件一枚にはこだわりません。
  3. カード,あるいはRHODIAを,実行日から逆算した督促日のタブの前に放り込み,そのことについては忘れます。RHODIAは横にして入れると見出しタブからはみ出しません。
  4. 就寝前に当日のインデックスを,あるいは,起床後に前日のインデックスをケースから抜き出し,来月のインデックスの直前に挿入します。前日にやり残したTODOがあればタブを引き抜くだけで,翌日に回されることになります。
  5. 当日にTODOがあれば,情報カードやRHODIAが現れるので,タスクキャリア(メモ帳,手帳,PDA,iCal,Googleカレンダー,エディタ,ワードなどなんでも良い)に転記します。
  6. 一過性のTODOの場合,完了した情報カード,もしくはRHODIAは捨てます。繰り返しのTODOは情報カードを次の督促日に放り込みます。
  7. 以上を繰り返します。

43Tabs運用手順(画像の手順番号と記事の手順番号は一致していません)

43Tabs運用手順(画像の手順番号と記事の手順番号は一致していません)

基本的には,タスクを書き,督促日に放り込み,日毎にタブをめくる,という3ステップになります。

『PoIC + 43Tabs』システム

「43Tabs」は,PoICの考え方の上で,GTD的にTODOを管理するシステムであり,PoICと併用することができるように構築されており,両者を併用したシステムを『PoIC + 43Tabs』と呼称しています。

例えば,その日に消化したTODO(を記した情報カード)が重要なものであれば,情報カードの上部の左から2番目の「記録」⁠あるいは4番目の「GTD⁠⁠)のタグを塗り潰してから,PoICのドックの最前面に放り込んでしまえばいいのです。それは未来から漂流(フロー)してきたひとつのTODOが,過去として固定(ストック)され,スタックされた瞬間です。

PoICは「ストック情報」を貯蓄する為のシステムであり,現在から過去に向かって過ぎていく時間を記録し,蓄積したものですが,⁠43Tabs」「フロー情報」を管理する為のシステムであり,未来から現在にやってくる時間の中に存在するはずの予定を捕捉し,日付け毎に配置していくことで,PoICを補完するものなのです。

『PoIC + 43Tabs』の時間概念図

『PoIC + 43Tabs』の時間概念図

まとめ

未来から現在までを管理するのが「43Tabs」であり,過去から現在までを見通すのが「PoIC」であると考えるとき,現在とは,今この時の僕らの視点の存在する場所であり,その現在を中心に時間軸を分断した『PoIC + 43Tabs』システムは,時間の模式図としてなかなか良く出来ているのではないかと思います。

今回「PoIC++~43TabsとPoIC拡張」と題して書き始めた記事が,思いもよらぬ分量へと膨れ上がってしまったために,今回の前編「43Tabs~PoIC機能拡張」と次回の後編とに分けさせていただきました。次回は「PoIC++~プラットフォームの拡張」と題して,デジタルデバイス上でのPoICにについて考えていきたいと思います。

著者プロフィール

野ざらし亭(のざらしてい)

「Blog:野ざらし亭」亭主。他人のアイデアに相乗りする自称知的ヒッチハイカー。現在 はPoICの荷台に厄介になっている。

Blog:野ざらし亭
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