Googleケータイ、世に現る

第4回Androidを彩るソフト達(その1)

今回はG1上で稼働するブラウザ「Opera mini」や標準実装されているカメラなど、便利なツール/機能について紹介します。

CES 2009でのAndroid

米国ラスベガスで開催された展示会「2009 International CES」で、新たなAndroid端末が発表されるか?と淡い期待を抱いていたのですが、新端末の発表はなく、ハード関連では目立った話題がなかったようです。しかし、ソフトの方は、ネット電話の雄「Skype」のAndroid版が発表されました。Skypeは、ビジネスシーンでも多く利用されているので、機会を設けてご紹介したいと思います。

もう1つの選択肢「Opera Mini」

G1では、標準のBrowserの他に、Webブラウザの雄「Opera」が選択できます。

G1で動作するのは、Operaのケータイ向けバージョン「Opera Mini」で、Android Marketの[Applications⁠⁠-⁠Communication]から4.2 betaがダウンロードできます。

Opera Miniは、ローエンドケータイや低帯域接続のケータイ向けで、HTMLレンダリングエンジンをアプリ側ではなく専用サーバで行い、データとしてケータイに送信して描画します。このような仕組みなので、描画速度はBrowserに一歩譲りますが、十分実用に耐えうる速度で描画を行います。

Opera Miniには、画像を表示・非表示、画像の表示品質、フォントサイズ変更の他に、横スクロール無しでページが閲覧できるMobile Viewモードを備えています。他にも、スキン交換やインラインテキスト検索機能を備えており、満足できる仕上がりです。また、Operaが提供しているサービス「Opera Link」を使えば、PC版Operaのブックマークと同期ができるので、Browserに感じた不満も解消されます。

さすが、モバイル環境で鍛えられたブラウザだけあって、使える感がありますが、サイトよっては、文字と文字が重なって表示されることがあります。また、Android OSのネイティブアプリではないようで、文字入力操作や設定画面の操作方法が異なり違和感を感じることがあります。しかし、もって有り余る魅力がOpera Miniにはあるので、ストレスを感じることも少なく、Browserに不満を感じたら試してみることをお勧めします。

サイトにアクセスすると、オーバービューが表示される。タッチするとズームされる。
サイトにアクセスすると、オーバービューが表示される。タッチするとズームされる。
Opera Miniの設定画面。画像の表示品質、フォントサイズ、スキンの設定が行える。
Opera Miniの設定画面。画像の表示品質、フォントサイズ、スキンの設定が行える。
インラインテキストを検索している様子。キーワードがハイライトされている。
インラインテキストを検索している様子。キーワードがハイライトされている。

G1の目、カメラはいかに?

G1の目となるカメラは、3.2メガピクセルで、オートフォーカス機能を備えています。

スマートフォンの中では、まずまずのスペックを誇りますが、ケータイのカメラと比較すると見劣りします。高性能なカメラ搭載されているにこしたことはありませんが、スマートフォンは、カメラを活用したアプリやサービスで「ならでは」の楽しみをユーザに提供してくれます。

iPhoneは、その典型で、カメラ性能は特筆するとろこがありませんが、写真を撮影すると一緒にゴーストが写りこむアプリから、写真をユーザ同士で共有してミニブログのように楽しむサービスまで存在します。こうしたアプリやサービス達は、それだけの魅力に留まらず、いずれはプラットフォームの魅力となり、多くのファンを生むことになります。ハードの性能だけでは計れないのが、スマートフォンの魅力の1つでもあり、G1でも「ならでは」のアプリやサービスが登場して来ることが期待できます。

G1のカメラを使ってみる

さて、前置きが長くなりましたが、G1に搭載されているカメラの使い勝手と撮影した写真をご紹介します。

カメラアプリを起動すると、横画面に切り替わり画面上には「Press Caputure button to take picture.」と吹き出しが表示されます。本体を右手で持つと、吹き出しが示す位置に、シャッターボタンがあり、それを押して撮影を行います。

吹き出しで操作メッセージが表示され、細かな演出がされている。
吹き出しで操作メッセージが表示され、細かな演出がされている。

カメラのピント合わせは自動化されており、ピントが会うと電子音で知らせてくれるようになっています。撮影は、ピント合わせの電子音を確認したあと、シャッターボタンを押す流れで、普及帯のデジカメと似た操作なので、戸惑うことはありません。ただ、シャッターボタンは、小さく強く押し込まないとクリック感が得られず、押してから撮影されるまで、少しタイムラグがあるのでブレないように注意が必要です。

では、撮影した写真をご覧ください。

私の撮影テクニックは、褒められたモノではないので、ある程度割り引いて見ていただければと思います。

公園の風景。空は完全に白飛びしている。
公園の風景。空は完全に白飛びしている。
画自体はシャープだが、全体的に白っぽい。
画自体はシャープだが、全体的に白っぽい。
花の写真。花の色が不自然に感じる。
花の写真。花の色が不自然に感じる。

G1カメラの使用感

撮影日の天候が曇りだったので、トーンが低くどんよりしています。

風景の空は、白飛びしており全体もオーバー気味です。また、花の写真は、全体的にはシャープに描画されていますが、花びらの黄色や紫色が不自然な印象が残ります。天候に恵まれれば、色の再現性が良く鮮やかな写真が撮れるのかもしれません。

コンパクトデジカメを凌駕しそうな、ケータイのカメラ機能と比較すると、描画力は劣りますが、スマートフォンの中では、まずまずの実力者です。

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