Proactive rep! ~担当者によるプロジェクト推進~

第10回 気持ちの良さこそ仕事の土台

2009年2月16日

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

気持ち良いと感じる状況を思い出す

まず,これまでの経験を思い出して,これまでどのような場合が自分にとって気持ち良い事だったか,逆にどのような場合が自分にとって気持ちが良くない事だったかを思い出してみましょう。

私の場合,以下の4つが良い気分になる場合として浮かんできました。

A)自分の裁量がある時
B)恐れが無い時
C)褒められる時
D)旨いご飯を食べた時

A)自分の裁量がある時

自分の裁量がある時とは,自分の思い通りに物事を動かせるときです。これはいくつものチームや何人ものメンバーを引き連れて開発を主導するなどといった大きなことに限りません。

例えば,以下のようないわばちょっとした事でも自分の裁量で動かせるのは良い気分になれます。

  • カスタマイズを自分が最も使いやすいようにカスタマイズしても良い
  • 自分の机の上に置くものを工夫しても文句をつけられない
  • 上層部の意向への疑問を呈するのが許される

B)恐れが無い時

恐れが無い時とは,上手く行かなかった時やミッションを失敗してしまった場合でも,リカバリープランを準備できている,バックアップしてもらえる体制が整っているような状況です。他に,失敗する可能性が全くないという状況も恐れがない状況の一つではありますが,私としては多少チャレンジングな状況の方が好みです。

C)褒められた時

褒められる時とは,文字通り賞賛をもらえた時です。ちょっとした事でも認めてもらえると,大変嬉しくなります。

D)旨いご飯を食べた時

旨いご飯を食べた時とは,味覚的に美味しいものを食べたときだけではなく,仲間と良い雰囲気で食事ができる場合もとても喜ばしいです。

逆に気持ちが良くない状況とは

なお,上記のものを逆にすると気持ちが良くない状況が浮かんできます。私の場合,例えば以下のような4つがそれにあたります。

a) 自分の裁量が無い時
b) 恐れで一杯の時・先が見えない時
c) 理不尽な物言いをされた時
d) 不味いご飯を食べた時

気持ち良くなるための工夫を試す

次は,上記の良い状態にする,悪い状態にしないにはどうすればいいかを考えて実践してきます。

ここで留意することは,自分に適合したやり方を探るために,これを試したらいいかな,あれを試したらいいかな,と思いつきを気軽に試してみるというのが大切ということです。

もし,試したことがしっくりこなかったり上手くいかなかったりした場合でも何も問題ありません。その場合は試すのをあっさりと止めて別の手立てを考えれば良いのです。また,うまくいきそうな工夫でも習慣付かず自然消滅してしまったとしてもこれも問題ありません。

例えば,上で挙げた4つの場合に対応する工夫として,以下のような事を私は試しています。

A)自分の裁量がある時

自分の裁量がある時に対応する工夫としては,仕事場の机を出来る限り自由な発想で使うようにしています。現在はホワイトボードを2つ,クリップボードを2つ立てて配置しています。

B)恐れが無い時

恐れが無い時に対応する工夫としては,必ず自分のミッションが上手くいかなかった場合の考慮をあらかじめ設けるようにしています。具体的には,計画段階で可能な限り頻繁に見直しタイミングをスケジュール中に明記してその合意を得るようにしています。

C)褒められた時

褒められる時に対応する工夫としては,褒められ足りない場合,同僚とお互いを褒めあう様にしています。自分が何をやったかを説明する,それに対して相槌と「それは凄い」という言葉をもらうという事を時々やっています。

D)旨いご飯を食べた時

旨いご飯を食べた時に対応する工夫としては,原則的にはいつでもご飯は美味しく食べることができるので,不味いご飯の機会を作らないよう気が乗らない飲み会には理由をつけて参加しないように心掛けてきました。ただ2008年からこっちは楽しい飲み会や食事会しかない大変幸せな環境にいます。

工夫こそ気持ち良さの根源

実は,そのように自分のできる範囲であれこれ試すことこそ楽しいものであり,自分自身を気持ち良くできる事なのです。また自分自身で工夫が考えつかなくても大丈夫です。昨今の「ライフハック」の流行で様々な手法が日々紹介されているので,ピーンときたものを是非試してみて下さい。

また「ライフハック」の理解を,仕事成果を上げる手法という切り口ではなく,上手く適合したら自分の気持ち良くなる工夫として捉えると,⁠ライフハック」に食傷気味になっていても意外と新鮮なものとして感じることができると思います。

著者プロフィール

こしばとしあき

関西出身自宅料理員兼ソフトウェア開発担当者。金融系業務アプリ開発,レガシー移行,Webサービス開発,画面制御基盤開発など様々な開発現場を経て,最近関東に進出。

アジャイル,ライフハック,プロジェクトファシリテーションに強く関心を持ち,講演も行っている。「ペンポッドで世界へミサイル大会」初代チャンプ。

blog『koeだめ』http://d.hatena.ne.jp/bash0C7/
料理blog『kuiだめ』http://kuidame.4038nullpointer.com/

ピックアップ

ヒューマンリソシアのGITサービスが目指す,時代にアジャストするエンジニアチームの作り方

アフターコロナにおけるエンジニアチームの作り方,グローバルな視点でのエンジニア獲得と開発とコミュニケーションの在り方について取り上げます。

LINE テクノロジー&エンジニアリング大全

「LINE DEVELOPER DAY 2020」より,注目すべきテクノロジー,エンジニアリングをピックアップし,詳説インタビューを実施しました。

プロダクト思考で開発が進む「みてね」の今とこれから~みてねの生みの親笠原健治氏,開発マネージャ酒井篤氏が考える,プロダクトとエンジニアリングの素敵な関係

「家族アルバム みてね」を支えるエンジニアリングについて,開発体制やプロダクトの開発・運用,これからのビジョンについて伺いました。

自分の証明と持続的な学びがこれからのDX人材の鍵を握る ~A-BANKが考えるDX人材バンクの在り方とは?

2020年11月にスタートしたA-BANKの人材バンク。評価・育成・紹介の一体型人材紹介から見える,これからの人材エコシステムに迫ります。

APIゲートウェイとサービスメッシュの違い

APIゲートウェイとサービスメッシュの,それぞれの概要とユースケースを紹介し,いずれを使用するかの判断の指針となるチートシートを提供しています。

バックナンバー

No12(2009.04)

今回のSoulHackで主に取りあげるのは,梅田望夫の「ウェブ時代をゆく」という本です。

No11(2009.03)

今回のSoulHackで取りあげるのは,阿部謹也の「世間学への招待」と他1冊の本です。

No10(2009.02)

今回のSoulHackで取りあげるのは,山本七平の「空気の研究」という本です。

No9(2009.01)

今回のSoulHackで取りあげるのは,アーノルド・ミンデルの「紛争の心理学」という本です。

No8(2008.12)

今回のSoulHackで取りあげるのは,河合隼雄氏の「カウンセリングを語る」という本です。

No7(2008.11)

特集:2008年度日本OSS貢献者賞受賞者インタビュー

No6(2008.10)

特集:エンジニアの実践的キャリアアップ思考法

No5(2008.09)

特集:事例でわかる,プロジェクトを失敗させない業務分析のコツ

No4(2008.08)

特集:ゼロからはじめるPSP

No3(2008.07)

特集:今こそ使える! プロトタイピング

No2(2008.06)

特集:「開発スタイル」開発法

No1(2008.05)

特集:エンジニアが身につけたい基本スキル 2008

-->